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三石琴乃・井上麻里奈・水樹奈々が語る「美少女戦士セーラームーン」が世界から愛される理由「生きているだけで自分自身が輝いていることを忘れないでほしい」

映画

インタビュー

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左から)井上麻里奈、三石琴乃、水樹奈々 撮影:友野雄

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90年代に社会的現象を巻き起こした大人気作品と言えば、『美少女戦士セーラームーン』(武内直子/講談社)。あの時代、すべての少女たちが主人公うさぎちゃんの泣き虫なところに共感し、タキシード仮面との恋模様にキュンキュンし、悪に立ち向かう美しきセーラー戦士たちに勇気をもらった。

そんな「美少女戦士セーラームーン」は何年たってもファンの熱気冷めやらぬ、2010年代から様々な商品とのコラボレーションやTV新シリーズの放映、新作映画の上映が行われている。2022年には連載開始30周年を迎え、2023年は最新映画・劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」が《前編》6月9日・《後編》6月30日で公開。“セーラー戦士の最後の戦い”が描かれるという本作に、往年のファンも新規のファンもドキドキが高まるばかりだ。

今日は主人公・エターナルセーラームーン/月野うさぎ役の三石琴乃さん、謎のプリンセス・セーラー火球/火球皇女役の水樹奈々さん、クールなセーラースターライツのリーダー的存在・セーラースターファイター/星野光役の井上麻里奈さんに、作品への思いやキャラクターへの向き合い方、お芝居の裏話などを語ってもらった。

子供のころの夢がかなってセーラー戦士に!

──「美少女戦士セーラームーン」シリーズの、クライマックスとも言える本作品ですが、初めて台本を読んだ時のご感想をお聞かせください。

三石琴乃(以下・三石) 前編・後編でひとつのストーリーになっているのですが、まずは前編の台本だけを読みました。この先どう盛り上がっていくんだろうという期待の中、学園生活での日常的なシーンが描かれていて嬉しかったです。この後の孤独な戦いのことを思うと、あまり浮かれられないなと思いましたけど。

──ちょっと複雑な気持ちですね。井上さんはいかがでしたか?

井上麻里奈(以下・井上)90年代TVアニメと原作は終わり方が全く違うんです。私はもともと原作のファンだったので、自分で思い描いてきた漫画で読んでいた最後が、遂に映像化台本化されるんたんだなって……あ、台本をいただいてようやく「ようやくこの作品に携われるんだ!」と実感できたので、とにかく嬉しい思いで読ませていただきましたいたのが大前提です! 自身が演じるセーラースターライツたちの登場シーンは「ここから登場すはじまるんだ……」と尊い思いで読ませていただきました。

──水樹さんはいかがですか?

水樹奈々(以下・水樹) 私も、麻里奈ちゃんと同じく、「美少女戦士セーラームーン」はドンズバ世代で!

一同 ドンズバ!(笑)

水樹 本当に大好きで子供のころに見ていた作品に、まさか自分が携われるなんてと感動して。なので台本をいただいたときは震えましたし、読みながらセーラームーンに何度も突き付けられる過酷な運命に涙しました。でも諦めずに前を向いて、全力で立ち向かっていくうさぎちゃんの姿に胸が熱くなりましたし、「やっぱりうさぎちゃん大好き!」と改めて思いました。

──ドンズバ世代な井上さんと水樹さんは、今回初めて声優として「美少女戦士セーラームーン」の“中の人”になった感想と、それについて子供のころの自分になんて声をかけてあげたいかを教えてもらってもいいですか?

井上 実はこの「美少女戦士セーラームーン」が新たにアニメ化するというお話になってから、何回かオーディションを受けさせていただきました。

──2014年のTVアニメ「美少女戦士セーラームーンCrystal」からのお話ですね。

井上 特に最初のオーディションのときは、何が何でも「美少女戦士セーラームーン」の世界の一員になりたくて、落ちたという報告を聞いたときは家で号泣したくらい辛かったです。そこから再度挑戦していたんですが「ああもう自分は、一生「美少女戦士セーラームーン」の世界に存在することはできないんだ」と、完全に諦めたんです。

──それがまさかの。

井上 今回、まさかのセーラースターライツ/スリーライツのオーディションをいただくなんて夢にも思っていませんでした。今まで挑戦したキャラクターの中でも一番遠いキャラクターで、きっと自分ではないだろうと思いながらも、最後の最後なのだから思いをすべてぶつけさせていただいたら、合格のご連絡をいただいて。実際に台本をいただくまでは本当に信じられませんでした!

