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ぴあ 総合TOP > ぴあ映画 > 最終回直前でもまだ間に合う! 5人の殺し屋たちが躍動するダークヒーローアクション史劇『REVENGER』特集①

最終回直前でもまだ間に合う!
5人の殺し屋たちが躍動するダークヒーローアクション史劇
『REVENGER』特集

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信じていたものに裏切られ、帰る場所をなくした侍の雷蔵。途方に暮れ、命を捨てようとした彼を拾ったのは、「よろず利便事(りべんごと)引き受け」の看板のもと、何でも屋を営む男たち。彼らは、力なき人たちの復讐を代行する殺し屋“REVENGER”(リベンジャー)だった……。

2023年1月から放送・配信中の本作『REVENGER』。『魔法少女まどか☆マギカ』『PSYCHO-PASS サイコパス』など緻密に練られた世界観に、観る者の心揺さぶる人間ドラマを生み出してきた虚淵玄(ニトロプラス)が、約10年ぶりにTVアニメのストーリー原案・シリーズ構成を務めたことでも話題の作品だ。本特集では、本作の魅力をひも解くとともに、キーマンである虚淵玄に直撃インタビューも敢行!

3月23日放送の第12話がいよいよ最終話となるが、各配信サービスでは1話からまとめての視聴も可能なので、『REVENGER』の世界にどっぷり浸かるのはまだまだ間に合います!

『魔法少女まどか☆マギカ』『PSYCHO-PASS サイコパス』の虚淵玄(ニトロプラス)が
ストーリー原案、シリーズ構成を担当!

『REVENGER』のストーリー原案・シリーズ構成を務めるのは稀代のヒットメイカー・虚淵玄。ゲームシナリオライター、小説家として活躍する最中に、『BLASSREITER』(2008)で初めてTVアニメのシリーズ構成・脚本に携わり、以降『魔法少女まどか☆マギカ』(2011)や『PSYCHO-PASS サイコパス』(2012)などヒット作を連発。一方で、『仮面ライダー鎧武/ガイム』(2013)や『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』(2016)といった実写や人形劇なども手がけてきた。

そんな彼にとって本作は約10年ぶりに帰ってきたTVアニメの舞台。江戸時代頃を彷彿させる長崎で、“利便事屋”を名乗り復讐代行を遂げるアウトローたちの物語を描いていく。緻密な構成と観る者の予想を裏切るドラマチックなストーリー、そして個性あふれる魅力的なキャラクターが躍動する世界観は、まさに虚淵作品の真骨頂。SFや近未来ものに定評のある彼が、時代劇で見せる新たな手腕にも注目したい。

また、監督を務めるのは『忍たま乱太郎』シリーズや『怪物事変』など幅広い作風で知られる藤森雅也。キャラクター原案を鈴木次郎、憂雨市、キャラクターデザイン・総作画監督に細越裕治と実力派が多数参加し、見応えのある映像で“利便事屋”たちのドラマを活写。さらにレトベア(unknown Vo:O2)が歌う主題歌『ダウンタイマー』や坂本真綾によるエンディングテーマ『un_mute』も作品世界を華やかに彩る。

舞台は異国情緒あふれる開国の地・長崎
利便事=リベンジを請け負う殺し屋たちが躍動する!

本作の舞台は、架空の歴史をたどった長崎。許されぬ罪を背負い、帰る場所をなくした武士・繰馬雷蔵(くりま・らいぞう)は、“よろず利便事(りべんごと)引受け”の看板を掲げる男たちに拾われる。昼は蒔絵師や医者として街に紛れる彼らの正体は“利便事屋”=リベンジャー。力なき人たちの代わりに復讐を代行する裏の顔を持っていた──。

ストーリー原案・シリーズ構成に挑んだ虚淵玄が本作で目指したのは、「娯楽の王道だった時代劇を、現代のアニメでどう描くか」。かつて老若男女を熱狂させた古き良き時代劇の数々にオマージュを捧げ、痛快で人情味にあふれ、それでいてどこか陰のある大人のドラマをイメージしたという。それゆえ、登場するキャラクターもひと筋縄ではいかない曲者ばかり。罠にはまり愛する婚約者を失った浪人、背中に秘密の信仰の証を彫った蒔絵師、両性具有の美少年など、それぞれに業の深さや過去を抱えた人物が、暗殺稼業を行うチームとして世にはびこる悪に立ち向かっていく。

