<go!go!vanillasセットリスト>
01.HIGHER
02.エマ
03.デッドマンズチェイス
04.SHAKE
05.鏡
06.平安
07.one shot kill
08.ストレンジャー
09.カウンターアクション
10.平成ペイン
音楽
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w.o.d. presents “スペース・インベーダーズ VI”
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すべて見るText:笠原幸乃 Photo:小杉歩(w.o.d.)、Renzo(go!go!vanillas)
w.o.d.が対バンツアー『w.o.d. presents “スペース・インベーダーズ VI”』を開催。3年振りとなる対バンツアーは6月から7月にかけて東名阪の3カ所を回る。タイトルには“ロックミュージシャンが集まりインベーダーのごとく日本の音楽シーンを侵略していく”という意味が込められているという。スタートとなる愛知公演はgo!go!vanillasがゲストに呼ばれた。
ライブ中でもお互いに「大好きなんです」と牧達弥(go!go!vanillas/vo&g)とサイトウタクヤ(w.o.d./vo&g)が自負する姿が物語っていたように、ふたりは“音楽の話ができる”バンドと共演できることの喜びが終始溢れ出していた。牧の言葉を借りるならば「先輩・後輩の関係じゃなく“ロックの友”」なのである。両者の熱と熱がぶつかり合った対バンライブは、称え合う姿勢も見受けられ、良き友でもあり良きライバルでもあるのだと感じる一夜となった。
会場いっぱいにオーディエンスの期待が広がる中、先攻となるgo!go!vanillasが登場した。牧が人差し指を天井に突きさし「名古屋ー!」と始めたのは「HIGHER」。歌声と音が発せられた瞬間、フロアには歓声が湧き起こる。初っ端から「声を聞かせて!歌って!」と前に身をのり出し、バニラズはフルスロットルだ。続く「エマ」では長谷川プリティ敬祐(Ba)がw.o.d.コールを促し、「デッドマンズチェイス」では牧が舞台袖でライブを観ていたサイトウのところまで向かい、肩を組みながら一緒に歌う場面も。どれだけ興奮を引き上げていくのだろう、と思わずにはいられないステージングが序盤から繰り広げられた。
牧は「タクヤと初めて会ったのは大阪のラジオ番組で、それから呑みに行くようになって音楽の話ばっかりしてる」と嬉しそうにサイトウとの馴れ初めを語り出す。次第に発していく言葉に熱が帯びていき「3ピースはバンドの奇跡で、お客さんに人間の魂を見せれるかたちだと思ってる」とw.o.d.を称賛し、「w.o.d.にはもっと大きくなってほしいし、そうなった時にバニラズも一緒にいたい。俺たちのライブをしよう!最高のロックンロールをしようぜ!」と焚きつけていくのだった。
柳沢進太郎(g)がソロを披露した「鏡」、牧がハンドマイクに持ち替え軽快なステップを刻んだ「one shot kill」。「カウンターアクション」では牧と柳沢が一緒のマイクで歌ったり、背中合わせでギターを掻き鳴らす。ジェットセイヤ(ds)の疾走感のあるドラムを支えに重厚なバンドサウンドが渦巻く中で、バンドという形態に詰まった魅力を存分に体現していった。勢いは失速することなく「マジック」でラストを迎える。耳でも目でも魅了していくバニラズのバンドとしての強度が発揮されていた。
後攻となるw.o.d.は「STARS」でスタートを切った。1音目からさっきまで鳴っていた音とは異なる音に身体が包まれていくのがはっきりと分かる。バニラズはメンバー全員の演奏が崩れる隙間もなく、ピースがぴったり嚙み合わさった豊潤な音像であったのに対して、w.o.d.は一人ひとりの演奏が際立ち、それぞれのピースが絶妙なバランスで成り立っている好戦的でスリリングな音像だった。まさに牧が語ったw.o.d.への称賛の言葉——“3ピースはバンドの奇跡であり、人間の魂をみせられるかたち”だと感じずにはいられなかった。サイトウは「w.o.d.です、どうぞよろしく」と手短に挨拶をし、1曲目で上げたギアを維持したまま「楽園」「Fullface」へ。曲を終えると「初日どうすか?めっちゃいいやん!」とフロアに立ち込めた熱気にご満悦のようだった。
ここまで全身を使って演奏はしているものの、定位置からあまり動かず硬派な印象ではあったが、曲を重ねていくごとに放たれる音からメンバーの熱が伝わってくる。沸々と煮えたぎるマグマのような熱量まで高めていき、「lala」では一気に爆発した。Ken Mackay(b)はステージの端の方まで身をのり出し、オーディエンスの興奮を掻き立てる。アウトロでは中島元良(ds)の元へと足を運び、3人はただ自身の衝動のまま音を鳴らし、気が付けばサイトウは床に背中を付けてギターを弾いていた。ゾーンに入った演奏でよりぐっと会場の視線をかっさらっていくのだった。
先日誕生日を迎えたサイトウは「30歳になりました!」と伝えると「♪ハッピー・バースデー・トゥーユー」とオーディエンスからお祝いの歌声が届けられた。感謝の意を込めてw.o.d.のタオルを掲げ、「27歳で死ぬと思ってたから、プラス3年も生きてこれたのは皆さんのおかげです」と言葉を続け「陽炎」をプレイする。「あらしのよるに」ではサイトウの歌声が一段とクリアに聴こえてきて、心が揺さぶられた。あの日あの場で同じ時間を共有した人は、彼の歌が忘れられない記憶になったはず。
メンバーがそれぞれデザインの違うバニラズのタオルを掲げた後に、サイトウは「俺ね、牧さん好きです」と話を始めたのだが、まず三者三様でバニラズのタオルを持っているなんて、そこにあるのは愛しかないだろう。もう相思相愛だと言っても過言ではないのではないか。目に飛び込んできた光景に思いを巡らせていると、サイトウは「呑んだ時に音楽の話って盛り上がらないのに俺は音楽の話しかできない。でも牧さんとする音楽の話は楽しいし、ずっと音楽の話をしてる」と嬉しそうに語り続けた。まるで生涯の友を見つけたようだった。
