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深川麻衣・井浦 新と考える“今”を生きる方法「最後に自分に勝った!と思って人生を終われたら」

映画

インタビュー

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左から)深川麻衣、井浦 新 (撮影:映美)

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11月3日(金・祝) に映画『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』が公開となる。元SDN48で作家の大木亜希子の原作を実写映画化。
仕事ナシ、男ナシ、残高10万円の元アイドル安希子(深川麻衣)は友人の勧めで都内の一軒家で独り暮らしをする56歳のサラリーマン・ササポン(井浦 新)と同居することに。恋人でもない、家族でもない同居生活とは?

写真の撮影中も和やかに言葉を交わす深川と井浦の空気感は、とても柔らか。ちょっとした会話に互いへの信頼が感じられる2人に話を聞いた。

タイトルとストーリーのギャップも魅力

――脚本を読まれての印象はいかがでしたか?

深川麻衣(以下、深川) キャッチーなタイトルだな、と思ったんですけど、コメディなのかな、と読み始めたら、ギャップに驚きました。ドロドロした感情や、普段はあまり人に見せないようなところまで赤裸々に書かれていて。安希子のがむしゃらさにグッと来て、この役をできることがとても嬉しかったですね。あまり今までやったことがないような役柄でしたし。

井浦 新(以下、井浦) いつも、台本をいただいて最初は文字として認識しているイメージなんですけど、大木さんご自身の物語であることを踏まえて読み始めたので、言葉が力強かったですし、どんなに優しい言葉でも嘘がないというか。それは実話が元になっているからこそ感じることだったりするので、出会いたくてもなかなか出会えないものです。最初に読んだときから大木さんが体験してきたササポンの温度感を探りながら読んでいました。

「安希子は麻衣さんだから生まれた」

――深川さんと井浦さんは、2021年公開の深川さん主演の『おもいで写眞』以来のご共演ですよね。

井浦 僕は冷やかしに行っているような感じだったので。共演と言っていいか分からないような(笑)。

深川 台詞は交わしていないんですよね。私はずっと無視しているような役だったので。

井浦 ずっとプンプンしている役で。

深川 してましたね(笑)。

――今回はがっつりとご共演ですね。深川さんから見たササポンさん、井浦さんから見た安希子さんの印象はいかがですか?

深川 ササポンは本当になかなかいそうでいない人というか。
投げかけてくれる言葉も説教っぽく言うんじゃなくて、思っていることをとつとつと話しているのが染みてくるんです。ササポン自身は言ったことも忘れているかもしれないけれど、安希子の胸にはずっと残っているような素敵な言葉がたくさんあって。
対談で実際にササポンさんにお会いできたんですけど、近いものがあるのかな、と思いました。新さんも、多分人から相談をされても、押し付けがましくアドバイスするというよりも、ササポンに似た言葉選びで話すんじゃないかな、って勝手に想像していましたね。普段、新さんと話しているときの穏やかさとか、どっしりとした感じ……なんか背後に大自然を感じるような。

井浦 なにそれ(笑)。
僕から見た麻衣さん演じる安希子は、麻衣さんだから生まれた安希子なんだと思っています。
大木さんがご自身の人生を文字で綴るのと、麻衣さんのようにアイドルを経て、俳優となってこの役に出会って。重なっていく部分があると表現はまた少し変わってくると思うんです。例えば僕が安希子を演じたとしたら、アイドルのイメージがないから、想像で乗り越えるしかないけれど、本当にアイドルの楽しさや厳しさを肌で感じたことを演技で表現するのは簡単なことじゃないような気がするんです。麻衣さんが演じる安希子は、ご自身の経験だったり、いろんなものが重なって、安希子になっているんだろう、と。

――他の人が持ちえないベースが深川さんの中にあるということですもんね。

深川 確かに、無意識でしたが自分が経験してきたものと重なる瞬間はあるかもしれないですね。

――アイドルを卒業したときの不安感は共通するものがある?

深川 セカンドキャリアに移るときに、うまくいかなったらどうしようとか、このままダメになっちゃうかもしれない、と私もいろんな想像をしていましたね。実際にやってみて思うようにできなかったり、その道でずっとお芝居をやられてた方と同じ土俵に立つことがすごく恥ずかしく感じて。その気持ちと近いのかな、と思います。

30代になって年齢に縛られなくなった

――次のステップに行く不安も描かれていましたが、安希子さんは29歳の誕生日を迎えるにあたって、強い焦りを感じていました。おふたりは29歳のときに人生をどのように考えていらっしゃいましたか?

深川 新さんの、聞きたいです。

井浦 29歳……うーん……。

――2002年に『ピンポン』に出演されて。

井浦 『ピンポン』が27歳で、公開されたのが28歳だから……そこから気持ち的に1~2年、俳優ができなくなって。ここは自分がいる場所じゃない、と休んでいたんです。でも求められることにありがたみを感じて「もう1回だけでもリハビリ的にやってみよう」って思ってやったのが29歳とか30歳ぐらいのときです。

――どなたからか声をかけられて。

井浦 そうですね。『青い車』という作品のプロデューサーと監督から「もう出ないのは知っているんだけど、どうしても本を読んでほしい」と言われて、断っても全然引いてくれなかったんです。それで「じゃあちゃんと話を聞いてみよう」という形でやることになりました。

――その時点でこれからのことを考えていらっしゃったんですか?

