5周年を迎える原因は自分にある。のこれまでとこれから「これまでを超えるだけじゃない、さらに一歩先に行く」
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インタビュー
原因は自分にある。 (撮影:映美)
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7月7日に5周年を迎える「原因は自分にある。」。常に新しい世界観を提示していく彼らが今回歌うのは「狂気」。
5月3日に配信された『Mania』は長野凌大出演のドラマ「シークレット同盟」の主題歌に、7月5日配信の『P-P-P-PERO』は声優・江口拓也原案で注目を集めるアニメ「エグミレガシー」の主題歌に起用されている。「エグミレガシー」には、大倉空人が声優としても参加している。
5年で彼らが積み上げてきたものとは。そしてこの先、見据える未来とは。広がる“げんじぶ”ワールドの片鱗を見せてもらった。
狂気的な愛を歌った『Mania』
――今回は『Mania』と『P-P-P-PERO』についてお伺いしていければと思うんですが、まずは『Mania』はどういった楽曲になっているでしょうか。
長野凌大(以下、長野) 自分では純粋に愛する人に対しての気持ちなんですけど、周りから見ると、狂気的な愛を歌った楽曲です。ドラマ『シークレット同盟』にもぴったりな世界観ですし、YouTubeでもMVが上がっているんですけど、メンバーそれぞれが絡み合うような溺愛ダンスでも世界感を表現するような曲になっているな、と思います。
――個人的なこだわりポイントもお伺いしていきたいです!
小泉光咲(以下、小泉) Bメロで僕と凌大が歌っているんですけど、対比がありつつも、しっかり繋がりが見えるような歌い方をイメージしています。あと、サビの終わりも少し狂気じみた雰囲気を出して歌いました。
長野 自分が出演しているドラマのオープニング曲ということで、普段はげんじぶとして歌うんですけど、今回はドラマの撮影もしながらだったので、少し役に寄り添った気持ちもありました。自分が演じた「律子」の役に近い歌詞だったので、普段とは違う不思議な感覚のレコーディングでした。
武藤潤(以下、武藤) 僕もドラマに出演させていただきました。人間の少し悪い部分が出ている群像劇というか、本当に目が離せないおもしろいドラマだな、と思っていましたし、ドラマのテーマにあった楽曲だな、と思います。かっこよさもありますし、罪な自分を抑えられない狂気さがにじみ出る感じがすごくいいな、と。
――MVも不思議な空気感がある作風で。
武藤 蝶の標本を鍵にひとつの物語が出来上がっているんですけど、制作段階でも想像しながら作っていくのがおもしろかったです。
小泉 今までにないような感じでもありますし、考察しがいがあるようなMVなので、みなさんの考察を見て、僕も楽しんでいます。
――原因は自分にある。の作品は、世界観が深いので、観測者のみなさんも考察に慣れてきているというか。
小泉 何ならメンバーよりも深く考察しているんじゃないか、というものもあって、参考になります。これからライブで披露するときにも、その考察を使ってうまく表現していきたいです。
――ドラマに関しては、まず長野さんのビジュアルのインパクトが強いですね。
長野 よく言っていただきます(笑)。「キャスト欄に名前があるのに、本人だってわからなかった」「どこにいるのか探した」って。初めて観た人からすると、そんな感じだったんだなあ、と新鮮でした。僕自身は、メイクさんといろいろ試行錯誤して、解禁するころにはすっかり慣れていたんですが、想像以上に反響があって嬉しかったです。
――強烈な役をやると、終わったあとひきずったり、ということはなかったんですか?
長野 女性の姿をする役ということもあって、ウィッグをかぶったらオンになる意識があったので逆にやりやすかったです。ドラマの撮影現場では初めての経験ばかりだったんですけど、しっかりメイクもするので、オンオフの切り替えはしやすかったです。あとはげんじぶに帰ってくると、空気感が違うので、普段の自分を思い出すことができました。
『P-P-P-PERO』はアニメとリンクする世界観
――続いて、『P-P-P-PERO』はどういった楽曲なんでしょう?
