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福岡・札幌も上映スタート『TBSドキュメンタリー映画祭』舞台挨拶レポート

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『カラフルダイヤモンド~君と僕のドリーム~』舞台挨拶より

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3月15日に開幕した『TBSドキュメンタリー映画祭』。3月29日(金) より福岡、3月30日(土) より札幌でも上映がスタートし、舞台挨拶を実施。ここでは、その舞台挨拶の一部をレポートとしてお届けする。

<3月29日(金) 福岡 舞台挨拶>
『リリアンの揺りかご』

【登壇者】
監督:神戸金史監督
ゲスト:ジャーナリスト 臼井賢一郎(KBC解説委員長)

神戸監督はRKB毎日放送のジャーナリストであるとともに、障害を持つ息子の父親でもある。作品では相模原事件について描き、さらにはヘイトスピーチや、去年9月1日の関東大震災100年をめぐる混乱など、「不寛容」をキーワードに現代社会の問題が監督の視点で描かれている。今回、登壇トークの中では、「主観的に取材に動いていく自分を客観的にみて作品にしていくことにチャレンジした。放送局のつくるドキュメンタリーに今後も是非期待していただきたい」とコメント。

今回は、系列の枠を越えてKBC九州朝日放送の臼井賢一郎解説委員長も登壇し、「ドキュメンタリーはニュースの続きであり帰結である。この神戸監督の問題提起作品は、長年の取材の賜物。例えるなら、ジェットコースターのピークのようなものが沢山ある、深い内容である」と語った。

『リリアンの揺りかご』舞台挨拶より

<3月31日(日) 福岡 舞台挨拶>
『魚鱗癬と生きる ー遼くんが歩んだ28年ー』

【登壇者】
監督:大村由紀子
ゲスト:梅本遼(出演者)、梅本千鶴(出演者)

大村由紀子監督と、出演者の梅本遼さん、千鶴さんが登壇。出演者の梅本さんは、「最近撮った映像を中心に映画を作るのかと思っていたが、こんな映像を撮っていたのかと思うような昔の映像も沢山使われていたことが驚きだった」と語った。また、大村監督は、「25年に渡ってRKB報道部で取材を続けてきた記者たちがタスキを渡しながら続けてきたからこそ完成に至った」と話した。梅本さんの母、千鶴さんは、来場者に涙ながらに感謝の想いを伝えていた。

『魚鱗癬と生きる ー遼くんが歩んだ28年ー』舞台挨拶より

『方舟にのって ~イエスの方舟45年目の真実~』

【登壇者】
監督:佐井大紀
ゲスト:千石まさ子(出演者)、千石恵(出演者)、千石成美(出演者)

満席で熱気に包まれた劇場に佐井大紀監督と、出演者のイエスの方舟の千石まさ子、千石恵、千石成美が登壇。千石たちは、「佐井監督が中立な立場で自分たちのありのままを撮ってくれたことは、嬉しいです。この映画をご覧になった方が観た方ご自身の捉え方で、『イエスの方舟』のあり方を理解してくれれば嬉しい」と語った。また佐井監督は、千石たちが自分たちの生き方を貫いていて力強さや逞しさを感じていたことを明かした。

『方舟にのって ~イエスの方舟45年目の真実~』舞台挨拶より

<3月30日(土) 札幌 舞台挨拶>
『102歳のことば ~生活図画事件 最後の生き証人~』

【登壇者】
監督:長沢祐
ゲスト:菱谷良一(画家)、高橋健太郎(写真家)

治安維持法に違反したとして学生らが逮捕された生活図画事件の「最後の生き証人」である菱谷良一を追った本作。舞台挨拶には102歳の菱谷本人が旭川から駆けつけて登壇し、ほぼ満席となった客席から大きな拍手で迎えられた。「無名の老人を天下の大スター並みに扱ってもらい感激しました」といきなり観客を笑わせると、そこからは菱谷の独壇場となった。

102歳とは思えない滑らかな弁舌で自らの生い立ちと生活図画事件までを振り返った菱谷。最後のメッセージを求められ、「自由と平和が私の生涯の生きる目的。皆さんも自由と平和のために頑張って下さい」と力強く締めくくると、劇場は再び大きな拍手に包まれた。

『102歳のことば ~生活図画事件 最後の生き証人~』舞台挨拶より

<3月29日(金) 大阪&京都 舞台挨拶>
『カラフルダイヤモンド~君と僕のドリーム~』

【登壇者】
監督:津村有紀
ゲスト:中下雄貴、内海太一、岡大和

名古屋を拠点に活動するBOYS AND MENの弟分・カラフルダイヤモンドの奮闘を追った本作。舞台挨拶には、津村有紀監督とカラフルダイヤモンドのメンバー(中下雄貴、内海太一、岡大和)が登壇。登壇したメンバー3人は全員大阪出身ということもあり、リラックスした雰囲気の中でトークが始まった。

映画の中では食事シーンもたびたび登場し、大阪出身の内海はお好み焼きのシーンにはりきっていたそうで「大阪の人だったらあんなに混ぜない!と突っ込まれるくらい混ぜてましたし、油もひき忘れたんで」と反省。実はこのシーン、3時間くらいしゃべっていたため、お好み焼きは真っ黒になったそう。「大阪で今度撮ってもらえるならカスうどん食べたい。カスうどん広めたいねん」と岡。「僕は、吉本新喜劇に出たい」と内海。

3人の仲のいいやりとりを笑顔で聞いていた津村監督は、最後に「カラフルダイヤモンドは日常の些細なことでも面白がるやさしい感性があります。みなさんの中の感性のスイッチに入ってもらえると嬉しい、そんな思いでこの映画を作りました」と締めくくり、お客さんのスタンディングオベーションで、温かい拍手に包まれた。

1回目の登壇から30分後、2回目のお客さんを迎えて上映前に再び登壇。内海が「楽屋にダイヤモンドのアイシングクッキー置いてもらってて、士気がバカ上がりしています」と3人。士気の上がったところで、それぞれの映画のおすすめポイントを語った。

「雄貴君の入ったばかりの頃の初々しい挨拶も楽しんでください。画の後にカラフルダイヤモンドを検索してほしいです。僕らの成長も感じていただけます。これからも一緒に楽しいことをしていきましょう」(内海)。「映画を観る前より、カラフルダイヤモンドを好きになってもらえると思います」(中下)。「キラキラしようとしていたり、泥臭い部分や悔しい思いをしているところが見てほしいポイントです」(岡)。

津村監督は映画への思いを「彼らは熱量があって、常に前向きです。その青春真っただ中の姿が詰まっている映画をぜひお楽しみください」と締めくくった。

この後、津村監督と3人は京都に移動、UPLINK京都でも舞台挨拶に登場。お互いのベストシーンを発表し合った。本編を通じて本人たちでもスクリーンを通じて初めて知るメンバー同士の思いや再発見について語り、これからの思いや映画の魅力を伝えた。

<イベント情報>
『TBSドキュメンタリー映画祭2024』
※終了分は割愛

『TBSドキュメンタリー映画祭2024』キービジュアル

大阪:3月22日(金)~4月4日(木) シネ・リーブル梅田
愛知:3月22日(金)~4月4日(木) センチュリーシネマ
京都:3月22日(金)~4月4日(木) アップリンク京都
福岡:3月29日(金)~4月11日(木) キノシネマ天神
札幌:3月30日(土)~4月11日(木) シアターキノ

公式サイト:
https://www.tbs.co.jp/TBSDOCS_eigasai/

(C)TBS

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