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今回も伏線回収だらけ!笑って泣ける人気ミュージカル「コムロ探偵事務所」第3弾『side-by-side』藤原祐規・新 正俊・泰江和明インタビュー

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撮影:源賀津己

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作・演出・音楽を浅井さやかが手掛けるOne on Oneミュージカルの人気作品「コムロ探偵事務所」シリーズ3作目となる、One on One 35th note 『side-by-side』が2024年2月8日(木)~18日(日) 赤坂RED/THEATERにて上演。

「コムロ探偵事務所」シリーズは2021年9月、赤坂 RED/TEHATER にて「back-to-back」、22年9月に新宿シアタートップスにて「face-to-face」の2作品を上演し、大きな人気を博したシリーズ作品。

「コムロ探偵事務所」を舞台に、一流好きで超理論派の探偵・コムロが、様々な人を巻き込んで繰り広げる大騒動を描いた、笑いあり、ほっこりあり、涙ありのオリジナルミュージカルだ。

最新作出演キャストのコムロ役:藤原祐規、ワダ役:新 正俊、オオバヤシ役:泰江和明に作品の魅力や見どころを聞いた。

「名前だけ出てくるやつが爪痕を残していく」過去作の伏線も回収!

――第3弾上演のお気持ちと「コムロ探偵事務所」シリーズの魅力をお聞かせください。

藤原:そもそも1作目をやらせていただいたときにシリーズ化するとはみんな思っていなくて。続編が決まったときは1作目が認められたというか、すごく嬉しかったです。
オリジナル作品で探偵のミュージカルってあまり聞かないので、事件が起こったところや推理を歌にしたり、そういう進み方をしていく舞台そのものがおもしろいんじゃないかなと。そこはこのシリーズの魅力なのかなと思います。

新:本当に1作目から続いていくことが当たり前じゃないと毎回思うので、舞台上に立っていてもお客様が満席で反響が目に見えてわかるのは力になりますね。探偵モノのミュージカルがあまりないし、それに加えてちょっとコメディちっくな描き方をされていて、いろんな面白さが詰まっている作品だと思います。

――泰江さんは今回から初参加となりますが、過去作はご覧になられましたか?

泰江:一番最初に観たのが、昨年1日限りで行われたライブイベントの『Show-Case』だったんですが、それを観たときに泣いてしまって。

藤原・新:泣いたの!?

泰江:それは作品としての意図ではないと思うんですけど(笑)、自分の身に色々ありまして、やっぱりエンタメが持つ力ってすごいな!と感動して、「自分も出たい!」と思って。自分が出演できるかもわからない状況が続く中で、すごく出たい!と思える作品が一発目に来たと思いました。

藤原:100ページの台本の読み合わせが終わって、さあどうしようかな、と思うじゃないですか。だけど読み終わった瞬間に(泰江さんが)「おもしろ!!!」と声をあげて(笑)。でも、救われる思いですよね。2作やってきた身からすると、今回もちゃんと面白くしなきゃ、と考えそうになったときにそう言ってくれて、「やっぱり面白いんだ!今回もいける!」みたいな(笑)。

泰江:あと、台本を読んだときに、こんなに歌で喋るんだ!?と衝撃を受けて。浅井さんが日常を切り取っているようなミュージカルとおっしゃっていたんですけど、それくらい歌で喋り会話をしているというのが大変だなと思いながらも、コムロ探偵事務所シリーズの魅力なんだと思います。1作目、2作目、3作目でまたパワーアップできるように、プレッシャーですね(笑)。

――クセの強いキャラばかりですが、初参加の泰江さんが演じるのはどのような役柄ですか?

泰江:これまたクセが強くて(笑)。花粉研究者で、公演期間頃から花粉が飛び始める時期ということで、観客の方にどれだけ共感していただけるか(笑)。

藤原:前作でも思ったんですけど、新キャラも「ずっと居た?」みたいな感覚になります。今回も溶け込むのに時間もかからず、きっと本人の中では迷ったり試行錯誤しているんでしょうけど、「前作も居たよね?」くらいの感覚です。 あともし自分が初参加で周りがすごく濃いキャラばかりだったら不安になると思うんですけど、彼は一番ぶっ飛んだキャラを持ってきてくれるので、さすがだなと思います。

泰江:作品が持つ力ですよね!