──間違いなく、人生屈指の幸せですね!

井上 ようやく台本が手元に届いて、香盤表に自分の名前が載っているのを見て「ああ、セーラー戦士の一員になれたんだ」と胸が熱くなりました。同時に、プレッシャーもものすごく感じましたが。やはり自分も「美少女戦士セーラームーン」の大ファンなので、他のファンの方々の思いも知っているだけに「皆さまのご期待に添えられるのかな」という不安、演じる責任感など、とにかく色んな思いがありました。

──愛している作品だけに、手放しで喜ぶだけじゃいられなかった。

井上 でもやっぱり自分が物心ついたときには「美少女戦士セーラームーン」がもう存在していて、セーラームーンと共に育ってきたので、セーラームーンごっこをして遊んでいた幼少期の自分自身には「本当にセーラー戦士になれたよ」と、声をかけたいです。

──どんなに大変でも、子供のころに夢中になったあの世界の住人になれたなんて、小さな麻里奈ちゃんもきっと大喜びです。水樹さんはいかがですか?

水樹 私も麻里奈ちゃんと同じく、過去に一度オーディションを受けさせていただいていました。その時は残念ながら落ちてしまったんですけど。 数年後、この火球皇女役でお声がけをいただいて「またチャンスをいただける日が来るなんて!」とビックリしました。しかも火球皇女は、大好きな大先輩の玉川砂記子さんが演じられていた役。本当に私で良いのだろうかと震えました。

──嬉しくて嬉しくて震える!

水樹 自分の中の「美少女戦士セーラームーン」への愛を火球皇女の持つ愛に変換させて、全力で演じさせていただけたらと思いました。火球皇女は愛に満ちたキャラクターなので! 子供のころの自分には「信じて突き進めば、未来は拓けるんだよ」って伝えてあげたいです。

個々のキャラクターへのこだわりと思い

──三石さんは90年代からずっとうさぎちゃんを演じられています。今回、遂に「美少女戦士セーラームーン」の最終章となりましたが、その中でうさぎちゃんを演じた感想を改めて教えてください。

三石 90年代のTVシリーズや映画と、2014年からの新シリーズは、私の中で別ものだと考えているんです。新シリーズが始まったときは、ゼロからみんなでお城を作っていこう、「前へ一歩進もう」という気持ちで臨みました。

──新作品に取り組むような心構えだったんですね。

三石 今回、この劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」で、「美少女戦士セーラームーン」は最終章です。うさぎちゃんは今まで色んな試練を乗り越えて、成長しているようですが、素の部分の月野うさぎとしてはあまり変わっていない。ただ、今までは誰かを失ったりピンチになったりする場面で、泣いて周りに助けてもらっていた彼女が、今回は自分の力を信じて、ここまで来た自分のことを信じているっていう気持ちで、前に進んでいけているんです。なので、これで彼女に未来を任せられる、戦うプリンセスになっているのではと思いました。

──確かに、ちょっと大人になったうさぎちゃんを感じました。そして井上さんは、今回星野光くん役を演じられていますが、星野くんって90年代からの人気キャラクターですよね。彼が初恋という女の子も多いと思います。私もそうなんですが……。

一同 わーーーっ!

──ドキドキしながら拝見したんですけど、すごくカッコよくてもう、ありがとうございます。

井上 ファンの方にそう言っていただけると、本当に心からホッとします!

──実際、星野くんを演じてみられていかがでしたか?

井上 幼い私はずっと初期からうさぎちゃんとまもちゃんの恋愛を追っていたんです。そこに星野くんっていう人が飛び込んできて、私としては「取られちゃう!」というハラハラ感なのかな、ちょっと刺激的な存在として見ていたんです。「うさぎちゃん、ダメよ! まもちゃんのことを思い出して! ダメよ!」ってハラハラ(笑)

水樹 わかる~(笑)。

井上 大人になってみて、星野くんという存在を認識してみると、これは恋に落ちるかもしれんな……と思いました。

──大人になるとわかる魅力!

