M!LK 大盛況だった初のアリーナ公演での約束「ドームツアーを叶えるし、みんなの近くにずっといます」M!LK 1st ARENA「HAPPY! HAPPY! HAPPY!」ライブレポート
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M!LK 1st ARENA「HAPPY! HAPPY! HAPPY!」10月22日(日) 横浜アリーナ
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10月22日(日) 、M!LKが横浜アリーナにてM!LK 1st ARENA「HAPPY! HAPPY! HAPPY!」を開催した。
自身初となるアリーナ公演。M!LKとみ!るきーず(M!LKファンの総称)の笑顔溢れたまさにHAPPYな公演の模様をレポートする。
ワクワクとHAPPYが溢れる3時間
ステージ上段、中央には大きなプレゼントボックス。すでにそれだけでワクワクが掻き立てられる。
オープニング映像が流れ終えるとボックスにスポットライトが当たる。箱が開き、登場したM!LKに大きな歓声が上がった。
さわやかなブルーにゴールドの装飾が施されたキラキラの衣装がライティングの下で映える。
1曲目を飾る楽曲は「topaz」。それぞれの表情が生カメラで抜かれるとより大きな歓声が上がった。ステージ上段からメインステージに降りてくると、キレのある息の合ったダンスを魅せていく。
「横アリ、お前ら盛り上がってるかー!」と佐野勇斗が叫び、「みんなハッピーになる準備できてんの? 俺たちが超ハッピーにします」と曽野舜太が言い、「Brave Saga」をパワフルに。振りに合わせて、カラフルなペンライトが動く光景は壮観だ。
ステージからのパワーが強いのはもちろんのこと、客席のパワーも凄まじい。パワーがぶつかり合って、2曲目にして温度がぐんぐん上がっていっているのがわかる。
そして「フレ!フレ!オレ!(2023)」でそれぞれの自己紹介をしながら、花道を歩き、センターステージへ。
「待たせたな、横浜アリーナ!」と山中柔太朗が叫ぶと、歓声と共にペンライトが揺れる。「まだまだこれからだけど盛り上がる準備できてんの? 楽しむ準備できてんの?」とコール&レスポンスをし「俺らに愛される覚悟できてんの? 世界で一番幸せにしてやるから。よろしく」。
塩﨑太智はニッコニコの笑顔でまず「会いたかったかーい!? 俺らM!LKに会いたかったかい?」と問いかけ「俺もみんなに会いたかったよー。今日は最高に幸せな一日しましょう!」
曽野は「横浜アリーーナーー!ついに来たよ!みんな会いたかったよ!」とシンプルだが声の限り思いをぶつける。「今日は楽しむ準備できてんの? メンバー楽しむ準備できてんの?」と呼びかけた。 吉田仁人は「M!LK、ついに横アリまできたぞ! 今日はみなさんのこと過去イチ幸せにして帰りますんで!」といい、全員でチェスト! と拳を振り上げた。
佐野の「みんなに感謝の気持ちを伝えたいです。今日は来てくれて本当にありがとう」で始まったのは「Special Thanx」。花道に散らばり、できるだけ多くの人に感謝を伝えようとするかのようにパフォーマンスを繰り広げ、間髪入れず「My Treasure」を。サビでは会場が一体になってジャンプをし、すでに会場のムードはバッチリだ。
一気に5曲を駆け抜け、改めて自己紹介。
まだアリーナでの初めての公演に興奮気味のようで、「出てきた瞬間、血圧上がった」と吉田が言えば、「過去、類を見ないぐらい今緊張しています」と佐野。
そんな興奮と緊張が残る中、暗転する。
ちょっと悲しいことがあったメンバーに佐野がハッピーな魔法をかけていく……という幸せな夢を佐野が見ていた……そんな幕間の映像から、会場には車のエンジン音が響き渡る。ステージ上にはピンクのオープンカーに乗ったメンバーが。メンバーカラーの衣装に、サングラスという装いで「Break it down」を。クールなダンスに、スパークラーが派手に上がる。さらにそれぞれのソロダンスで魅せる。
そして花道を駆け出し、バクステへ。横アリの1番後ろのブロックのみ!るきーずたちに笑顔を見せ、「行けたら行くよ」を光るスタンドマイクを使った雰囲気のある演出の中で披露した。広い横浜アリーナ。メインステージとセンター、バックステージ、そして花道と縦横無尽に使った演出は見ごたえ抜群だ。
「ジャングリズム」では花道でパワフルなダンスを見せる。スクリーンには動物に扮したポップな映像が流れているが、パフォーマンスはどこかワイルドだ。
そして、曽野のキュートなソロから始まる「テレパシー」。サビでは、客席も一緒になって体を動かして楽しんでいく。メンバー同士も肩を組んだり、目を合わせたり、と様子が可愛らしい。
魅せる大人のM!LKと吉田が披露したギター演奏