大倉空人(以下、大倉) げんじぶ流のポップチューンということで、江口拓也さんが原案された『エグミレガシー』の世界観だとか、ポップチューンの中に狂気さを感じられるメロディやフレーズが入っています。『エグミレガシー』に関する歌詞だとか、話数を重ねるごとに、「これってこういう意味だったんだ!」ということがわかる曲だと思うので、作品と共に楽曲も聴いていただきたいです。
――こちらについても個人的にこだわりポイントを教えてください!
大倉 僕は「ひとつ見つけたら ひとつ無くしちゃう 全部ちょうだい」というパートを歌わせてもらっているんですけど、狂気さが入っていると感じています。でも、ここは存分にキュートに見せる意識をしています。
――かわいいのに、歌詞が狂気をはらんでいますもんね。
大倉 そこが本当にげんじぶっぽさでもあると思います。歌詞とその裏のトラックのギャップがあります。
――桜木さんはこだわりポイントいかがでしょう?
桜木雅哉(以下、桜木) 空人さんとのパートがあるんですけど、そこが本番とレコーディングでは違う見せ方ができると思います。振りがポイントでライブだと、テンション感が2倍ぐらい上になると想定しています。
杢代和人(以下、杢代) レコーディングでは明るく楽しく歌う、とディレクションをしていただきました。逆にもっとクールにやって、という箇所もあって、切り替えは意識したポイントです。
吉澤要人(以下、吉澤) 僕は「PEPEPEPE...」というフレーズがすごく好きです。デモ音源をいただいたときに、そこが一番耳に残りました。実際、そのパートを担当させてもらえて、いろんなパターンをとったんですけど、僕的には一番レコーディングで苦戦した場所でした。「PEPEPEPE...」という破裂音を大事に歌ってほしいということだったんですけど、難しくて。思い入れがあるし、聴いていて耳に残る場所だし、僕の推しポイントです。
――MVはどのようなものになっているんでしょう?
大倉 今回、ボリュメトリックという技術を使用したフルCGのミュージックビデオになっています。江口拓也さんがキャラクター原案の『エグミレガシー』の世界に僕たち原因は自分にある。の7人が迷い込んじゃうというストーリーです。
杢代 完成したMVは、僕自身はまだ見ていないんですけど、ひとりで撮影していたので、みんながどんな表現をしたのかっていうところは気になります。あとはちょっとした個性あふれるお芝居というところは見どころの一つかなと思います。
小泉 振り付けもめちゃめちゃかわいいんですけど、それもアニメを観ていくと「なんだかこの振りちょっと怖くない?」と思ったりする人もいるんじゃないかなと思います。なので、歌詞も含め、ダンスも注目してほしいな、と思います。
――大倉さんは今回、『エグミレガシー』では声優にも初挑戦されていますが、収録はいかがでしたか?
大倉 『エグミレガシー』は1話の尺が短く、その短さがセリフ感も普通のアニメよりも速いテンポでアフレコしなきゃいけないんです。そこはご一緒させていただいた声優さんたちも難しいっておっしゃっていました。
――初挑戦でいきなり、難易度の高い……。
大倉 多分、ご一緒した声優さんみたいに基盤が作られている方が難しいんだと思います。僕は初挑戦なのでまっさらな状態で挑戦させていただきました。
「狂気」をどのように捉える?
――今回、2曲ともテーマは「狂気」です。みなさんは「狂気」についてはどのように考えますか?
大倉 僕はSNSです。数年前からSNSが発達してきて……オブラートに包まずに話すと、顔も知らない人から誹謗中傷される可能性もあって、やっぱりそれは狂気だと思います。
――SNSが当たり前の時代での活動となると、その点でも難しい部分はありますよね。
大倉 いい意味でも悪い意味でも反応が返ってくるので。それに左右される自分もいますし。……真面目になっちゃった(笑)
――小泉さんはいかがですか?
