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北村健人、初の脚本作品集。朗読劇「花束」で想い贈る

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北村健人 脚本作品集 朗読劇「花束」が、2月27日に東京・劇場MOMOにて開幕した。昨年30歳の節目を迎えた俳優・北村健人が、自ら脚本を担当。演出に松崎史也を迎え、「Kalanchoe」「Alstroemeria」「AS ONE」と題した3つの物語を上演する。「ファンの皆様への気持ちを物語の形で伝えたい」と言う北村に、上演に向けての想いを聞いた。

――脚本を執筆しようと思ったきっかけは?

去年(2023年)1月に自身初のファンミーティングを開催した際、「どんな内容にしようか、どんな言葉をお伝えしようか」と企画を立てていく中で、これまで頂いたお手紙やメッセージを思い返しました。そこにはいつも沢山の想いや勇気が詰まっていて、時には誰にも言えないような悩みを打ち明けてくださることもあった。そんなふうに想いを馳せているうちに、自ずと伝えたい言葉たちが浮かんできたんです。

この言葉たちを、イベントの中でファンの皆様へのお手紙を朗読するという形で伝えることも考えました。でもふと、僕は役者なのだから、ファンの方々は僕が演じた役や物語から色々な思いを受け取ってくださるんだ、ということに気づいて。「ならば、伝えたい想いも物語にして届けてみよう」と一念発起し、執筆を開始しました。

――脚本を執筆しての感想は?

執筆は、人生で出逢ってきた全ての感情や記憶に行き場を与えるような作業でした。逆に言えば、経験の全てがインプットだったのだと思えるような、人生の全てが「物語を生み出す源」に生まれ変わっていく時間でもありました。自分の中にある哲学やエゴを我儘なくらい作品に込められる手応えは楽しく、登場人物の輪郭や境遇が定まったとたんに彼らが喋り出し、動き出すのは不思議な感じがしましたね。一方で、物語を完成させる大変さも実感しました。

執筆にあたって守り抜いたのは、とにかく「嘘だけはつかない」ということ。体裁の良い言葉や美しいだけの景色ではなく、物事と物事の境界に生まれる歪みや摩擦を丁寧に描きたい。そこにこそ価値があると思ったんです。3作品とも、自分の経験したことや見たものを頼りに書き上げました。あくまでもフィクションでありながら、僕の人生を色濃く正直に反映できたと感じています。

――アフタートークに出演されるゲストの方々は、ご自身にとってどんな存在ですか?

僕が持っていないものを持っている素晴らしい俳優さんばかりです。それぞれの方について忘れられない1シーンを訊かれたら、「あの作品の、あの芝居!」と即答できる。そんな、大好きで尊敬できる方々です。

――今作のタイトルは「花束」。北村さんが一番好きな花の種類は?

有名な歌詞にもあるように、どの花も美しいですよね。それでも強いて1つ挙げるとしたら「バラ」です。祖母が一番好きな花で、子供の頃からよくプレゼントしてきました。とても身近に感じる花です。

――今作では脚本に挑戦された北村さん。今後の人生で挑戦してみたいことは?

ひとり芝居の脚本は、登場可能なキャラクターの数にどうしても制限が生まれます。なので今度は、2人以上で演じるための脚本も書いてみたいと思っています。

――最後に、上演を楽しみにしている方々へのメッセージをお願いします。

自分が役者として歩んできた13年間と、30年間の人生を反映させながら、3つの物語を丁寧に創りました。素晴らしいスタッフ・ゲストの方々にお力をお借りして、3作品、心を尽くしてお届けします。受け取っていただけたら幸せです。劇場でお逢い出来ることを、心より願っています。

公演は 3月3日(日)まで、東京・劇場MOMOにて。

取材・文:豊島オリカ

<公演情報>
北村健人 脚本作品集 朗読劇「花束」

公演期間:2024年2月27日(火) 〜 3月3日(日)
会場:劇場MOMO
チケット情報:
https://w.pia.jp/t/kitamurakento/

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