この10年あまりに制作された作品を中心にホンマタカシの今に迫る『即興 ホンマタカシ』10月6日より開催
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ホンマタカシ《New York》、〈THE NARCISSISTIC CITY〉より 2013年
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すべて見る1999 年に写真集『東京郊外』(光琳社出版)で第24回木村伊兵衛写真賞を受賞し、国内外で活躍を続ける写真家・ホンマタカシ(1962年、東京都生まれ)の、日本の美術館では約10年ぶりとなる個展が、10月6日(金)から2024年1月21日(日)まで、東京都写真美術館で開催される。
2011年から12年にかけて、国内3館を巡回した大規模個展「ニュー・ドキュメンタリー」では、ホンマの写真と映像表現の広がりを概観する新旧作品が展示されたが、今回の個展は、この10年あまりに制作された近作や新作を紹介するもの。作家の現在地を示すとともに、その表現の可能性を探る試みとなる。
同展の中核をなす出品作品〈THE NARCISSISTIC CITY〉は、カメラの原型と言われるカメラ・オブスクラ(「暗い部屋」の意)の原理に着目したホンマが、近年取り組んでいるシリーズだ。小さな穴を通過した光によって、屋外の風景が室内に倒立像となって映し出される原理を用い、建築物の一室をピンホールカメラに仕立てることで、世界各地の都市を撮影した。外に向かって開かれた穴から差し込む光によって、真っ暗な部屋の中に倒立した都市の風景が「即興的に」描き出されるのが、同シリーズの魅力のひとつだ。
展覧会名でもあるこの「即興」という言葉がひとつのキーワードとなる同展では、他の作品や展覧会自体にも偶然性が取り入れられているという。なお、作品内に文字として現れる「Revolution 9」は、イギリスのロックバンドのビートルズが様々な音源を元にコラージュのように制作した同名曲へのオマージュとして捧げられているといい、これが同展の英文タイトルとなっている。
葛飾北斎の《冨嶽三十六景》に着想を得て、〈THE NARCISSISTIC CITY〉と同手法で富士山を写した〈Thirty-Six Views of Mount Fuji〉のシリーズなど、計約 50 点の写真作品からなる同展だが、今回は1階ホールにおいて、新作を含む映像作品も特集上映される。ホンマが講師を務める連続ワークショップやトークなども予定され、作家の「今」に迫る展覧会となっている。
<開催情報>
『即興 ホンマタカシ』
会期:2023年10月6日(金)~2024年1月21日(日)
会場:東京都写真美術館2F展示室
時間:10:00~18:00、木金は20:00まで(入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜(祝日の場合開館翌日休)、12月29日(金)~1月1日(日)
料金:一般700円、大学560円、高中・65歳以上350円
※2024年1月2日(月)、3日(火)は無料。開館記念日のため1月21日(日)は無料
公式サイト:
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4540.html
©Takashi Homma Courtesy of TARO NASU
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