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Mega Shinnosuke、ワンマンライブ『一生このまま✷』振替公演のオフィシャルレポート到着「共に歩んでいきましょう」

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Mega Shinnosuke『「一生このまま✷」in the MEGA CLUB』9月27日(水) 大阪・梅田Shangri-la Photo:Taijikitade,Seiya080923 (Wrangnar)

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9月27日(水) 、Mega Shinnosukeのワンマンライブ『「一生このまま✷」in the MEGA CLUB』が大阪・梅田Shangri-laで行われた。本来ならば8月3日に行われるはずだった本公演だが、Mega Shinnosukeの体調不良により延期になっていたため、振替公演としての開催となった。完全復活を遂げたMegaとバンドメンバー、会場に集まったオーディエンスが三位一体となり、ロックであたたかな空間が広がった、エモーショナルなライブの模様をレポートする。

赤い壁に赤い緞帳、天井にキラキラ輝くシャンデリア。梅田Shangri-laは、醸し出す独自の雰囲気から、多くのミュージシャンに愛されているハコだ。そしてMega Shinnosukeにとっては、4年前に自身初のワンマンライブを行なった思い出の場所でもある。会場に入るとMega本人がセレクトしたBGMが流れ、開演を待つオーディエンスが銀杏BOYZやゆらゆら帝国、マイ・ケミカル・ロマンスといったロックサウンドに身体を揺らしていた。18歳以下は当日チケット代が1000円キャッシュバックされるということもあって、若い客層が多く来場していた。

この日のバンドメンバーは、竹内サティフォ(Gt.)、Kohei Shimizu(Gt.)、Nagai Takayasu(Ba.)、GOTO(Ds.)、DJマスク(DJ)を迎えた6人編成。定刻を少し過ぎると、SEなしでまずは覆面マスクを被ったDJマスクが登場。そして次々にバンドメンバーが現れ、Megaもビートボックスをしながらステージへ。

ギターを手にしたMegaが「調子どう?」と呼びかけると、フロアからは割れんばかりの大歓声が上がり、「調子良さそう」と嬉しそうに口元を緩ませる。「会いたかったぜ。レディース&ジェントルマン、俺がMega Shinnosuke、よろしく」と言って「Are you ready?大阪! ぶち上がっていけるか?」と煽り『明日もこの世は回るから』からライブスタート。すると、一気に客席からものすごい熱気が放たれた。待ってました感を超えて、食らいつくような勢いで手が上がる。Megaもバンドメンバーも驚いたように笑顔を見せ、客席に呼応するように演奏が熱を帯びる。「ロックンロール!」と叫び「Thinking Boyz!!!」でまたひとつ火をつけ、ダイナミックなGOTOのビートが炸裂した『Sports』で一層加速! 序盤からものすごい盛り上がりだ。会場中に満ち溢れるエネルギーはステージと客席の距離をどんどん近づける。

Megaは「いけんのか?」と煽るがその表情は柔らかい。筆者はありがたいことに昨年から度々大阪のイベントでMegaのライブを見てきたが、対バンであるためかどちらかというと煽って挑むようなステージも多かった印象だ。そんな彼がワンマンではこんなに安心した笑顔を見せるのかと、思わず顔がほころんだ。友達と接するように目線を近くしてファンと一緒に歌い、「最高だな」と呟く。この空間がとても大切な場所なんだということが早々に伝わってきた。

続く『運命的』では、「まだまだ自分の殻に閉じこもって楽しめてない人も、次の曲で皆で飛んでくれませんか。皆で一緒にジャンプしようぜ。グルーヴ感じたら周りの奴と肩組んだりしてさ、会場ひとつにしたいからさ」と述べる。その言葉に全力で応えたフロアは己の気持ちをぶつけるように大きくジャンプして床を揺らす。演奏が終わると汗だくのオーディエンスは「暑い、死ぬ」と楽しそうにガヤガヤ。

MCではMegaが「死ぬって聞こえたわ(笑)。どっちかって生きてる感じやろ」と気持ち良さそうに笑う。「これ友達から借りパクしたギターです。リッケンバッカー似合うでしょ」と黒いリッケンバッカーを見せ、「結構有名なギターだから、俺って人と被るの嫌じゃん。でも、もういい加減持ってもいいかなみたいな。今日初だよね」と、初めてライブでお披露目することを告白。そして「ワンマンだからMCとか決めて来ようかなと思ったけど意味ねーからやめたのと、できるだけカッコつけにいってないライブの方がいいかなと思って、何も持ってきてませんけど、ばっちしウィーアー(客)とのチューニングは合ってきているんで、今日はどこまででもいけちゃうかなって感じですけど、調子どうですか」との言葉に、テンション高く咆哮するフロア。「チューニングが合う」という表現はまさにピッタリだ。それほどにこの日のライブは一体感が大きなハイライトだった。

