安藤サクラ『マティス展』との“不思議な縁”を語る 「ロザリオ礼拝堂は心躍る、忘れられない場所」
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すべて見る20世紀美術を代表する画家のひとり、アンリ・マティス。彼が晩年に取り組んだ「切り紙絵」に焦点を当てた展覧会『マティス 自由なフォルム』が2月14日(水) に国立新美術館にて開幕。これに先立ち、13日(火)、同展の公式アンバサダーおよび音声ガイドナビゲーターを務める俳優の安藤サクラが会場を訪れた。
マティスはもともと一番好きな芸術家だったという安藤だが、今回のアンバサダー就任に関しては「不思議なご縁を感じている」とのこと。
「昨年、『カンヌ国際映画祭』でフランスに行くことになったとき、友だちから「ニースはすごくステキな場所だしマティスが生活していたっていうことを感じられるから、マティスが好きならおすすめ」と言われて、じゃあニースにも滞在しようって話をしていたまさにそのときに、このアンバサダーのお話を頂いたんです。その後、実際にカンヌからニースへ行き、マティス美術館やロザリオ礼拝堂にも行くことができたので、勝手にご縁を感じています」
今回の展覧会には、マティスが後半生を過ごしたニースにあるニース市マティス美術館の全面協力により、マティスが70代から本格的に取り組んだ切り紙絵の作品を中心に同館の珠玉のコレクションが来日。さらに、室内装飾から調度品にいたるまでほとんどのデザインを手掛けたニース郊外の小さな村、ヴァンスにある「ロザリオ礼拝堂」内部をほぼ実寸大で再現した空間も圧巻だ。
「礼拝堂って自分にとって身近な場所ではないので、訪れるときはいつもちょっと構えてしまうところがあったんですけど、ロザリオ礼拝堂に入ったときは、自分の固い部分が全部解き放たれるような感覚があって。純粋に、軽やかに命を讃えてもらっているような気持ちになる、すごく心が躍る空間でした。言葉ではうまく表せないけど、自分にとっては忘れられない場所。だから正直、今回の再現展示にそこまでの期待を持てずに来たんですけど(笑)、実際に見たら“いや、すっごい!”って思いました。自分が現地で感じたような、入った瞬間に心がほぐれていく感じがそのままここにありました」
もうひとつの見どころが、実に4.1×8.7mという切り紙絵の大作《花と果実》。現在、マティス美術館のホールに展示されている本作は、同展のためにフランスで修復され、初来日を果たした。
「マティスの“色彩”と“フォルム”というのは、絶対に誰にも真似できないものだと思っていますし、こうして近くでこの大きさのものを感じられるということは、なかなかできないこと。この場に立ち合うことができて本当に幸せです」
展示は、「色彩の道」「アトリエ」「舞台装置から大型装飾へ」「自由なフォルム」「ヴァンスのロザリオ礼拝堂」という全5章で構成。切り紙絵だけでなく、そこに至るまでの油彩画から彫像や素描、壁画、衣裳やテキスタイルなど約160点でマティス芸術の軌跡が紹介されている。
<開催情報>
『マティス 自由なフォルム』
会期:2月14日(水)~5月27日(月)
会場:国立新美術館 企画展示室2E
公式サイト:
https://matisse2024.jp
チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2347426
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