小泉 うーん、突然人格が変わったら狂気だな、と思います。例えば、すごく優しい人がいるとするじゃないですか。その人がいきなり想像もつかないような怒り方をしたら、狂気だな、と思います。逆に、めちゃめちゃ怖い人がいきなり優しくなると、それもそれで狂気だな、って。そこの振り幅が大きいと、狂気を感じます。
長野 自分の何かを犠牲にしても、「これのためならなんでも捨てられる」と思えるのは狂気かな、と思います。
大倉 (「シークレット同盟」の)律子だね。
長野 律子役を演じたからそう思うのかどうかはわからないですけど、でもそれがやっぱり狂気かな、と。
小泉 その人のためなら、とかね。
長野 本当に僕たちの生活でも言えることだと思います。モノでもそうですし、夢だったりもそうなるかもしれないし。
武藤 僕はずっと同じことができる人は狂気だと思っています。僕はやっぱりガンプラが……。ヤスリがけとか、もう膨大な数のパーツの表面をヤスリがけしていくっていう作業なんですけど、これはもうガンプラへの行き過ぎた愛を持った人にしかできないです。本当に日が暮れてるんですよ。朝やり始めたらもう1日終わったの!? ってなっています。それもひとつの狂気なのかな、って。
杢代 狂気とは……うーん、狂気って怖い言葉ですけど、愛に近いのかなって。狂気まで持っていける、ということは「好き」という感情が裏切られたときか、「好き」という感情が溜まりすぎたときのどちらかだと思うので。
それこそ、「マニア」という言葉はいろんな解釈の仕方があると思うんですけど、原因は自分にある。は狂気的な愛と捉えていて、その通りだな、って思います。
げんじぶのあるべき姿でやっていけたら
――7月7日で5周年ということで……。
大倉 ありがとうございます!
杢代 早いわあ。
大倉 そんなに活動してる気がしない。
小泉 確かに。
――この5年を振り返っていかがですか?
小泉 まずは研究生から、事務所に入るころから……。
長野 長!(笑)
武藤 7人が集まったのはもう5年以上も前ですけど、ずっと変わらず仲がいいというか。やっぱり振りを揃えるのにも、仲の良さがあるからこそです。
あとは、同じひとつの目標があるからこそ、7人で5年できたな、と思います。これからも頑張りたいです。
杢代 コロナ禍もありましたし、僕自身、他のお仕事でグループ活動をお休みするタイミングもありましたし、すごく順調では決してなかったな、と思います。
ただ、振り返ったときに、それがあるからこそ、絆や信頼関係というものは、確実に5年以上のものが生まれているなと思います。今、ベストを出せているな、と毎年思います。それこそ、こうして新曲を出すたびに主題歌だったり、何かタイアップをやらせていただいているのも大きいですし、今年もアリーナ公演に挑戦でき、毎年7人でしっかり夢を見られるグループになっているな、と思います。
桜木 デビュー前も含めるとほぼ6年になるんですけど、僕の人生の3分の1はメンバーと過ごしているので、改めて感慨深いものがあります。
この5周年は個人的には高校も卒業して、成人になって……と節目です。平均年齢も、21~22歳になったのかな。年齢が上がっていくごとに、ライブで見える景色もだんだん広くなっています。でもずっと良い状況が続いていたわけじゃなくて、迷ったり悩んだりしたときもあったんですけど、そのたびに、みんなで上を目指して頑張ってきました。これから先、また悩んだりする可能性もあると思うんですけど、絶対また上がれるんだろうな、とこの5年で思えるようになりました。
杢代 ……大人になったな!
桜木 (笑)。
長野 コロナ禍で、空白の2年とかもあったりした中でもう5年経ったんだという感覚です。そう思ったとき、最初は結構悔しかったんです。もっと頑張れたかもなとか、思ったりしたんですけど、改めて考えると、雅哉も言っていた通り、紆余曲折あって、今、本当に良い状態だと思います。たくさんの観測者の方にも出会えたし、チームとして、全員が上を向いて、あれもしたい、これもしたい、だったらがんばろう、って本当にポジティブな意見ばかりが出てくるようなチームになっています。
でも、それはこの5年がなかったら、ここまで来られなかったな、と思うんです。7人でいろいろぶつかった日もあったんですけど、全員が信じてやってきてよかったなって思いますし、改めてここが出発だな、と。
でももっともっと笑っていられるようにしたいですし、もっと上を向く、向上心があり続けられるようなグループでいたいです。これからの5年で、そういうグループになれるんじゃないかな、という信頼関係も築けたな、と思います。それぞれが成長した5年でした。
大倉 原因は自分にある。僕はこれほど素晴らしいグループはないんじゃないかなと思っています。1人1人俳優としても活動していて、個人のお仕事も、げんじぶに繋げようという気持ちでやっていて、集まったときにバーン! って爆発力がある、そんなグループじゃないかなと思っています。僕自身、このグループのことが大好きですし、このグループでやっていきたいという気持ちがあるので、5周年も変わらず、げんじぶの形で、げんじぶのあるべき姿でやっていけたらなと思っています。
杢代 ……政見放送かと思ったわ。
大倉 ありがとうございます!