新:だからちょっとプレッシャーです。ぶっ飛んだものを持ってきてくれるから、「やばい、これは負けられない。こっちも頑張らなきゃ!」みたいな気持ちが出てきます。

――これまでもゲストキャラが居ましたが、それ以上に濃いキャラということですか?

藤原:そうですね。本性みたいなものが現れるシーンがあるんですけど、そのぶっ飛び方がすごいなって。

新:斜め上というか、みんなと行っている方向が大きく外れちゃうんですよ(笑)。今までそんな人はいなかったので、面白いです。

――楽しみです。毎回、伏線回収が楽しいシリーズですが、今作も気持ちの良い展開はあるのでしょうか?

藤原:なっているんでしょうね。伏線を張りまくっているとは聞いています。僕らはまだこの稽古段階では見事には出来ていないですが(笑)。

泰江:でも浅井さんによると、3作目にして伏線回収だらけ、ということです。

新:確かに、過去作の伏線も回収されます!

――それは2作目『face-to-face』でもありましたよね。

藤原:はい。でも、3作目でも1作目の伏線を回収しているところがあって。シリーズファンは更に楽しめる部分はあると思います。

新:もちろん3作目だけの伏線も回収されるので、今作から初めて観る方もちゃんと楽しめるすごい作品になっています!

泰江:過去作の映像もDVDが購入できるので、1作目、2作目を観て来ると絶対にもっと楽しめると思います!

新:色々な楽しみ方が出来ますよね。今作を観て、1作目、2作目を観るとかの順番でも。

泰江:でも本当に今回の台本を読んだときに愛を感じました。1作目、2作目のキャラクターが会話の中に出てきたりするんですよ。コムロ探偵事務所シリーズに1度でも関わったら、ずっと登場して大事にしていく浅井さんの愛を感じられるので、そこがいいなと思いますね。

新:しかも出てくるのは名前だけなのに濃いですよね(笑)。

藤原:そう、何で名前だけ出てくるやつが爪痕を残していくんだ、みたいな(笑)。何かのきっかけになってきたりする。なので前作を楽しむと、より面白いですし、もしくは今作を観たら観たくなるかもしれないです。あの名前はどういう人なんだろう?って。

新:カネダイチとかね(笑)。

すでに設計図が素敵!楽曲もバージョンアップして進化

――稽古は現在中盤だと伺いました。

藤原:セリフなど覚える量が3作目にして一番多くて……。みんな均等に説明したり、難しいセリフがいっぱいあったり、上がってくる曲も僕らからすると難度が上がっている気がしていて。だから想像で見えてはいるんです。この話は僕らも伏線回収部分をちゃんと理解してやって、曲も理想通り歌えればすごく素敵な作品になる、設計図が素敵だぞ!みたいな。あとは作るだけだぞ!頑張らなきゃな、って。

泰江:歌のハモりがとんでもなく多くて。僕は初参加なので、歌稽古のときにこのハモりをサラッとやっていけるカンパニーなんだと思っていて、「自分はどこのハモりを歌えばいいんだろう?これみんな自分がどこを歌うかわかっているのかな?やばい!」とずっと聴き込んで、何とか役に立たないやつと思われないように練習して参加したら、みんな同じように音程を取っていたから安心しました(笑)。

藤原:もう稽古では諦めているときあるもん(笑)。みんな歌えるっぽいけど俺は無理だ、ピアノだけ録音させてもらってあとでやろう、みたいな(笑)。

新:あるある(笑)。

泰江:今回アケチ役で参加される佐々木崇さんが、本来10人以上で歌い分ける大ナンバーをたった6人でやっているのがすごい、とおっしゃっていて、そういう見方もあるんだなと。それがちゃんと今回バージョンアップして進化している部分になっているんじゃないかなと思います。

――皆さん参加された他作品含め、浅井さんの作品ならではの魅力とは?