井上 女の子が恋に落ちてしまう要素がたくさんあるんです。クールでちょっとぶっきらぼうだけど、包容力も受け入れる姿勢もあって。かつ「守るよ」って言ったり、多少の強引さもあったり、その駆け引きのバランスがとても素敵で。

──スパダリ感が……!

井上 これは女性に、本命がいてもウッカリな魅力があるなって感じました(笑) でも自分にそういった要素がないので、女子たちの目がつい移ってしまうような、そんな恋心を抱かせられるのか!?と悩みながら演じました。

──そんな葛藤が! 水樹さんはそんな星野くんのプリンセスでしたが、いかがでしたか?

水樹 収録はものすごく緊張しました!子供のころから原作もアニメも大好きだった作品に携われるということで、気合い満点で、全力で愛を込めて演じさせていただきました。

──火球皇女は愛溢れるキャラクターだと、おっしゃっていましたものね。

水樹 皆さんに納得していただけるキャラクターを作れるように、全力かつ丁寧に構築していきました。火球は大切な人を失った辛い過去を持っているんですが、うさぎちゃんと同じく使命を持って前に進んでいる人。様々なことを乗り越えて、自分のやるべきことを果たすためここにいるという強さを声に乗せられるよう演じました。

──火球皇女の強さがスクリーン越しに伝わってきて、素敵でした。

水樹 ありがとうございます。

──おふたりのお話からセーラームーン愛がものすごくでていますが、三石さんはお聞きになっていていかがですか?

三石 すごく愛を持って演じていただいているのが声からも伝わってきていて。みんなの声の入った映像を見させていただいて、1つの素晴らしいパレスが出来上がったなと……大きな喜びを感じました。

──作品を見て初めて「出来上がったな」と感じたんですか?

三石 そうですね。色んなキャラクターの思いが色濃く表現されていて「いい映像になっているのでは? エッヘン!」という気持ちになりました(笑)。

──主人公のうさぎちゃんを中心に話が進んでいますが、それぞれのキャラクターに、活躍ポイントがあるというのは、見ていて感じたところです。

三石 余すことなく、ちゃんとキャラクターの個性を表現してくれたので、もう「監督ありがとうと!」いう気持ちです。そして要所要所に、90年代の作品へのオマージュというかリスペクトがあって。特に≪前編≫はオープニングから、知っている人は胸を射抜かれるような映像ですし、初めて見る人にも素敵なセーラー戦士たちの映像ですから、素晴らしいものになっています。

──90年代、実は男の子も見ているくらいの作品でした。

三石 でも当時は男の子が、そして大人が、女の子向けアニメ見ているなんて言えない時代でした。徐々にそれが抑えきれず、爆発して、社会現象にまでなったのが「美少女戦士セーラームーン」だったんです。令和の今は思う存分、子供も大人も女子も男子も、愛を爆発させて欲しいです。

うさぎちゃんは普通の女の子、でも銀河の母!

──井上さんと水樹さんから見て、うさぎちゃんの魅力や強さの秘密って、どんなところにあると感じますか?

井上 今回の作品の中では、やはり愛する気持ちというのがうさぎちゃんのベースにあるなと感じました。プリンセスを守る戦士たちがいて、まもちゃんがいて、みんなからたくさんの愛を受けてみんなで戦ってきた思いというのが、うさぎちゃんの愛となってみんなに返っていく──ということで、うさぎちゃんは銀河の母だなと。

一同 おーーー!

井上 昨日、もう一度原作の漫画を読み直したんですが、最終的に私の中ではうさぎちゃんは銀河の母という結論になったんです。すべての星たちの母であるうさぎちゃんの愛の深さと広さが、強さの秘密であり魅力なのではないでしょうか。

──お姉さんというよりも母!

井上 母か女神、どちらで表現するのが的確なんでしょうね。でもあのすべて受け入れる広さは、私にはやっぱり母に見えました。

──水樹さんはいかがですか?