「エンドレス・リピート」からラストスパートをかけていく。この曲は10月23日にリリースされるメジャー1stアルバム『あい』の収録曲であり、6月19日に先行配信リリースされた。中野雅之(THE SPELLBOUND、BOOM BOOM SATELLITES)をサウンドプロデューサーに迎え、歌詞は小林祐介(The Novembers、THE SPELLBOUND)とともに制作。ネクストレベルへと投入したw.o.d.が垣間見える1曲だ。同期音源を加え立体的な音像が構築されていき、メジャー1stアルバム『あい』への期待をふくらませる演奏だった。
そこから「イカロス」「Mayday」「踊る阿呆に見る阿呆」と連投していきボルテージを高め切ったところで、最後は「My Generation」で締めくくる。床が抜けてしまうんじゃないかと感じさせるほど、フロアの後ろの方までオーディエンスがジャンプをする光景が広がった。熱狂の余韻に包まれた中、「ありがとう!バイバイ!」と別れを告げ、3人はステージを後にした。
アンコールは無しの2バンドとも全力を出し切った対バンライブ。MCでサイトウが「バニラズのライブが終わった後に俺たちの出番が始まってもない状況だったけど、牧さんと『また対バンやりましょう』っていう話をしました」と打ち明けていたことから、もしかするとアンコール無しだったのは「続きはまた今度」という約束なのかもしれない。その“また今度”がすぐ来てほしいと願わずにはいられなかった時間だった。
<公演情報>
w.o.d. presents “スペース・インベーダーズ VI”
2024年6月29日(土) 名古屋DIAMOND HALL
01.HIGHER
02.エマ
03.デッドマンズチェイス
04.SHAKE
05.鏡
06.平安
07.one shot kill
08.ストレンジャー
09.カウンターアクション
10.平成ペイン
01.STARS
02.楽園
03.Fullface
04.Kill your idols, Kiss me baby
05.lala
06.1994
07.陽炎
08.バニラ・スカイ
09.オレンジ
10.あらしのよるに
11.エンドレス・リピート
12.イカロス
13.Mayday
14.踊る阿呆に見る阿呆
15.My Generation
<ライブ情報>
w.o.d. presents「I SEE LOVE Tour」
■2024年
11月13日(水) 兵庫・MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎
開場 18:30 / 開演 19:00
11月15日(金) 広島・CAVE-BE
開場 18:30 / 開演 19:00
11月22日(金) 長野・長野CLUB JUNK BOX
開場 18:30 / 開演 19:00
11月28日(木) 静岡・浜松窓枠
開場 18:30 / 開演 19:00
11月29日(金) 滋賀・大津U★STONE
開場 18:30 / 開演 19:00
12月5日(木) 茨城・水戸 LIGHT HOUSE
開場 18:30 / 開演 19:00
12月13日(金) 福島・郡山HIPSHOT JAPAN
開場 18:30 / 開演 19:00
12月15日(日) 神奈川・横浜ベイホール
開場 17:00 / 開演 18:00
※ゲストアーティストの出演あり
■2025年
2月7日(金) 岡山・IMAGE
開場 18:30 / 開演 19:00
2月9日(日) 鹿児島・SRホール
開場 17:30 / 開演 18:00
2月11日(火・祝) 福岡・BEAT STATION
開場 17:30 / 開演 18:00
2月13日(木) 高知・X-pt.
開場 18:30 / 開演 19:00
2月14日(金) 香川・高松DIME
開場 18:30 / 開演 19:00
2月16日(日) 京都・KYOTO MUSE
開場 17:30 / 開演 18:00
2月20日(木) 宮城・仙台darwin
開場 18:30 / 開演 19:00
2月21日(金) 岩手・盛岡CLUB CHANGE WAVE
開場 18:30 / 開演 19:00
2月23日(日) 北海道・札幌PENNY LANE24
開場 17:00 / 開演 18:00
2月24日(月・祝) 北海道・旭川CASINO DRIVE
開場 17:30 / 開演 18:00
3月1日(土) 大阪・なんばHatch
開場 17:00 / 開演 18:00
3月2日(日) 愛知・ダイアモンドホール
開場 17:00 / 開演 18:00
3月7日(金) 新潟・GOLDEN PIGS RED STAGE
開場 18:30 / 開演 19:00
3月8日(土) 石川・金沢AZ
開場 17:30 / 開演 18:00
3月16日(日) 東京・豊洲PIT
開場 17:00 / 開演 18:00
3月23日(日) 沖縄・output
開場 17:30 / 開演 18:00
※ワンマン
【チケット情報】
前売:4,600円(税込)
※別途ドリンク代必要
■オフィシャルサイト先行(抽選):7月28日(日)23:59まで
https://w.pia.jp/t/wod-tour2425
<リリース情報>
w.o.d.メジャー1stアルバム
『あい』
2024年10月23日(水)リリース
https://www.wodband.com/album_ai/
※詳細は後日発表
w.o.d.公式サイト:
https://www.wodband.com/
go!go!vanillas公式サイト:
https://gogovanillas.com/
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