泰江:とにかくハッピーになれる。浅井さんがそうなるように作っているとお聞きしたので、やっぱりそうなんだ!と思ったんですけど、わかりやすくてキャッチーで、それでいてハッピーになれる。それを浅井さんの作品を通してすごく受けるイメージがあります。

藤原:改めて楽曲が素敵だなと思いました。今回のクライマックスで歌う曲が、ある作戦を実行しながらみんなで歌うもので、話だけ聞くとすごく盛り上がるものを僕は連想していたんです。それが、すごいエモい曲になっていて。でもこれがクライマックスなんだ、とすぐわかるメッセージ性があって。浅井さんはたくさん作品を作りまくってとても忙しいのに、こういう引き出しをいつインプットしているんだろう?と思ったら、「昔のOne on One みたいな曲だよ」と言われて、ずっと前からあったんだ、と改めてすごいなと。パッと心を掴める曲をすぐに作れるんですよね。

新:楽曲も脚本も浅井さんが作っているからこそのメッセージが全部1つで繋がっているし、脚本からの楽曲の流れも、別の人が作っていないからこそできる流れ。全部が計算されていて、緻密な伏線などが魅力だなと思いますね。

藤原:脚本と楽曲が別の人だと、「あ、歌になった!」みたいな印象もあると思うんです。でも、浅井さんの作品はいつの間にかBGMが流れてきたと思ったら歌になり、繋がりがシームレスというか、すべてが計算されて流れるように進んでいくのがすごいです。

映画やアニメ化も?どう展開していっても成り立つ面白さ

――人気シリーズとなっていますが、今後の展開で期待することや、やってみたいことは?

藤原:キャラがみんな濃いので、どう展開していっても成り立つような気もしていて。例えば外伝のような感じで、オオバヤシ青年が主役だったり、ワダがお使いで遠方に行ったときの話とかもできちゃうと思うんです。そういうのも自分が出られないのは悔しいけど、客席から観たいなって。「あんまり面白いものにしてくれるなよ!」ってドキドキしながら(笑)。マエクラとかすごいミステリアスな部分もあるし。

新:確かに、面白そう!

藤原:今回、マエクラが何を考えているのか少し出てくるんですけど、彼やコグレ警部補にスポットを当てた話とか、舞台じゃなくてもこの前のライブイベントのような形で展開しても面白そうだなと思います。

新:僕は今までのキャラが1回全員出てくるのを観てみたいですね!

泰江:それはすごい思います!会いたくなる!

藤原:収集つかないでしょ(笑)。でも、オオバヤシとカネダイチがどう絡むのか見てみたいのはありますね(笑)。

泰江:僕は初めて観たのが『Show-Case』だったのでそれもやりたいですし、最初台本の読み合わせをしたときに、「映像作品みたいだね!」と言っていたので、映画にしたらいいじゃないですか!とも思います。映像にしても面白いだろうし、ラジオドラマもやってみたいねっていう話もあったみたいですし、本当に面白いからこそ、何でもできるなと。

新:浅井さんと、1作目『back-to-back』を映画やドラマみたいな映像として作ってもすごく面白く出来そうだよね、と話したこともあります。

藤原:何でもいけそう。アニメ化とか? ディズニーアニメみたいな、歌っちゃう作品。『Show-Case』のようなイベントで、回想シーンがアニメとか(笑)。もったいなさすぎるけど(笑)。

――夢は広がりますね!では、楽しみにされている方にメッセージをお願いします。

藤原:本当に元気になれるミュージカルだと思います。「ピンチはチャンス?冗談じゃない ピンチはピンチ」などキャッチコピーがあるんですけど、『side-by-side』も始動前に色々あり、割と日本も色々あったじゃないですか。全員に刺さるフレーズだなと思います。
みんな元気になれる舞台というのはわりといろんな作品でも言うと思うんですけど、今作のメッセージは異常に刺さるんじゃないかなと。観た方もみんな大逆転を起こす気持ちで帰っていく、そんな作品になればいいと思っています(笑)。頑張ります!

取材・文:能一 ナオ
撮影:源賀津己

<公演情報>
One on One 35th note『side-by-side』

公演期間:2024年2月8日(木)~2月18日(日)
会場:赤坂RED/THEATER
チケット情報:
https://w.pia.jp/t/one-on-one35th/

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