水樹 私は、うさぎちゃんの強さは完璧じゃないところにあると思います。だから自分の限界を超えられるような気がしていて。優等性で何でも出来てしまうと、自分にできることが全部わかってしまって、いつの間にか限界を決めてしまうことがあるかもしれなくて。でもうさぎちゃんは完璧じゃない分、底知れぬ可能性に溢れているんです。そのがむしゃらに立ち向かう姿がすごく胸を打つし、共感できるし、この人になら任せられると感じる。そして放っておけないから助けたくなるんです。

──うさぎちゃんは完璧じゃない分、いつも全力、一所懸命ですものね。

水樹 そんな気持ちが連鎖して、色んな人を引き寄せてうさぎちゃんはどんどん強くなる。ただ1人で強くなった訳じゃないというのも、うさぎちゃんの魅力だと思います。

──銀河の母であり、共感できるキャラクターであり……。

水樹 でも本当に普通の女の子なんですよね。だからこそみんなが共鳴するんだと思います。

──三石さんは、おっちょこちょいで泣き虫で普通の女の子のうさぎちゃんと、セーラームーンになるとこちらがハッとするほど凛とするうさぎちゃんを、どう切り替えているんですか?

三石 あまり切り替えてはいなくて、その場その場の状況で、気持ちが動いているっていう感じです。

──セーラームーンの強さっていうのは、三石さんご自身も共感できる要素なのでしょうか?

三石 そうですね、私は強くないですけど(笑) でもうさぎちゃんだったら強くいられるっていう感じなのかな。敵だろうがなんだろうが悲しんでいる人を助けたくなる彼女の共感力が、実は強さの源ですよね。今のどこか熱くなりきれない、熱くなるとカッコ悪いと言われるような空気の中でも、アニメーション作品の中のキャラクターだから、堂々と見得を切って「愛が大事」とか「未来を信じている」とか言えるんです。そういう作品に関われて、本当に毎度感謝でいっぱいです。

ファンだからこそ悩み、全力で挑んだ役作り

──井上さんと水樹さんは、先ほどからまず「美少女戦士セーラームーン」の大ファンということをおっしゃっていましたが、思い入れが大きい作品ほど、演じるキャラクターを確立するのが難しい気がしますが、いかがでしょうか。

井上 難しいですね。プレッシャーは大きかったですし、星野くんがカッコよくないとこの物語は成り立たないと思いながら演技に臨んだので、それが自分にできるのかという不安はありました。

──どんなところに悩まれたのでしょうか。

井上 90年代TVアニメの星野くんというのは、非常に明るくてスポーティで、色々な表情を見せてくれます。快活でイタズラな顔を見せたり、表情がコロコロ変わるけど男らしくて、守ってくれて引っ張ってくれる。そんな印象があって。

──女性人気が絶大な星野くんですものね。

井上 そんなイメージを強く持って、原作を最初から読み返したときに、自分の中の星野くんのイメージと、原作の星野くんのイメージって若干違うんです。原作はもっとクールというか、あまり自分を見せず、そっと寄り添っている。自分の意見をガンガン言うタイプじゃないみたい。そうなると、どうしたらいいんだろうと悩みました。しかもファンの皆さんが求める星野くん像も色んな姿があって。

──確かに、自分、原作、ファンの星野くん像がピッタリ一緒というのはなかなかないかもしれません。

井上 実際映像化するとなったとき、どこを取るべきなのかっていうのはすごく悩みました。

──水樹さんも、悩まれましたか?

水樹 1ファンとして原作を読んでいると、勝手に脳内で再生される声があるんです(笑)それを1回、置いておこうって。でないと、そこに当て嵌めようとしてしまい、おかしなことになってしまうと思ったんです。

──ファンとして想像していた火球皇女を、いったん置いておいたんですね。

水樹 今回の台本を読んで、実際に自分が感じたままに演じようと決めました。限られた時間、そしてシリアスな展開が続く中ですが、世界を救うという皇女としての使命に燃える姿だけでなく、星野くんたちとのやり取りの中で彼女の人柄や日常も感じていただけるように演じられたらと思いました。

──火球皇女の内面がにじみ出た演技の秘密、納得です!

女の子に熱愛される「美少女戦士セーラームーン」の魅力!!

──それでは最後の質問です。セーラームーンがここまで女の子たちを熱狂させる魅力って、何だと思われますか?

水樹 女の子が好きな要素しか詰まってないです!

井上 その通りです! まず変身するっていうのがね、やっぱり誰もが変身したいんですよ。しかも可愛く! 

水樹 そうなの、その通り!