井浦 いえ、そんなビジョンを持っていたわけではないです。
俳優もそこからもう一度始まったようなものでしたし、どんな俳優になりたいかもなくて、本当に彷徨っていた感じです。
物作りの仕事をずっと続けてきたので、コツコツと物を作っていけたらとか、そのぐらいです。人生設計とか仕事の未来のビジョンとか、そういうことは全然持っていませんでした。

――深川さんは29歳というと3年前ですね。

深川 女性の29歳から30歳はすごく大きい気がしてたんです。19歳から20歳は単純に大人としての変化、という感じがしますけど、29歳から30歳って本当に大人というか。漠然とした「何かもっと身につけないといけないのかな」とか、「内面が伴っていない気がする」っていう身構えがありましたね。
あと、「これから役柄もどんどん、どんどん変わってくんだろうな」という楽しさと不安が入り混じっていました。
でも周りの先輩たちが「30代、本当に楽しいよ」って迎えてくれたので、肩の力が抜けましたし、ポジティブな気持ちで突入できましたね。30代を迎えたあと、何か大きなきっかけがあったわけではないんですけど、それまでに比べたら少しリラックスして仕事に向き合えるようになって。そこから年齢はあんまり気にならなくなりました。

――逆に自由に。

深川 今、32歳なんですけど、たまに自分が何歳か忘れるんですよね。何歳だっけ? って。年齢に縛られなくなったかもしれません。

コツコツと今を繰り返していけば、自ずと未来への道ができていく

――安希子は未来に不安を強く感じていましたが、今はあまり感じませんか。

深川 現実的にどうしよう、ということは考えていないんですけど、「ぼーっと過ごしてたらあっという間に死んじゃうだろうな」というのが漠然とあって。1年がこんな早いんだったら、あとこれをもう10回繰り返すだけで10年で、一瞬だから。そう思うとやっぱり楽しく人生を終えたいな、って思います。難しく考えすぎてしまうこともあるんですけど、やっぱり楽しんだ人が勝ち。いや、勝ち勝ち負けではないんですけど、その方が、楽しく最期を迎えられるんだろうな、って思います。

――井浦さんは年齢を重ねられて生き方や人生に対して考え方が変わったところはありますか?

井浦 考え方はそんなに大きく変わってないですが、なるようにしかならない。諦めているというわけではないんですが。
みんな個人差はあるけど、それなりに一生懸命頑張ったり、好きなことをやったりとか、好きなものがないなら探しながらとか、いろんなことしながらも、生きてるわけですから。本当に何が成功かなんてわからないですし、なるようにしかならないので。だから僕は未来を見つめるより、いつも今をちゃんと生きるということを大事にし続けているとは思います。今が未来の最前線にあるので、だから今の繰り返し、コツコツと今を繰り返していけば、自ずと未来への道ができていくというか。
漠然と何年後に何をしよう、という予定があって、そこに向かって準備をするのもいいことだと思うんですが、そこに向かっていくのも、今日何するかが大事になってくるので。今が一番大事なんじゃないのかと。

あと麻衣さんの言っていた「勝ち負け」じゃないですけど、死ぬときに他人じゃなくて自分に勝ったって死ねたらいいんだろう、と思います。そのために仕事でも生活でも、悔いがないように好きなことをして。さらに仕事が好きなことだったら、なおいいですし。やっぱ自分の好きなことをして、生きていく方がいいと思います。

――確かに、先を考えて今がないがしろになることもありますよね。

井浦 例えば、自分も一つ、二つ上の世代の先輩方に年齢を聞かれてもうすぐ50歳だ、と言うと、じゃあここからもっと早くなるよ、って。

深川 まだ早くなるんですね!

井浦 自分も20歳から30歳、30歳から40歳と年々早くなって、あっという間に40代が終わろうとしている状況の中で、これからもっと早くなるってどうなっていくんだ、と思ってしまいます。

深川 確かに(笑)。

井浦 5分後に何かが起こって、もしかしたらこの世からいなくなるかも知れない。そういうものだ、って年齢的にもだんだん切実に感じるでしょうし、だからこそ本当にこの瞬間をいかに自分に負けず、悔いなく生きられるか、ということが、結果、周りから見ると「あの人はすごく楽しんでいる」ように見えてくるのかな、なんて思ったりはしています。

深川 深いですね。本当に新さんを見ててすごく楽しそうなんですよね。インスタを見ていても、いろんなところに行っているし、いつも同じ場所にとどまってない感じがします。

井浦 落ち着きがないっていう言い方もあるんだけど(笑)。

深川 趣味に対してもすごく何か知識が幅広いんですよね。後回しにしていたら、それこそあっという間に過ぎていってしまって、次の年になっていたりするので、やりたいことはやりたいうちに、行きたいところも行けるときに行っとかないと、後悔するのは嫌なので。本当に、自分に勝って死ぬっていい言葉ですね。「最高の人生だった〜」って言って死にたいですね。

取材・文:ふくだりょうこ 撮影:映美

【深川さん】
ヘアメイク:白水真佑子
スタイリング:原 未來

【井浦さん】
ヘアメイク:NEMOTO(HITOME)
スタイリング:上野健太郎
衣装協力:ジャケット¥46,200、ニット¥31,900、パンツ¥26,400/Graphpaper(Graphpaper TEL:03-6418-9402)その他スタイリスト私物

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<作品情報>
『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』

11月3日(金・祝) 全国公開

公式サイト:
https://tsundoru-movie.jp/

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