そしてひとりメインステージに戻る曽野。赤い布を手に「ペンライトを赤にして!」と言ってそのまま、会場をダッシュして一周。会場全体を巻き込んでのウェーブをした。メンバーの元に戻ってきた曽野を挟んで山中と佐野が頬にキスするという仲の良い様子も見せた。
さらに「恋がはじまる」と華やかなステージが続いたあと、暗転。
やがてステージ上段、中央にスポットが当たる。ひとり登場したのは白の衣装に身を包んだ塩﨑がパワフルなダンスを見せた。青のペンライトに染まった客席からは歓声が上がる。
そこに同じく白の衣装に着替えた4人が合流。異国情緒な空気を感じる「MAGIC CARPET」を。白の衣装をカラフルなライティングと炎が照らしていき、エキゾチックな空間を作り出していく。
「labyrinth」はシックな雰囲気で見せていく。抑えめの照明、はだける肌、絡み合うダンスで、大人の表情で曲の最後の一瞬まで客席を魅了した。
さらにそのまま「last moment」でしっとりと歌声を響かせ、「愛と合図」をポップに。佐野は牛のカチューシャをつけて会場を和ませ、そのカチューシャが吉田に渡されるのもなんだかほっこりする。
牛のカチューシャについて佐野は急に何かやって、とむちゃぶりされたそうで「昨日の夜中に思いついて仕込みました」ということがMCで明かされた。
吉田と山中が衣装チェンジの間、佐野と曽野、塩﨑は会場を見回し「やっぱり大きい!」「楽しいね!」口々にいいね、とニコニコ。
そんな中、話題は佐野の髪色の話へ。ライブ直前のインスタライブでは黒髪だったのに、ライブで登場した際は綺麗な金髪になっていたのである。「実は1週間ぐらい前から金髪でした!」とのこと。ずっと隠しており、インライでも黒のスプレーをしていたという。
「今日の登場のためだけに金髪に染めてきました!」と佐野。規格外の意外性で会場を驚かせた。
3人とバトンタッチして登場した吉田と山中。
山中は「頑張りすぎちゃったよ」とぽそり。「声かれちゃった」と苦笑い。吉田に「ガチ枯れ?」と聞かれ頷いていたが、それだけ冒頭から気合いが入っていたということだろう。
そんなふたりの話題は2日前に曽野も交えて3人で行った焼肉について。
「おごってくれたよね」と言うと客席から「えーっ」の声が。
「年上だし、一応ね」と吉田は言うが、山中は「最近羽振りがいいのよ。だから1個だけ聞きたい。バイトしてる?」「してない、してない!」
さらに「俺たちふたり、ダメじゃん、胃が。最後にカルビをサービス出されたんだけど、舜太に食え食え、って」と吉田が言うと、「でね、1個だけ言いたいんだけど。俺は元々胃が弱い。あなたは年。それだけは分かっていてほしい」と山中が返し、終始テンポの良いトークを繰り広げた。ちなみに、吉田がこの夏1番食べたものがうどんだそうで「もうじーちゃんじゃん」と再び山中にツッコミを受けていた。
そんなMCのあとは、センターステージへ。
全員が椅子に座り、吉田がギターを持つと歓声が上がった。メンバーからも「かっけぇ」の声が。
「ソロパートがいろいろある中で、太智が最初にやってくれって言ったのがこれ」と吉田がギターに軽く触れる。
しかし、これはジョークとしての裏話があり、「最初みんなにフィーチャーするにあたって、吉田さんにポールダンスやってもらおうかな、と思ったの」と塩﨑。それに対し、吉田は「本当に久々にちょっと待ってくれ、マジで嫌だ、って」と断ったそう。
そんな中、演奏することになったギター。今日のために練習してきたそうで、「この曲知らない人が多いと思う。ファーストシングルのカップリングだもん」と言うあちこちから小さく歓声が上がる。
改めて「イチニノサン」のタイトルをコールすると喜びの声が上がった。優しいギターの音色が響き、5人のハーモニーが重なる。目を合わせたり、ギターを弾く吉田に曽野や山中が優しい視線を向けていたのも印象的だった。
そのままセンターステージで「夜明け」を、メインステージで「Milestone」を披露し、歌声をしっかりと聴かせる。
「ドームの夢は叶える。でもみんなの近くにずっといます」
幕間の映像を挟んで次のブロックでは、会場後方から真っ赤な衣装のメンバーが登場し、「コーヒーが飲めません」、間髪入れずに「テルネロファイター」を届けていく。み!るきーずのコールも振りも完璧だ。さらに「シアワシェイク」とテンションが高い楽曲が続く。
「まだまだみんな盛り上げられるよね?」と塩﨑が呼びかけ、「Say Yeah」になだれこむ。軽妙なステップに、み!るきーずも激しくペンライトを振る。そして佐野と塩﨑のリードで声を出していく。所狭しと5人がアリーナを走り回っているからだろうか。アリーナがだんだん小さく見えてくる。
そして、楽しい時間はあっという間だ。
「リハのときも楽しかったけど、比べ物にならないぐらい幸せ」と吉田が言ったように、その溢れんばかりの感情がメンバーの表情から伝わってくる。