そして初ワンマンでの思い出を振り返る。「4年前にMega Shinnosukeとして人生初ワンマンを行ったのが、ここShangri-la。その時は曲も全然なくて、1曲目に『はじめてのチュウ』のカバーを歌ったんです。また梅田Shangri-laでやれてめっちゃ嬉しいです」と感謝を述べ、「自分の精神を解放して、いけるとこまでいこうぜ。皆めっちゃ良い顔してるから」と客席と気持ちを重ねてゆく。

ここからはしばし初期の楽曲を奏でるゾーン。17歳の時に作った『憂鬱なラブソング』に次いで、「さっき『はじめてのチュウ』を歌ったと言いましたけど、その時のテンションで。この会場の名前がShangri-laというので、電気グルーヴじゃない方のシャングリラを」とチャットモンチーの『シャングリラ』をスペシャルカバー。イントロが聴こえるとフロアは大歓喜。少し高めのボーカルが新鮮だ。そして「コロナ禍前に作ったけど、コロナが来ちゃって歌えなかったから、今日こそ教会の中で合唱するような気持ちで合唱できたらいいな」と添えた『Wonder』では、ポケットからハーモニカを取り出してノスタルジックなアクセントを効かせる。後半はクラップに合わせ全員でシンガロング。柔らかいオレンジの照明も相まって、素晴らしいサウンドスケープを描き出した。見守るバンドメンバーも優しい眼差し。チームの状態の良さが伝わってきた。

さらに「最新の俺の解釈でアコースティックも入れながらやりたいと思います」と『狭い宇宙、広いこの星』を披露。レベルアップした最新のMegaのアレンジと美しいバンドアンサンブルで、ドリーミーな雰囲気を作り上げる。デビュー当時を懐古するようなセットリストで、会場をメロウな空気で包み込んだ。

そんな余韻を一度リセットするように軽めのセッションを挟み、『甲州街道をとばして alternative ver.』を演奏。先ほどとはまた違った浮遊感とエフェクティブな歌声が気持ち良い。控えめな照明とスモークによる演出もドラマティックだった。続いてはギターのShimizuがキーボードを兼任してメドレーへ。まずは『10000回のL.O.V.E.<3』でアーバンな空気を醸し出す。Nagaiのグルーヴィなベースソロを挟んだ『桃源郷とタクシー』、そこからシームレスに小沢健二とスチャダラパーの『今夜はブギー・バック』をカバー。再び『10000回のL.O.V.E.<3』に戻り、至福のメドレータイムを終えた。

そこからは一転、ラストスパートに向けて再びギアを上げてゆく。ビートが太くなり『桃源郷とタクシー』をフルサイズでダイナミックに演奏。サビではメンバーもフロアも大きくジャンプし、ものすごい一体感を作り出す。「調子どう!」の言葉でさらに高くなるジャンプ。間奏はShimizuの渾身のギターソロが炸裂、Megaもモニターに足をかけて前へ身体を乗り出す。メンバーの演奏も激しく力がこもり、灼熱状態に。

『お洒落すぎてどうしよう』のラップ部分では<飛び出せアメ村street>と歌詞を大阪バージョンに変えて歌ってグルーヴを高め、最後はドラムを叩き終えたGOTOが立ち上がり「あああああありがとう」のお茶目なパフォーマンス。マイクを握るのがMegaだけだが、バンドメンバーとの仲の良さが伝わるやり取りを経て後半戦へ。「ロックをやろうぜ、ロックをさ。またぶちあがっていけますか。意思のままにどんどん前に来ていいよ」と言うと、ぎゅっと前に詰まるフロア。より密度が高くなった状態で『SONiC』を投下すると、興奮したオーディエンスの笑顔が弾ける。のけぞって「イヤアァ!」と叫び、『Sweet Dream feat.Jinmenusagi』を叩き込み、極めつけに盛り上がり必至のアンセム『O.W.A.』を投入するとフロアも狂喜乱舞して大騒ぎするが、Megaが「まだまだそんなもんじゃないよな。全部ここに置いていってくれ。Are you ready!」と煽ると、この日1番のジャンプ&プチョヘンザで、爆発しそうな熱量が生み出された。「全員で全員をぶち上げていこうぜ」と、少しの余力も残さないMegaの強い気持ちが相乗効果を引き起こし、さらにテンションアップ! NagaiとShimizuが前に出てソロをキメるとMegaも身体を乗り出す。何度も何度もシャウトしながら大きく動き、最後は勢い余ってステージに転がったMegaだった。

