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【ライブレポート】BREIMENの“JAPAN TOUR”が東京で開幕 11月末まで全国8公演

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BREIMEN『COME BACK TO BREIMEN JAPAN TOUR 2023』東京公演 写真:Goku Noguchi

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10月1日に自身のYouTubeチャンネルでメジャーへの移籍を発表したBREIMEN。メンバー5人が野球のユニフォームを身にまとい、アメリカ・カリフォルニア州にあるエンゼル・スタジアムの前で移籍発表をするというユーモアもたっぷりのサプライズとなったこの日には、10月からスタートするワンマンツアーのタイトルに“JAPAN TOUR”が加わり『COME BACK TO BREIMEN JAPAN TOUR 2023』の名に変更されたことも発表された。“来日”ライブとなるこのツアーが10月13日に初日を迎え、完売御礼となった満員の東京・Spotify O-EASTは終始、熱気と歓声に包まれた。

会場の照明が落ち開演のブザーが鳴ると、ステージの幕が左右に開く。壁一面の大きなスクリーンに、某映画会社のオープニングファンファーレを思わせる活動5周年を記したBREIMENのロゴが映し出されスタートしたのは、真っ赤なオープンカーに乗ってロサンゼルスを走る5人の姿。レトロで洒落たロードムービー風のオープニング映像に観客の熱気が高まったところで、会場に鳴り響いたのはけたたましい車のエンジン音──そしてステージ袖から、まさに真っ赤なオープンカーに乗ったBREIMENの5人が登場!

歓声が大きくなるなか、車を降りるやバズーカーで金テープを飛ばしたりとのっけから暴れ放題のステージで、フロアを盛り上げていく。ライブハウスとは思えないゴージャスでド派手な演出に、ここからさらにアクセルを踏み込んでいこうというバンドの心意気がうかがえる。会場の熱気を上昇させて「IWBYL」でファンキーにスタートしたライブは、これぞBREIMENという多幸感に溢れ、高木祥太(B&Vo)、サトウカツシロ(G)、いけだゆうた(Key)、ジョージ林(Sax)、So Kanno(Ds)それぞれの強い個性が響きあうダイナミックなアンサンブルを聴かせ、そして艶っぽくもあり、洒脱な遊び心にも富んだステージで魅せるものとなった。

アルバム等、作品を引っさげてのツアーではない今回は、現在のBREIMENのオールタイムベストと言える選曲となった。ツアーがスタートしたばかりゆえセットリストの詳細は割愛するが、映像の演出を交えた今回はより起伏に飛んだ、ドラマティックな流れで観客を彼らの音楽世界に閉じ込めていくものになっている。ボリューム感のあるロックミュージックで踊らせ、また突如としてはじまるインプロヴィゼーションではアンダーグラウンドなジャズシーンのヒリヒリするような緊張感と心地よい喧騒を肌に感じさせる。

グルーヴィにサウンドを転がしていくソウルミュージックでは、幻惑的なデジャヴ感がある一方で一筋縄ではいかない先鋭的なアレンジが織り込まれて、スリリングに観客を揺さぶっていく。一見すると、各楽器の手練れが揃ったような隙のなさもあるバンドなのだが、そのサウンドはそこかしこで遊びや、心地よい漫才のような仕掛け合いや緩急のジェットコースターがあって、とにかくキャッチーだ。

ちなみにこの初日、冒頭の演出で映像が出ないというハプニングがあったのだが、ピリついてもおかしくないこの状況で、メンバーだろうか、舞台袖から「もう一回やりまーす」とお茶目に仕切り直して、まるでこれも演出か仕掛けのひとつだったかのように観客も巻き込み盛り上げていく場面があった。MCで、「(冒頭のハプニングも)俺ららしい」なんてメンバーで話していたが、音楽的にも、バンドのキャラクター的にも、程よく脱力したフレンドリーさが魅力である。

またこの日は、今夏リリースした「T・P・P feat.Pecori」でラッパーPecoriが、そして「Black or White (feat.DinoJr.)」でDinojr.がゲストとして登場。5周年を迎えたBREIMENとメジャー移籍決定を祝うように、タフに華やかにとステージを彩った。濃厚なサウンド世界でクライマックスを更新しながら、また放っておいたらどこまでも脱線していきそうなMCパートでも観客を沸かせていったBREIMEN。

高木は「メジャー・デビューするということで頑張っていきたい。(数字的な)記録よりも、記憶に残るバンドとして、これからもやっていきたいと思う」と語り、「チャプター」等1秒、1秒を重厚に刻んでいくような曲で“今”を体現させながら、高いボルテージのままショーを締めくくった。最後は、乗ってきたオープンカーを5人がかりで手押しして舞台袖へはけていく、スラップスティックなオチで会場に拍手喝采を巻き起こした。デビューをしても、このノリは変わらなそうだ。

ライブ後には改めて、ソニー・ミュージックレーベルズ・アリオラジャパンと契約したこと、2024年4月にはメジャーでのアルバムがリリースとなることが発表された。全国8都市をめぐるワンマンツアー『COME BACK TO BREIMEN JAPAN TOUR 2023』は、ファンとともに高らかに祝砲を打ち上げていく大事な開幕戦となっていきそうだ。

文:吉羽さおり 写真:Goku Noguchi

<ツアー情報>
BREIMEN ONEMAN TOUR『COME BACK TO BREIMEN JAPAN TOUR 2023』

10月13日(金) 東京・Spotify O-EAST
10月20日(金) 大阪・BIGCAT
10月28日(土) 広島・Reed
10月29日(日) 福岡・福岡CB
11月5日(日) 石川・金沢AZ
11月6日(月) 愛知・ElectricLadyLand
11月21日(火) 宮城・仙台MACANA
11月23日(木) 北海道・札幌Sound lab mole

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/breimen2023/

関連リンク

オフィシャルサイト:
https://brei.men/

公式X:
https://twitter.com/breimen_jp

公式Instagram:
https://www.instagram.com/breimen_jp/

公式YouTube:
https://www.youtube.com/channel/UCcUJKt_BprjOvaAudfGBlLw

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