杢代 すごい、ひとつもかまなかった。
小泉 やっぱり5周年、あっという間だな、というのは率直な感想としてあります。でも自分から言うのもあれですけど、デビュー時からと比べても、成長したなっていうのは思っていて。それこそデビュー時は、向上心はあったんですけど、溜まりに溜まったらやっと口に出す、みたいな感じだったのですが、今は当たり前に1人1人が思ったことを口で言えるようになりました。それが当たり前だけど、当たり前なことじゃないんだよな、と振り返ると、より思います。 さらに進化できるように、これからもしっかりみんなで話し合って、高めていきたいです。
吉澤 本当に昨日のことように思えるものもあれば、いつのことだろう? みたいな遠い過去のような思い出もあって……。時系列順に並べられないぐらい、思い出があふれかえっていることが自分にとって嬉しい事実です。
でも、その思い出たち、過去たちが、今の自分たちを作ってることは間違いないと思います。この5年で何千、何万という選択の機会があったけど、もしかしたら全て正しい選択をしてきているからこそ、今ここにいられるのかもしれません。ある意味、奇跡なのかもしれない、という感情を忘れずにこれからもいたいですし、今後もきっとそういう選択のときは来ます。今までもずっと7人で決めてきているので、大切にしてきたものを変えずに進んでいけたらきっといい未来が待っているんじゃないかな、って思います。
こんなところが大人になりました
――先ほど、桜木さんが成人された、というお話があったんですけど、みなさんそれぞれこの5年で大人になったな、と思うところを教えていただきたいです。
大倉 自分で自分の…ですか?
――お互いに言っていただきたいな、と思うんですが、隣に座っている人とか……。
大倉 隣に座ってる人か、集中砲火か。どっちがいいですか?
杢代 集中砲火、止まらなくなっちゃうから。
吉澤 残り2人がもう尺なくなるぐらい喋っちゃう。
杢代 年上のメンバーにさ、「大人になったな」って言いにくいから年功序列でいく?
大倉 何が言いづらいんだよ!(笑)
吉澤 潤くんが空人、空人が光咲、光咲が俺、僕が凌大、凌大が和人、和人が雅哉。
――で、桜木さんが。
吉澤 雅哉は潤くんで。
杢代 最後のこと考えてなかった(笑)。
大倉 全然いい案じゃなかった。
長野 最後、下克上(笑)。
小泉 でも、雅哉のほうが上みたいだから。
大倉 確かに(笑)。
――では武藤さんからお願いできますか?
武藤 空人は結成する前から、一番大人だったのかなって。すごく周りを見てくれてるというか……親身になって悩みごとを聞いてくれるし。それは変わらず今でもあって、僕は年上ですけど、僕以上に大人なんじゃないかな、って思います。
だから大人になったな、というのはなくて、ずっと助けられています。どうだろう、大人になったなっていうところは……。
大倉 今のでいいよ?
武藤 いやでも、ご飯に行くと、真っ先にメニューを出して、潤くんどうする?って聞いてくれるんです。そういうところで大人になったな、って最近は感じてます!
大倉 僕は光咲さん。難しいなあ。ずっと考えてたんですけど。
小泉 たくさんあるでしょ。
大倉 でも光咲さんは無意識にやっていたことを意識してできるようになったのが大人になったんじゃないですか。
普段からおもしろいんですけど、今まで無意識上でやっていたことが、意識的に集中してガッと出せる一発の力っていうのがあって。
すごく打率が高くなりました。MCをしている身としては、いろいろ考えるんですけど、光咲さんに振る場面が多いと思います。打率が上がったのはやっぱり大人になったなと思います。
じゃあ、光咲さんお願いします!