会場を覆う熱気で「すごいぞ視界が曇ってる!」と興奮し、リッケンバッカーを持って最後の曲へ。「このワンマンのタイトル曲はさ、<一生このまま好きかもしれない>って歌詞なんだけど、実は未練たらしい曲とかじゃなくて、英語で言うなら“I love you forever”っていう感じなんだよ。つまり好きになったものって、ずっと自分になって続いていくというか。22年しか生きてないけど、そんな気持ちがしてて。こんなふうに皆で熱狂して感情のままに遊べる瞬間とか、日常で聞いてる音楽とか映画とか、結局多分忘れちゃうと思うんだけど、自分になっていく気がする」と話す。将来の悩みがある人に向けて「好きな気持ちを強くしていけば、結果なるように成長していけると思う。好きな気持ちを疑わずに、ピュアなまま、ライブハウスで声を出せるような皆でいてほしいと思うし、俺はそういうふうに生きて、今後も音楽をメイクし続けるんで」と宣言。「こんな時代といえばこんな時代ですけど、共に歩んでいきましょう」と笑顔で述べた。「愛してるよ!」との客席の言葉に「愛してるぜ俺も」と応え、「皆とロックなエナジーを共有して終わりたいと思います。マジで一緒に遊んでくれてありがとう」と述べて『一生このまま』を大切そうに歌い上げた。真剣な表情でMegaの想いを受け止めた客席と最高のシンガロングを作り出し、「サンキュー! また会おうぜ。ロックンロール」とステージを後にした。

アンコールで再登場したMegaは「作ったぞーい!」と次のツアーのポスターを掲げ、オーディエンスと普通に会話を楽しむ。「最高だなマジで」と充実の表情を浮かべ、改めて「自分と自分の好きなものだけ信じていけば大丈夫だから」とエールを贈る。人生を憂う気持ちや、好きなものを「好き」と言うことの難しさをわかっているからこその言葉なのだろう。「今日というライブはこれで終わる。終わりがあるのも良いことなので、また何か始めてみてください。そんな僕からの、スーパーロックンロール特大メッセージ。僕の中の永遠のヒットナンバーであり、ロックアンセム」と述べて、最後は『永遠の少年』で締め括った。フロアの1人ひとりをしっかり見つめながら、<きっと僕らは幸せになれる><何億の中 君に出逢えた ほんとうにありがとう>と優しい眼差しで歌う。この空間に生まれたリアルな熱や汗、こみあげた感情の全ては、永遠に記憶に刻まれるわけではない。しかし必ず自分を構成するひとつの要素になる。同じ時代を生きる者へ力強いメッセージを贈り、「俺もこうやって生きているから皆も大丈夫!」と目の前で体現する。ファンにとっては間違いなくヒーローであり、共に歩む友達でもあるだろう。そんな関係性にじんと胸が熱くなった。

終演後、興奮冷めやらぬ会場に流れた『一生このまま』を大合唱するオーディエンスの元へ再びMegaが登場! まさかの展開に大騒ぎの客席に後ろ向きでダイブし、フロアの中心で輪になり、一緒に歌ってジャンプし、さらなる熱狂を生み出した。最後の最後に客席との距離をゼロにして、想いを分かちあったMega Shinnosuke。ライブを重ねることで築き上げてきたファンと彼の信頼関係が如実に表れた素晴らしいワンマンライブだった。

そして早くも次のワンマンツアー『ロックはか゛わ゛い゛い゛』の開催が決定。11月7日(火) の地元福岡を皮切りに、東名阪福の4カ所を廻る。次に大阪に帰ってくるのは11月30日(木)。11月20日(月) に誕生日を迎え、23歳になったMega Shinnosukeのステージを楽しみにしていよう。

Text:久保田瑛理

<公演情報>
Mega Shinnosuke『「一生このまま✷」in the MEGA CLUB』

9月27日(水) 大阪・梅田Shangri-la

セットリスト

1. 明日もこの世は回るから
2. Thinking Boyz!!!
3. Sports
4. 運命的
5. 憂鬱なラブソング
6. シャングリラ(cover.osaka)
7. Wonder
8. 狭い宇宙、広いこの星
9. 甲州街道をとばして alternative ver.
10. medley & session(10000回のL.O.V.E.<3 / 桃源郷とタクシー / 今夜はブギー・バック)
11. 桃源郷とタクシー
12. お洒落すぎてどうしよう
13. SONiC
14. Sweet Dream feat.Jinmenusagi
15. O.W.A.
16. 一生このまま
EN. 永遠の少年

<ツアー情報>
Mega Shinnosuke ONEMAN TOUR『ロックはか゛わ゛い゛い゛』

11月7日(火) 福岡・福岡BEAT STATION
OPEN18:30 / START19:00

11月28日(火) 愛知・名古屋CLUB QUATTRO
OPEN18:00 / START19:00

11月30日(木) 大阪・梅田CLUB QUATTRO
OPEN18:00 / START19:00

12月5日(火) 東京・Spotify O-EAST
OPEN18:00 / START19:00

【チケット情報】
スタンディング:前売4,500円 / 当日5,000円(税込・D代別)
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2346265

関連リンク

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