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咲妃みゆ×昆夏美 対談 ミュージカル『マチルダ』ミス・ハニー役Wキャストで待望の競演!

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左から)昆夏美、咲妃みゆ 撮影:藤田亜弓

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英国で2010年に初演され、翌年にウエストエンドに進出して以来、今なおロングランが続くミュージカル『マチルダ』。両親からの愛情に恵まれない天才少女マチルダが、自らも苦しい子ども時代を過ごした過去を持つミス・ハニーという良き理解者を得て、大人たちに仕返しを試みる物語だ。その待望の日本初演で、ミス・ハニーをWキャストで演じるのが咲妃みゆと昆夏美。「待ちに待った」競演と語る仲良しのふたりに、役への思いや稽古場の様子、作品の魅力を聞いた。

今回をきっかけに「ゆうみ」「夏美」になりました(笑)

――作品の話に入る前に、気になるおふたりのご関係性を確認させていただきたいのですが……?

咲妃 あ、“馴れ初め話”ですね(笑)。

 共通の友人がいるんです。私はその友人と、よく宝塚時代のゆうみ(咲妃)の舞台を観に行っていて、その流れで一緒にご飯を食べたりもしていて。「ゆうみちゃ~ん!」「昆ちゃ~ん!」みたいな関係性だったのが、今回をきっかけに「ゆうみ」「夏美」になりました(笑)。

咲妃 これまでにもコンサートでは共演しているのですが、お芝居でご一緒するのは初めて。私としてはもう、待ちに待った、という感じです。

 それはもう、私こそ。私、ゆうみが大好きで、同じ仕事をしてる身として本当に憧れているんです。なんでこんなに彼女の表情には、その役の人生とか心境が見えるんだろう? って、舞台を観る度に感じていて。それにゆうみは人柄も素敵で、本当に地上に舞い降りた天使みたい。チャーミングさ、優しさ、気配り、面白さ……なんでも揃ってるな!って、いつも思ってます。

咲妃 褒められすぎて……すっっっごく喋りづらい!(笑)

 あはは! すっっっごく褒めました(笑)。

咲妃 私も夏美のことは、ずっと前から存じ上げていて、私のほうこそ憧れていました。観劇は叶わずとも、映像などで拝見するなかで最初に惹かれたのは、突き抜けるようにまっすぐな歌声。それから、ただ立っているだけでその場の空気を吸引する力が凄まじいな、あ~こういう役者さんが私は好きだ!って。そしてプライベートでも接させていただ……なんで敬語になっちゃうんだろう(笑)。

 うん、なんか今日めっちゃ敬ってくれてる(笑)。

咲妃 プライベートでも「接する」ようになって(笑)、飾らない人柄にすごくいい影響を受けているし、よりいっそう憧れが募っています。今は毎日一緒にお稽古していますが、こんなことに苦戦してる、といった話も夏美が隠さず伝えてくれるから、私もなんでも話せる。夏美のおかげで、非常にいい稽古期間を過ごさせてもらっています。

日々“奇跡”を感じる稽古場

――では、おふたりそれぞれがミス・ハニー役のオーディションを受けられたきっかけと、受かった時のお気持ちを教えてください。

咲妃 感覚的な話になるのですが……この役は逃したくない!という信号が、自分のなかでビビビ!と走ることがあって、ミス・ハニーがそのひとつでした。舞台を拝見したことはなかったのですが、素晴らしい作品だと聞いておりましたし、私は両親がミス・ハニーと同じ学校の教諭ということもあって、ビビビ!と。ど~~~うしても演じさせていただきたいという熱量を、どれだけパフォーマンスに乗せられているか不安もありながらのオーディションでしたが、合格をいただけたということは少なからず伝わったのかなと。本当に嬉しいですし、意気込みは満タンです(笑)。

 私はゆうみと逆で、海外で観てきた友人たちから評判を聞いて動画などを見た時には、自分が携わることはあんまり想像がつかなかったんです。そんな時にオーディションのお話をいただいて、自分が先生役で受けさせていただけるなんてありがたいな、とまず思って。そこから課題曲と台詞をいただいて楽曲に一目惚れというか、これ歌いたい!と純粋に思ったことが、絶対に合格したいという気持ちにつながっていきました。合格した時は本当にびっくりして、やったー!って(笑)。その喜びを胸にお稽古しています。

――お稽古は今、どんな段階なのでしょう?

咲妃 約3週間が経過して、ようやく呼吸ができるようになりました(笑)。

 そうだね(笑)。まずはシーンをどんどん固めていったのが今までで、これからより濃くしていく作業に入るんですけど。3週間は、本当にあっという間に過ぎ去っていきました(笑)。

咲妃 お稽古初日に演出補のジョー(ジョセフ・ピッチャー)さんが、「マチルダが巻き起こす奇跡を、この場にいるみんながフィクションと捉えるのではなく、本当に信じることが何より大事」とおっしゃっていて。この3週間で、最初は不可能にも思えたシーンがどんどん立ち上がっていくのを目の当たりにして、信じればできるんだ!と思える瞬間がたくさんありました。見たこともないような複雑なセットも登場しますから、扱えるようになること自体に奇跡を感じます。

 アンサンブルの皆さんがやってることも奇跡だよね。四つのスタジオでいろんなシーンの稽古が同時進行してるから、たまに自分の稽古が終わったあとに別のスタジオを覗きに行くと、さっきまで一緒にお芝居してた皆さんがめちゃくちゃ踊ってたりするんです。

咲妃 さっきは大人役だったのに、今度は子ども役だったりね!