小泉 要人は多分、リーダーになる前は自分が思ってることは留めておく人で。
でも今はリーダーになったからなのか分からないですけど、状況判断はしっかりできるようになったりしているな、と思います。それこそ、ここは言うべきじゃないときは言わなかったりとかして、ここは言うべきなんじゃないか、というときに率先して自分からスタッフさんに話している姿はすごく成長したな、と。自分ができないからこそ、尊敬できる部分だな、とは思います。
吉澤 僕が凌大。昔から凌大が考えてることは、割と共有できてる気がしていて。でも昔はそれを全く言わなかったんですよ。言いたそうな顔をするのに、なんで言わないんだろうなってずっと思ってたんですけど、言いたいこと言えるようになったし、言わなくていいことは言わなくなりました(笑)。
長野 それは自分でも思うわ(笑)。
吉澤 自分でも引き時が分かっているというか。自分が今一歩引いた方がいいところで引くようになったと思います。でも、それとは別に自分の世界観をどんどん築き上げているから、自分の世界を持ちながら、グループでのポジションを確立していっていると感じます。
大倉 へえー!
吉澤 言いたいことは言ってくれるし、でも言わなくていいことは、言わないでいてくれる。それがグループにすごく貢献している、と思います。
大倉 要人くんにしかわからない魅力があるんですね。
吉澤 魅力というか……。
――バランス感覚が養われた?
長野 そうですね、体幹もちょっと鍛えました。
――物理的にも(笑)。では長野さんから杢代さんに。
長野 杢代はね……今考えていたんですけど、大人になりました。
僕たちは研究生時代オーディション方式で育ってきたから、勝ち続けなきゃいけないというのもあって、同じグループだけど、どこかライバル関係みたいなのが抜けなかった時期がありました。和人との関係性の中では特に感じていました。
だけどグループとして活動していく中で、考えを変えなきゃいけない時期があって、和人のそこに僕は違和感を感じていました。だけど、一緒に活動していく中で、僕らもそうですけど、お互いがお互いの魅力に気づいたし、自分の弱さにも気づいて、それを助け合う存在がグループなんだ、ということをこの5年で学んだんです。和人からはそれを一番感じています。最初に先陣を切ってひとりでグループ外で仕事して揉まれているのを、リアルタイムで僕たちは近くだったり遠くからだったり、いろんな場所から見ていました。その中で和人が変わっていって、今は自分のこともそうだけど、それ以上にげんじぶのことを考えてくれている。げんじぶが良くなればいいよね、という気持ちがもちろん全員に共通してあるんですけど、和人が一番早く切り替わってみんなに伝えてくれた気がしています。
杢代 ありがとうございます(拍手)。
大倉 熱い!
――では続いて杢代さんお願いします。
杢代 雅哉は本当に……大人になりましたね。
大倉 その入り、だいたい怪しいやつだよ!(笑)
杢代 いやいや(笑)。
僕からしたら、年下は雅哉だけなので、本当に弟のような感じなんですけど、昔の雅哉は年齢特有の今にも壊れてしまうんじゃないかみたいな、やっぱ不安定な時期もあって。みんなで話し合いをしているときでも、うまく意見を伝えられなかったり、話す前に泣いてしまったりだとか、そういうところがあったんです。でも最近だと、いい意味でお兄さん方に甘えながら意見もするし、自分の役割をしっかり全うしているなって思います。
何よりライブパフォーマンスで、かわいさがあったあの雅哉が一気に大人の表情をしたりとか、ギャップでは、同年代では雅哉は飛び抜けてるんじゃないかなと感じています。もちろん性格もですけど、パフォーマンス面でもすごい大人になったなって思います。
桜木 (にっこり)。
――じゃあ、最後、桜木さんから。
杢代 なんもないよ!で終わってもいいんだよ?
桜木 いやなんか、大人になった、ということは、僕から言うことじゃないんですけど、年々憧れ度が上がっていて。
一同 へえー!
大倉 めっちゃアツいやん!
武藤 (ニコニコ)
桜木 僕の中で、内面が一番理想なんです。物事に対する熱さや、ライブへの責任感が人一倍強いというか。ライブとかリハーサルとか、あとは作品や歌に関わっていく中で、本当にひとつひとつに熱いし、自分にまだ足りないものを持っているな、ってすごく感じているので。年々、憧れが増しています。
一同 おお~!
武藤 嬉しいですね、これは。嬉しい。
――ちなみに2022年にインタビューさせていただいたときに、メンバーの中で一番大人のメンバーは? ってお聞きしているんですが、「当時は、場面によって変わっている気がする」と。
小泉 確かにね。
――で、メンバーを見守っている点では武藤さんが大人だと。
武藤 よしっ!