「終盤に向かっていくの、いやだな」と塩﨑がぽつりと言ったが、横浜アリーナにいた人たち全員の共通の想いだったかもしれない。
「横浜アリーナが決まってから本当に楽しみにしていた、ずっと」と吉田。
「発表してからずっとこの1日のためたけに費やしてきたと言っても過言じゃなくて。初めてのアリーナって一回しかないから。みんなでがんばってここまでこれたな、って感じます。この横浜アリーナに今僕たちが立てているのも僕たちをサポートしてくれたスタッフさんや、本当にたくさんの人が支えてくれることも、5人で活動できることも、みなさんが応援してくれてることも、一個も当たり前のことなんてなくて、それをこの公演を通じて痛感した」と感謝の気持ちを伝えた。
そして、次の曲について「僕たちのことをずっと近くで見てきた同期というか、友達が僕たちに託してくれた曲」と紹介。
「僕たち自身が作詞してもこんなことは書けないだろうな、っていうぐらい今までの葛藤だったりとかあるけど、これからの希望だったりとか、そういうのを彼ら目線で書いてくれた曲があるのでそちらを聴いていただければと思います」と言い、披露したのはさくらしめじが提供した楽曲「コトノハ」。
吉田の言葉を受けて、5人の歌声、スクリーンに映し出される言葉たちを重ねると、グッとくるものがある。
5人が向かい合って、輪になり、肩を組む光景は、きっと、この一瞬にしか見られないものだろう。
本編ラストを締めくくる楽曲は「Ai シャンデリア」。楽しそうに笑顔で歌う姿に自然と観ている側も笑顔になる。この空間がHAPPYなものだと何度も実感させてくれる。それもまたHAPPYだ。
笑顔でステージから帰っていったM!LK。しかし、すぐに会場からは大きな「もう一杯」のコールが。その声に応えて、アンコールはスタンド席から登場。トロッコでスタンドを一周しながら「ジブンエール」を。たとえ広い会場になったとしても全み!るきーずのそばに行こうという思いが伝わってくる。
さらに「DEAR LIFE」と続き、会場全体で手を振り、大きな盛り上がりを見せた。
メインステージに戻ってくると、佐野は「楽しかったあ」と言い、リハーサルではトロッコを少し怖がっていた吉田も「超楽しい。みんな俺に手振ってくれる」とニコニコ。
しかし、「アンコールきたってことはもう終わるってこと?けっこう寂しいかも」とシュンとする。
「どこかに電話したら延長とかできない?」という言葉も飛び出した。
が、最後の曲は来てしまう。
佐野は「信じられないんですよね、未だにこの景色でやってるのが」と言い、改めてみ!るきーずに感謝を伝えた。
「歴史があると思うんです、自分たちで言うのもあれですけど。正直、本当にすごく大変でした、僕らは。本当に今でこそこんなに多くの方々がこの5人を認めてくれてついてきてくれてますけど、当時は元の5人がよかった、とか元の7人じゃないと応援したくないっていう声も多かったし。その中でこうやって横浜アリーナを満杯にできるのがすごく幸せでハッピーです」と率直な思いを伝えた。
「ドームツアーを目指してるって言ってるんですけど、昔から応援してる人は遠くなっちゃうじゃん、僕らが。今でも遠いな、と思ってる人はいると思う。僕たちはみんなと約束したドームツアーは叶えますし、でもみんなの近くにいつまでもいるっていうのは約束します。なのでこれからも僕たち5人の応援をどうかよろしくお願いします」。
そして、「僕たちは5人で、気持ちは8人でドームツアー、叶えます」と最後の曲「Ribbon」をコール。
淡いピンクの光の中で言葉をひとつずつ大切にするかのように歌っていく。
「み!るきーず、本当にありがとう!」と佐野が絶叫。最後はステージの端から端へと行き、ファンに感謝の気持ちを伝えた。
が、今日のM!LKはまだ終わらない。Wアンコールではバラエティコーナーを展開。
花道があるので、ということで障害物競走をすることに。三輪車で走り、麻袋に入って飛び、パン食い競争をし、箱の中から引いた過去衣装にステージで生着替えし、そのままダッシュでゴールというガチの障害物競争を行った。ビリになった山中がゴムパッチンの罰ゲームを受け、「本当にこれで終わり!」と帰って行ったM!LK。
1曲も歌わなかったWアンコールに、横浜アリーナに驚きと笑いがあふれた。
「今」のM!LKを届けたが、すでに彼らは次に向かって走り始めている。この日、結成記念日である11月24日から年間プロジェクト「BIG LOVE YEAR」の始動を発表。そして2024年春には全国4都市ツアー「M!LK CONCERT TOUR 2024 HERO」を開催する。まだまだ、HAPPYを届け続けてくれそうだ。
取材・文:ふくだりょうこ
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