 そう! みんなが全力で、必死に食らいついて稽古してることが、この作品のパワーにつながっていくんだろうなって思います。

ミス・ハニーを演じるための“バランス”

――そんななかで、ミス・ハニーという役については今、どんなことを感じていますか?

 個人的には……自分のなかに小さな炎は持っているけれど、過去のトラウマによって、自分で作り上げてしまった自分の家から出られない人なのかなって。

咲妃 うまいこと言うね!

 あ、お褒めの言葉をいただいた(笑)。なんかこう、弱いだけではないし、「私ってかわいそうでしょ」がダダ洩れてる人でもないけど、でも前には行けないっていうギャップみたいなものが、私はまだつかみ切れていなくて。私はこれまで、前に行くエネルギーを持った役をやらせていただくことが多かったから、余計に難しく感じるのかもしれません。

咲妃 でも分かる、難しいよね。私はジョーさんから、「今までずっと迷子だった女性が、マチルダに出会うことで道を開いていくんだ」という言葉をいただいた時、少し見えるものがありました。迷子になった時って、周りに助けを求めるより、自分なりに頑張って解決しようとするじゃないですか。はたから見ると効率が良くないんですけど(笑)、マチルダに出会う前のミス・ハニーも迷子なのに、自分の人生はこれでいいんだって、体に刻み込むように言い聞かせている人なのかなって。あとジョーさんは、「おとぎ話のお姫様になってもダメ」って言ってたよね?

 そうだね、自分のことをかわいそうだと思ってはいないけど、周りのものすべてがキラキラ輝いて見えてる人でもないって。

咲妃 どっちにも転がってしまいそうだから、どちらでもない一本道を探すのがすごく難しい。でもジョーさんはよく、私たちに「いいバランスです」とも言ってくださっていて。

 うん、言ってくれてる! ってことは、感覚的につかめてきてはいるんだよね。でも個人的には、何と何のバランスのことを言われてるのかがまだ定義できていなくて。

咲妃 分かる、私もそう。

 そこはこれからのお稽古で、ちゃんと納得できるようにしていかないといけないですね。

――ほかのキャストの方の印象などはいかがですか?

 ミス・ハニーってほかの役と絡むシーンが少ないから、まだあんまり皆さんとお稽古できてないんですよ。マチルダちゃんとはちょっとずつできていて、どの子もすごいなあって。

咲妃 本当、みんな天才! 4人それぞれ違うのも面白いよね。

 ほかの役の皆さんも、ダブル・トリプルキャストで全然違うという話は聞いてるんですけど、今はそうなんだ~!という段階です(笑)。特にミスター・ワームウッドさん(田代万里生/斎藤司)とか、全然会わないよね?

咲妃 うん、ワームウッド家がどんな感じなのかまだ知らない(笑)。これから皆さんのお芝居が見られるのを、私たちも楽しみにしているところです。

日本版『マチルダ』を純粋に楽しんで

――では最後に、おふたりが今感じているこの作品の魅力について、思いつくままにどうぞ!

咲妃 まずはやっぱり、楽曲の力。夏美も言っていましたが、歌うだけで、自然とその感情になれるものばかりなんです。霧矢(大夢/ミセス・ワームウッド役)さんがおっしゃるには、振付もそうで、その通りに動けば自然と感情が引き出されるって。それくらい土台がしっかりした作品だから、あとは私たちが、そこにただ乗っかるのではなく自分たちなりの味付けをすることで、日本版の『マチルダ』が完成するのだと思います。……先にしゃべってフ~ッてなっちゃった(笑)。あとは夏美がまとめてください!

 ええ~? なるほどな~と思って聞いてて全然考えてなかった(笑)。でもそうですね……私は出演が決まってから、韓国で『マチルダ』を観たんですね。自分が出るとかいう目線抜きに、純粋に楽しくて、観て良かったな! と心から思えて。お話も楽曲もセットも素敵だし、キャラクターも一人ひとりが濃くてすごく面白かった。お稽古に入って、全部マチルダから見た人物たちだからこんなに濃いんだ、って気付いたんですけど。

咲妃 ジョーさんが言ってたね。だから逆に、ミス・ハニーは誇張しなくていいって。

 そうそう。その誇張された表現がまた面白さにつながっていて、本当に隙がない作品だな、それこそバランスがいい作品だなって思ったんです。だから日本のお客様にも、きっと私と同じように純粋に楽しんでいただけると思いますし、そうなるように頑張りたいと思っています。

咲妃 さすが“昆さん”、素晴らしくまとめてくださいました(笑)。

 いえいえ、“咲妃さん”が先に素晴らしいお話をしてくださったおかげです!(笑)

取材・文:町田麻子 撮影:藤田亜弓
ヘアメイク:(咲妃)本名和美、(昆)米尾太一
スタイリスト:(咲妃)國本幸江、(昆)下平純子

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<公演情報>
Daiwa House presents
ミュージカル『マチルダ』

【東京公演】
2023年3月25日(土)~2023年5月6日(土)
※プレビュー公演:2023年3月22日(水)~3月24日(金)
会場:東急シアターオーブ

【大阪公演】
2023年5月28日(日)~2023年6月4日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール

チケット情報
https://w.pia.jp/t/matilda2023/

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