――2年経って、いかがですか?
杢代 要人じゃない?
武藤 えっ。
長野 クビです。
小泉 うん、要人じゃない?
大倉 もちろん、潤くんも見守ってくれているとは思うけど、要人がリーダーになってからの見守り具合ってすごいから。もちろん潤くんもだけど。
吉澤 ちょっと悔しそう(笑)。
武藤 (笑)。
杢代 なんでやねん(笑)。
大倉 もちろん潤くんもわかるんだけど、いろんな場面で変わるって当時は言ってたんですよね。多分、今はいろんな場面で要人だと思います。
長野 確かにね。
――リーダーになられて1年ぐらいですよね。
吉澤 そうですね、ちょうどそのぐらい。
大倉 おめでと!
吉澤 ありがとう(笑)。
杢代 そこって祝うことなの?(笑)
吉澤 見守るって言ってくれたんですけど、自分が一番いやすいリーダー像がそれな気がします。引っ張っていくとかできないタイプなので、みんながそれでいいって言ってくれているなら嬉しいです。
7人で初めての食事会
――ぴあに登場していただくのが1年ぶりなんですが、この1年で、プライベートで変化したことがあればお聞きしたいです。
小泉 初めて7人で食事に行きました。
一同 (拍手)。
長野 行ったね。
小泉 一瞬だけ7人で集合して、っていうことぐらいはあったんですけど、ちゃんと7人で食事するのは……。
長野 会を設けるのは初めてです。
小泉 5年経ってやっと。
大倉 おめでとうございます!
――意外と揃わないものなんですね。
長野 仕事の終わりで3人とか、そういうのはしょっちゅうあったんですけど、全員ではなかったです。
大倉 なかなかスケジュールが合わなくて。なんと、お店予約してくれたのは杢代さんです。
長野 大人ポイント1です!
杢代 お店決めるの好きなんですよ。
――どんなお店だったんですか?
杢代 焼肉です。やっぱりお話が盛り上がるだろうな、と思ったので、ちょっといい感じのところにして。
ただ、3年前ぐらいなら、みんな焼肉も多分全部食べられたんですけど、もう脂っこいの苦手になってて。
――早くないですか!?
大倉 いやいや、結構本当に……。
――カルビとかがきつい?
長野 もう2枚とかでいいね。
杢代 初めてみんなで焼き肉屋に行きましたけど、今度は違うものも食べに行きたいね。和食とかでいいのかな、それこそお寿司とかでもまたちょっと。
大倉 そうだね。
杢代 でもそんな話はおいといて!
今でも鮮明に覚えてるんですけど、凌大くんが飲み物を持って立ち上がって「よしっ。未来の話しますか」って。
一同 (笑)。
杢代 これが僕の中で一番印象に残ってます。
小泉 ちなみに凌大くんは……。
杢代 2時間遅刻しました。
――だいぶしましたね!
長野 ビビンバひとりで食べてました。
杢代 で、「未来の話しようか」。
長野 でも、いろいろ話せました。
杢代 本当にね。
もちろん全くグループに関係ない話もしますし、でも結果、7人で集まって最終的に話すのは未来の話が多かったですね。なのでやっぱいいグループだなって思いました。
そのときに話してたのは次にご飯に行くんだったら、ぴあアリーナ公演が終わって、今年の暮れのころかなって。
――じゃあそのときはお寿司を。
杢代 しゃぶしゃぶでも良くない?
大倉 しゃぶしゃぶいいね!
長野 すき焼きとか。
杢代 う、うーん……?
長野 え~。
杢代 でもしゃぶしゃぶいいね、しゃぶしゃぶにしよ。
――ちなみに誰が一番食べるんですか?
小泉 焼肉のときは僕か潤くん。
吉澤 こう見えて光咲がすごい食べるんですよ。和人が言ってたように、大半がお肉のおいしい油にやられて、もう入らないってなってたんですけど、それを光咲に回すと、全部食べてくれるんです。
小泉 でも僕、胃もたれは食べた後じゃなくて、翌朝起きたあとに来るタイプなんで。
長野 遅すぎる!(笑)
小泉 だから全然食べられると思っていたら、朝起きたらもう……。
武藤 朝起きたときにやばいよね。
――ラーメンで胃が鍛えられてる……?
