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吉永小百合は「年を取っているように見せるのが大変」。山田洋次が最新作『こんにちは、母さん』撮影秘話を語る

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『こんにちは、母さん』 (C)2023「こんにちは、母さん」製作委員会

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山田洋次監督最新作『こんにちは、母さん』が、9月1日(金) に公開される。このたび、山田監督が主演・吉永小百合にオファーした理由や撮影秘話を明かした。

山田監督にとって90本目の映画となる『こんにちは、母さん』は、監督が20年もの間構成を温め続け、脚本作りにも約1年半の歳月を費やすほど、並々ならぬ想いで挑んだ渾身作。

描かれるのは、東京の下町で令和の時代を生きる、“等身大の家族”の姿。大企業の人事部長として神経をすり減らす毎日を送る神崎昭夫(大泉洋)。職場でのトラブルに加え家庭での問題にも頭を悩ませる中、久しぶりに母・福江(吉永)が暮らす東京下町の実家を訪ねると、そこには艶やかなファッションに身を包み、イキイキと暮らす母の姿が。おまけに母の恋愛事情まで耳にし、久々の実家にも居場所がなく戸惑う昭夫だったが、お節介が過ぎるほどに温かい下町の住民や、これまでとは違う“母”と新たに出会い、次第に見失っていたことに気づかされていく――。

今回が123本目の映画出演となる吉永は、本作では『母べえ』『母と暮せば』などの過去に山田監督作品で演じてきた母親像とは一味違う役どころに挑戦。監督も「今作は“恋をするお母さん”という役どころですから、これまで小百合さんに僕の映画で演じてもらったお母さんとは違うと思います」と証言している。

映画化が検討されていた当時、舞台で福江役を演じた加藤治子を主演に迎える話もあがっていたというが、スケジュールの問題もあり叶わず、そこで白羽の矢が立ったのが吉永だったという。監督は自身の世代にとって“ミューズ”のような存在の吉永に、当初はおばあちゃん役を頼んでもいいものか迷いがあったと明かす。

次第に「小百合さんは美人だし、可愛らしい方ですが、そういうおばあちゃんがいてもちっともおかしくないなと。美人で可愛いおばあちゃんが恋に悩む。そんなところも小百合さんにピッタリな役」と感じ、決め手となったという。しかし今までそのような役を彼女が演じていたことがなかったため、オファーを受けてくれるか不安もあったというが、吉永は監督からのラブコールに快く承諾し、本作への出演を果たした。

監督の期待に応えるように、劇中では悩みが尽きない息子・昭夫や、将来への不安を抱く孫娘・舞(永野芽郁)を時には力強く、時には優しく温かく見守る一方、息子が知らない“恋する母”の一面を巧みに演じ分けている。そんな吉永へ監督は、撮影中次のようなことを伝えたと明かす。「女性の多くは“自分を若く見せたい”という気持ちがあると思いますが、小百合さんはそういう努力をしなくても十分お綺麗なので、“若く見せたい”という部分は外して考えましょうと言いました」。

さらにもう一つお願いしたというのが、仕草や動作の芝居だったという。「小百合さんは日頃から体を鍛えられていることもあり、つい動きが速くなってしまうことがありました。例えば立ち上がる場面でも“机に手をついて上がってみましょう”と。細かい動作を取り入れることで女性の年齢が表現できる。小百合さんの場合は、年を取っているように見せるのが大変でした」と撮影秘話を明かしている。

<作品情報>
映画『こんにちは、母さん』

9月1日(金) 公開

公式サイト:
https://movies.shochiku.co.jp/konnichiha-kasan/

(C)2023「こんにちは、母さん」製作委員会

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