これぞWOWOWドラマの真骨頂!
WOWOW『連続ドラマW フィクサー Season1』特集
「WOWOWのドラマはとにかくクオリティが高い」。ドラマ好き、映画好きにとってはもはや定説といってもいいこの評価をさらに強固なものにするに違いない大型シリーズ作品がいよいよ幕を開ける。
2021年には同社の30周年記念作品である『華麗なる一族』も手掛けた青木泰憲プロデューサーが、ヒットメーカーである脚本家・井上由美子と再び手を組み、オリジナル脚本ゆえに先の読めない物語を3Seesonにわたる連続シリーズとして創出。そこで描かれるのは、世の中を裏から操る“フィクサー”と、金や権力に群がる人間たちの緊迫感あふれるサスペンスだ。そしてもちろん、唐沢寿明をはじめとする豪華すぎるキャストが集結!
“目の肥えた大人のためのドラマ”とは本作のキャッチコピーのひとつだが、WOWOWがそこまで自信を持って世に送り出す入魂の一作。まさにWOWOWドラマの真骨頂となる傑作の誕生だ。
WOWOWドラマの真骨頂
大型ドラマ『フィクサー』の魅力
ヒットメーカー・井上由美子に
インタビュー!
ヒットメーカー・井上由美子が手掛ける
オリジナル脚本による大型シリーズの誕生!
山崎豊子原作『白い巨塔』、未成年の妊娠・出産を描いた『14歳の母』、木村拓哉主演の『GOOD LUCK!!』、『エンジン』など、社会派ドラマからエンタテインメント性の高い作品まで多彩なジャンルのヒット作を世に送り出してきた人気脚本家・井上由美子。WOWOWでは、連続ドラマWの第1弾となる『パンドラ』で、ガンの特効薬の発明が社会にもたらす光と影を巧みに描き、同作はスペシャルドラマと合わせて計5作品が制作される連続ドラマW屈指の人気シリーズとなった。
『パンドラ』のプロデューサーでもあった青木泰憲が今回、小説を原作としないオリジナル脚本により、3Seasonにわたる大型ドラマを企画するにあたって、井上に脚本をオファーしたのは、必然と言える。
主演の唐沢寿明とは4度目のタッグとなるが、井上脚本の『白い巨塔』で権力への野心に燃える医師を好演した唐沢が、本作では権力者たちを醒めた目で見つめ、彼らを裏で操るフィクサーに! 本作は政財界の権力争いを軸にした人間ドラマであると同時に、総理大臣の自動車事故の真相を追うミステリサスペンスでもあり、ヒットメーカー・井上の筆が冴えわたる。
従来の“フィクサー”像とはかけ離れた快活さも
謎めいた主人公、設楽拳一というキャラクター
これまで日本の映画やドラマにおいて正面から描かれたことがほとんどないフィクサー。そんな謎に包まれた職業の主人公・設楽拳一とはいったいどんな男なのか?
物語は設楽が刑務所から出所するところから始まるが、何の罪で刑に服していたのかは語られない。金に困っている様子もなく、迎えの車に乗り込むや、現職の総理大臣と直接、電話で気安く会話する。与党政治家の間でも知られている存在のようで、以前から“金融屋”として政界と関わりを持っていたようだが……。
“フィクサー”と聞いて、裏で権力を操る“悪役”を思い浮かべる人も多いだろう。実際、本作にも西田敏行が演じる、都市伝説そのままのようなフィクサーも登場するが、設楽はそんな陰湿なイメージとはかけ離れている。口調は優秀なコンサルタントかベンチャー起業家のように快活。フットワークも軽く、自らあちこちに足を運び、情報と人脈、交渉術を武器に政界の闇に切り込んでいく。とはいえ、もちろん単なる“正義の味方”のはずもなく、何を考えているか読めない怪しさを常に漂わせている。
一度は塀の向こう側に突き落とされた男は、再び政界に足を踏み入れ、何をしようとしているのか? これまでにないダークヒーローの誕生を予感させる。
WOWOWドラマ史上随一ともいえる豪華キャストが
“フィクサー”を取り巻くキャラクターとして集結!
連続ドラマW史上最強と言っても過言ではない、実力派俳優陣がズラリと並んだ今回の布陣。主人公・設楽を演じる唐沢寿明は意外にもこれが「連続ドラマW」初出演となる。
総理大臣が乗った車が崖から転落した事件の真相追及のため、不本意ながらも設楽と手を組む秘書官・中埜を演じるのは藤木直人。事件を追いかける新聞記者・渡辺達哉を町田啓太、同じく事件の真相に迫る報道キャスター・沢村玲子を内田有紀が演じる。
さらに、本作の主戦場となる政界の顔ぶれも豪華絢爛。“古狸”という形容がぴったりの副総理・須崎を小林薫が演じ、次期総裁選の本命と見られている官房長官・大泉を陣内孝則、政調会長で初の女性総理の座を狙う新田さゆりに富田靖子が扮しており、三者が権力の綱引きを展開する。
そして、昭和の時代から政界を操ってきた黒幕のフィクサー・本郷を貫録たっぷりに演じるのは西田敏行。『白い巨塔』では唐沢演じる主人公を後押しする義父を演じたが、本作ではその唐沢と新旧フィクサーとして対峙することに。
そして、昭和の時代から政界を操ってきた黒幕のフィクサー・本郷を貫録たっぷりに演じるのは西田敏行。『白い巨塔』では唐沢演じる主人公を後押しする義父を演じたが、本作ではその唐沢と新旧フィクサーとして対峙することに。
この他、設楽の秘書兼運転手の丸岡を要潤、達哉の母を斉藤由貴、事件のカギを握る総裁選の行方を左右する有力派閥を率いる二世議員を駿河太郎、死亡した総理専属運転手の娘を吉川愛が演じるなど、実力派俳優陣による演技合戦も大きな見どころだ。
WOWOWが手掛けるドラマは
なぜクオリティが高いと言われるのか?
