ルーヴル美術館が誇る珠玉の“愛”の絵画が一堂に『ルーヴル美術館展 愛を描く』3月1日より開催
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フランソワ・ジェラール 《アモルとプシュケ》、または《アモルの最初のキスを受けるプシュケ》 1798年 Photo (C) RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Tony Querrec / distributed by AMF-DNPartcom
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すべて見る東京・六本木の国立新美術館では、3月1日(水) から6月12日(月) まで、世界最大級の美の殿堂であるパリのルーヴル美術館のコレクションから、「愛」をテーマとした名画を厳選した特別展が開催される。
同展は、2018年から2019年にかけて東京と大阪で開催され、約70万人もの来場者を迎えた『ルーヴル美術館展 肖像芸術――人は人をどう表現してきたか』に続くもの。多彩なコレクションを誇るルーヴル美術館では、様々な切り口で企画展を構成することが可能で、今回は、16世紀から19世紀までの73点の名画を通じて、西洋絵画における「愛」の表現の諸相を紐解く試みだ。
ひとくちに「愛」と言っても様々なかたちがあり、表現がある。古代のギリシア・ローマ神話に登場する神々の愛、キリスト教における神が人類に注ぐ無償の愛や、人間が神に寄せる愛、家族愛、恋人同士の愛、官能的な愛、悲劇的な愛など、ヨーロッパ各国の主要な画家たちによる多様な愛の表現を楽しめるのが同展の大きな魅力だ。
また、同展は、おおまかに美術史の流れをたどる構成となっている。イタリアや北方のルネサンス期の神話画や宗教画から、17世紀オランダの風俗画や室内画、18世紀フランスのロココの画家たちによる官能的な絵画、そして19世紀フランスの新古典主義やロマン主義の絵画まで、国と時代による表現様式の変遷や違いも見てとることができるだろう。
26年ぶりに来日をはたすフラゴナールの《かんぬき》やジェラールの《アモルとプシュケ》といった著名な傑作のほか、隠れた名画の初来日作など、いずれの絵画にもそれぞれの物語が織り込まれている。人物の表情や仕草、あるいは描き込まれた象徴物や小道具、背景などを細やかに見ていくと、豊かな愛の物語が浮かび上がってくる。描写の美しさや巨匠たちの優れた技を楽しめると同時に、「愛」をキーワードとして、1点1点の絵画を読み解いていく奥深い体験もできる展覧会となっている。ぜひ、たっぷりと時間をとって会場を訪れたい。
<展示情報>
『ルーヴル美術館展 愛を描く』
会期:2023年3月1日(水)~6月12日(月)
会場:国立新美術館 企画展示室1E
休館日:火曜(3月21日、5月2日は開館)、3月22日(水)
時間:10:00~18:00、金土は20:00まで(入場は閉館の30分前まで)
料金:一般 2,100円/大学 1,400円/高校 1,000円
※2023年3月18日(土)~31日(金) は高校無料(学生証の提示が必要)
※事前予約制(日時指定券)を導入
展覧会HP:
https://www.ntv.co.jp/love_louvre/
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