長野 それで鍛えられる?
大倉 あるんじゃない?
小泉 でも、ラーメンに関してはあんまりおなかにたまった感覚がないんで。
要人とよくご飯に行くんですけど、角煮を食べるときとかは、僕もお腹いっぱいになったりします。
吉澤 でもお腹いっぱいって言ってても、箸は止まらないんですよ。
小泉 食べ物は残しちゃいけない家訓があるので、そこは全部食べています!
――ほかにも何かグループで変わったことはありますか?
小泉 でも最初よりはあんまり喋らなくなったんじゃない? いい意味で。
大倉 落ち着きは出たよね。
小泉 今でも第三者目線だと多分、うるさい方だと思うんですけど、そのうるさい中でも落ち着いてきたんじゃないかな、と。
長野 僕、最近独り言が多いってよく言われるんですけど、それが理由です。メンバーみんな静かだなって思って。
大倉 なんか言ってたわ、帰りの電車で。
長野 静かだと喋らなきゃと思うんですよ。沈黙に慣れてなくて。
小泉 僕らは落ち着きが出たけど凌大だけ変わらず。
吉澤 グループとしてメリハリができた気がします。喋るときは喋るけど、逆に必要ないときは喋らなくてもうまくいくようになってて。 しっかりメリハリあるときに凌大だけ頑張ってるから、そういうことが生じる。
長野 僕は楽しいからいいんですけどね。
杢代 雅哉はもっと喋りたいとか思う?
桜木 いや、それが高校卒業した瞬間から、落ち着きたいなって思うようになりました。
長野 卒業式で何があったの?(笑)
桜木 7人でいるときはめっちゃ喋りたいけど、意外と1人の時間も楽しむようになりましたね。
長野 そういえば言ってたね。
桜木 7人のときは多分一番笑ってるぐらいなんですけど、体力の消費量が年々増えてきてて。
大倉 言ってた、言ってたわ(笑)
杢代 やっぱ7人でいると疲れるわーって(笑)。
桜木 家帰ると疲れるんですよ。いい意味で。
長野 我を忘れちゃうんだよね。
――はしゃいじゃうってこと?
桜木 そうです、そうです。
長野 常にひとりだけ遊園地みたいな。
小泉 コスパいいな(笑)。
杢代 そんなこと言うなよ!(笑)
――これからはグループの中でも少し落ち着こう、となりそうですか?
桜木 いや、でもグループにいるときは多分、ずっとはしゃいでいるんですけど、その分1人のときは本当に側からみたら心配になるくらい静かです。
小泉 それはそれで心配になる(笑)。
2度目のぴあアリーナ公演に向けて
――最後に。11月にはぴあアリーナMMでの公演が控えています。昨年の公演を経て、次の公演への展望をお聞かせください。
長野 前回は、本当に全力を出して、観測者のみなさんに協力をしてもらってできたぴあアリーナ公演、という感じでした。だからこそ僕たちの中でも、テーマにもあったように因果律の逆転という「原因は自分にもあって君にもある」という、僕たちからの感謝を全て伝えるライブだったと思います。
今度は白昼夢への招待(インビテーション)というタイトルです。僕たちは本当に夢だらけで今も目が覚めたまま、いろいろな夢を見ているので、その夢を一緒に見るような、1年経って僕たちはもっともっとパワーがついたよ、ぴあアリーナでできるよ、ということを観測者のみなさんに見ていただきたいです。僕たちが夢見る世界だったり、これからどんな姿になっていきたいか、その片鱗を見せられるような、僕たちがリードしていくげんじぶの世界観を表現できるようなライブにできたらな、と思います。
吉澤 凌大が言ってくれたことが全てだと思うんですけど、前回は感動したっていう声をたくさんいただけた公演であったからこそ、また同じ会場でやるからには必ず超えていきたいっていうところがあります。でも、超えるだけじゃげんじぶじゃなくて、そのさらに一歩先行くのがげんじぶなので。それを体現できる準備をしっかりしたいと思います。
取材・文:ふくだりょうこ 撮影:映美
原因は自分にある。オフィシャルサイト
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