中でも、武器や技に個性が発揮された殺しのシーンは本作の見どころのひとつ。ストレートに刀を振るう者もあれば、花札や凧糸など意外な飛び道具を駆使して戦う者もあり、ダイナミックなアクション活劇としての面白さも十分感じられることだろう。

そして、そんなアクションやドラマの屋台骨を支えるのが華麗な映像美と時代設定だ。教会や唐人屋敷、眼鏡橋など、実際に長崎の街に残る江戸期の面影を散りばめながら、どこかミステリアスで異国情緒漂う独特な世界観を構築。あくまで架空の世界ではあるものの、街並みや風俗にリアリティをもたせるため、江戸期の時代考証の専門家に監修を依頼し、細部にまでこだわった映像で観る者を圧倒する。

そしていよいよ、利便事屋たちの物語もクライマックスへ突入。莫大な阿片をめぐり、幕府の役人や長崎を裏で牛耳る商人、そして“利便事屋”を取り仕切る“礼拝堂”など、さまざまな思惑や欲望が絡み合い、怒涛の展開へと舵を切っていく。これまで幾人もの恨みを晴らし、暗躍してきた利便事屋たちの前に最後に立ちふさがるのは誰なのか。また彼らは自らが背負った運命に抗うことができるのか。その結末を見届けてほしい。

「その罪、その咎、悔い改めよ」
それぞれにドラマを背負った利便事屋の殺し屋たち

繰馬雷蔵(くりま らいぞう)
(声:笠間淳)

かつては薩摩藩の武士だったが、裏切りに合い、婚約者の父を殺害してしまった挙句に婚約者にも自ら命を絶たれてしまう。行くあてもなくさまよっていたところを幽烟に拾われ、以後“利便事屋”の一員となる。剣の技は達人級で、猿叫ののち相手を一撃で仕留める技を持つ。寡黙で誠実だが、どこか世間知らずなところがあり、人付き合いには不器用な面も。半ば強制的に惣二とルームシェアをすることになり、“利便事”を行う際には、時に連携プレーも見せる。ひょんなことから天性の絵の才能を開花させる。

碓水幽烟(うすい ゆうえん)
(声:梅原裕一郎)

物腰柔らかで冷静な“利便事屋”のリーダー。町の利便事屋を取り仕切っている“礼拝堂”から依頼を受ける一方で、幕府勘定奉行の漁澤(いさりざわ)とも関係するなど、長崎の裏社会に精通している。表の顔は国内外から人気を集める蒔絵師。“利便事”の際は金箔を用い、標的を窒息死させる技を使う。そして暗殺が果たされると背中に彫られた禁じられた信仰の証をさらし、「その罪、その咎、悔い改めよ」と決めセリフを放つ。他人に本心を見せないミステリアスな面がある。

叢上徹破(むらかみ てっぱ)
(声:武内駿輔)

表の顔は知的で温和な性格の町医者。貧しい町民にも分け隔てなく治療を行うため、老若男女問わず慕われている。しかしその実は元海賊という経歴を持ち、身の内にすさまじい破壊衝動を秘めているとも……。“利便事屋”においては常識人的な振る舞いでチームの兄貴的存在であり、幽烟の良き相談相手になっている様子。カラクリ仕掛けの巨大な弩を扱い、筋骨隆々の肉体から放たれる一矢で遠く離れた標的をもあとかたもなく粉砕する。

鳰(にお)
(声:金元寿子)

かんざしを差したボブヘアーに着崩した着物姿がトレードマークの“利便事屋”の一員。見た目は少女のようでもあるが、両性具有の体を持ち、元々は見世物小屋にいたところを幽烟に引き取られた。長崎凧の名手でもあり、“利便事”ではガラス片を塗った凧糸を操って標的を絞殺する。可愛らしい外見に似合わず残忍な性格で、遊郭に居合わせた中年男性を手玉にとるようなしたたかさも併せ持つ。スパイ活動も得意。

惣二(そうじ)
(声:葉山翔太)

博打と酒が好きな遊び人風情の青年。普段は町屋で自堕落な生活をしており、大家の娘・はなにはいろいろと世話を焼かれている。口は悪く愚痴も多いが、新参者の雷蔵を気にかけるなど、思いの外人情家な面も。一味の中ではムードメーカー的な存在でもあり、“利便事”でも金にならない殺しはしないという彼なりの誇りと美学を持つ。使用する武器は鉄片を仕込んだ花札。正確な投げ技で標的の急所を狙い打つ。

Text:渡部あきこ