井上 しかも変身するときにわかりますか、ネイルに色がついていくんですよ!その後にみんな手袋するのに…!

──まさにメイクアップ。

井上 でも子供ってまだメイクしないから、たぶん「美少女戦士セーラームーン」で初めて「お化粧したい!」って思いますよね。キラキラッてなっていくのに憧れて。

水樹 そしてハイヒールも履きたいしね。

井上 そうなんですよ~! 可愛い~。

水樹 ムーンキャッスルも素敵で。お城に住みたいって思いました(笑)。

──うさぎちゃんのドレスも素敵です。

水樹 そうなんです!。あとまもちゃんとの恋……運命の王子様なんて憧れます~!

井上 やっぱり武内直子先生が、女子の好きを把握しすぎているんです。女の子が好きなものすべてを掌握されている武内先生、すごいなって思います。

──改めて三石さんにもお伺いしたいんですが、世界中の女の子たちが「美少女戦士セーラームーン」に魅了されるのは何故だと思いますか?

三石 お二人が語ってくれたことが大きな魅力だからです!そして、よくうさぎちゃんのセリフで出てくる「愛する人を守るために戦う」とか「未来を信じている」とか正面を切って言える空気感というか作品のエネルギーが、見ている人の心にスッと届けられるのはやっぱりいいのかなと思います。実社会ではそういうことがなかなかできないし、恥ずかしいとか、カッコ悪いとか思わされてしまうので。だからこそ直球でガツンと言い切れるこのアニメーション作品、そしてキャラクターは魅力的なのではないでしょうか。

──きっと多くの女の子が、大人の女性が、セーラームーンみたいに強くなりたいと思っています。頑張っている彼女たちに、エールの言葉をいただけますか?

水樹 SNS社会の今、余計な情報に触れてネガティブな気持ちになりやすく、しかもそれが低年齢化していると感じます。なので、自分を好きになることが大切だと思っています。少しでも自分のいいところを見つけてあげると、一歩前に進むキッカケが見つかると思うんです。

──自分への良かった探しというか。否定ではなく、肯定から自分を見るんですね。

水樹 日々の小さなことの積み重ねで、人っていつの間にかすごく進化している。ほんの些細なことでも良いんです。気持ちの持ち方次第でぜんぜん変わっていきます。

──きっと夢を持って生きやすくなる!

水樹 夢に向かっていく中で、冷やかされてしまったり、なかなか上手くいかなくて諦めそうになったりすると「自分なんて」って思いがちです。私も多々そういうことがありました。でもそこで頑張った自分を褒めてあげたり、「ここは良かったな」と認めてあげて前進していきましょう!

三石 90年代のTVシリーズでは、ドジでおっちょこちょいで間抜けなうさぎちゃんが、地球を救う戦うヒロインだということで、ドジでもいいんだよ、頭よくなくてもいいんだよっていうメッセージを送っていました。一方で今回の作品では、夢を信じて、運命を受け入れ、好きなものは好き、私はこうして生きて行きたいって言ううさぎちゃんがいます。それについて、何か感じてもらえれば嬉しいですね。

──生きるヒントになりそう。

三石 あとは……それぞれ環境によって悩みや目の前にある壁っていうのは、違うと思うんです。でもそんなちょっと辛いときは、お風呂入って、おいしいもの食べて、お友達としゃべってください。辛いときって本当に辛いし、苦しいんですけど、生きているだけで自分自身が輝いていることを、忘れないで欲しいなって思います。

──「生きているだけで自分自身が輝いている」は、今日から座右の銘にします! 皆さんありがとうございました。

取材:藤坂美樹、構成:中尾巴、撮影:友野雄

【三石さま】
ヘアメイク/RIE(TOKYO LOGIC)
スタイリスト/ナミキアキ
衣装クレジット/ワンピース \8,980 (Wild Lily 03-3461-4887)

【井上さま】
ヘアメイク/MAKI(TOKYO LOGIC)
スタイリスト/ナミキアキ

【水樹さま】
ヘアメイク/大田葵(英語表記/Aoi Ota)
スタイリスト/KATAYAMA SAYURI

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<作品情報>
劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』

前編 6月9日(金) 後編 6月30日(金) 公開

(C)武内直子・PNP/劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」製作委員会

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