なぜWOWOWが作るドラマは面白いのか? まず、制作陣が何より重視しているのが脚本開発。「ドラマの命は脚本」と言われるが、徹底的なリサーチを基に脚本家とプロデューサー陣が時間をかけて脚本を練り上げていく。地上波ドラマでは、クランクイン後も全話の脚本が完成していないということも珍しくないが、WOWOWでは最終話まで脚本を作り上げた上で撮影に入るスタイルが徹底されており、それによって俳優陣も、ブレることなく役を作り上げていくことができる。
また、スポンサー収入によらない有料放送という点も、骨太の社会派作品を制作する上で大きなポイント。実在の航空会社、大手自動車会社をモデルにした『沈まぬ太陽』や『空飛ぶタイヤ』などは、スポンサー収入で成り立つ地上波ではまず制作不可能。本作でも、認知症の新薬の認可を巡る製薬会社と政治家の密約、運転手の飲酒が原因とされる自動車事故などが描かれるが、タブーや忖度なき“クオリティ至上主義”とも言うべきものづくりの姿勢が、WOWOWのドラマの面白さを担保していると言える。
Comment
WOWOW青木泰憲プロデューサーに聞く『フィクサー』のウラ側
「大人が観て、すごいと思えるドラマに」
今回、オリジナル作品で長尺の連続ものにしたいということは最初から考えていました。WOWOWのドラマは視聴者の支持をいただいてはいますが、原作ものが多いので、かなりの部分をそこに頼ってしまっている。本当の意味で自分たちの真価を問うためにも、まずはオリジナルありきでした。
脚本の井上由美子さんはWOWOW初めての連続ドラマとなった『パンドラ』をそれこそオリジナルで作り上げてくださった方。その脚本の圧倒的な力と、『パンドラ』がスペシャルを含めて5作品続いた実績もあって、今回の一挙にシーズン3まで製作するという構想も適いました。
漠然とイメージとして最初に頭にあったのは、例えば『ハウス・オブ・カード 野望の階段』(13~18年)みたいな作品。地上波ではやらないような題材で、あくまで長尺で観ていただく1話完結ではない連続ドラマとして、どういう主人公を描けば他作品と差別化ができて、皆さんが観たいものになるのか。そのうえで井上さんの本領でもある事件性や社会性、エンタメ性もあるドラマというところから、今回の『フィクサー』にたどり着きました。
今は地上波だけでなくNetflixをはじめとした配信でもドラマを楽しめますが、そのほとんどが若い人向けなんですよね。大人が観て、すごいと思えるドラマになかなか出会えない。その中で“日本でもこういうドラマを作れるんだ”“WOWOWにはこういうドラマがあるんだ”というところをぜひ楽しんでいただけたらと思います。
Text:渡辺水央
Review
オリジナル脚本だからこそ読めない主人公・設楽の思惑
重層的で骨太な大人が見るべきドラマの誕生
次期総理の座を巡る総裁選の行方を軸に、その裏で彼らを操る“フィクサー”の存在に焦点を当てた本作だが、見どころは政界を舞台にした権力争いだけにとどまらない。
総理の自動車事故の真相を追いかける新聞記者や報道番組のキャスターに、刑事、報道により苦しめられる事件の遺族、製薬会社の元社長、そして昭和の時代から日本社会を牛耳ってきたフィクサー。
様々な立場の人々の思惑が、敵味方や善悪といった単純な価値観を超えて交錯し、やがて思いも寄らない社会の鳴動を呼び起こす。権力、欲望、そして“正義”にとり憑かれた人間の醜さや弱さ、その本性が生々しくあぶり出されていく。
そして、そんな人間たちをクールに見つめ、その裏で暗躍するフィクサー・設楽拳一とは何者なのか? 彼は政界を、いや日本社会をどうしようとしているのか?
原作小説のないオリジナル脚本のドラマということもあり、先の展開が全く読めない。“分かりやすさ”や勧善懲悪が好まれがちな昨今の社会をえぐるような、重層的で骨太な大人が見るべきドラマが誕生した。(Text:黒豆直樹)
PRESENT
『フィクサー』特製クリアファイルを10名様にプレゼント!
唐沢寿明演じる設楽拳一が不敵に笑う&Season1の豪華キャストが集結したビジュアルが施された『フィクサー』の特製クリアファイルを10名様にプレゼントいたします。応募詳細は特典ページをご覧ください。
WOWOWドラマの真骨頂
大型ドラマ『フィクサー』の魅力
ヒットメーカー・井上由美子に
インタビュー!
WOWOW『連続ドラマW フィクサー Season1』
Season1:4月23日(日)午後10時 放送・配信<全5話>
第1話無料放送【WOWOWプライム】【WOWOW 4K】
無料トライアル実施中【WOWOWオンデマンド】
出演:唐沢寿明
藤木直人、町田啓太、小泉孝太郎、要潤、吉川愛、斉藤由貴
駿河太郎/西田敏行(特別出演)/永島敏行、富田靖子、陣内孝則、内田由紀、小林薫
脚本:井上由美子
企画・プロデュース:青木泰憲
監督:西浦正記
音楽:得田真裕
プロデューサー:村松亜樹 髙田良平 黒沢淳
制作協力:リオネス
公式HP:https://www.wowow.co.jp/drama/original/fixer1/
番組公式Twitterもチェック!→@fixer_wowow