「第46回ぴあフィルムフェスティバル2024」ラインナップ発表、吉田恵輔監督がPFFアワード2024最終審査員に
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「第46回ぴあフィルムフェスティバル2024」ラインナップ発表会見より 左より)荒木啓子PFFディレクター、吉田恵輔監督、犬童一心監督
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すべて見る自主映画のコンペティションを中心に、“新しい才能”を発見、紹介、育成する「第46回ぴあフィルムフェスティバル2024」のラインナップ発表会見が8月8日、都内で行われ、吉田恵輔監督(PFFアワード2024最終審査員)、犬童一心監督(招待作品部門ゲスト)、荒木啓子(PFFディレクター)が出席した。
今年の「PFFアワード2024」は、応募本数692本(前年から135本増)から、16名のセレクション・メンバーによる、約4カ月間の審査を経て、入選作品19本が決定した。最年少14歳を含む、18歳以下の監督による作品が3作品入選。監督たちの平均年齢も、昨年の26.1歳から、23.1歳と大きく若返った。荒木氏によると、中国や韓国からの留学生が、映像学校の卒業制作としてエントリーするケースも増えているという。
最終審査員を務める吉田監督は「不器用でも、個性が爆発している作品が見たいし、自分も刺激を受けたい。自主映画は、自分のカラーが出ていて、ひとりよがりでもいいと思う」と期待感。また、撮影機材の進化に触れ「今の時代は、技術的な差がなくなりつつあるので、そうなると内容勝負になると思う」と、審査の基準を語った。
吉田監督をはじめ、今年は小田香氏(フィルムメーカー/アーティスト)、小林エリカ氏 (作家/アーティスト)、高崎卓馬氏 (クリエイティブ・ディレクター/小説家)、仲野太賀氏(俳優)の5名が審査を担当。グランプリなど各賞は、9月20日(金) に開催される表彰式にて発表される。
また、緊急企画として、今年7月10日に急逝した俳優の中村靖日さん作品の特集上映が決定。犬童監督は『ジョゼと虎と魚たち』はじめ5作品で、中村さんを起用しており、「一番回数出てもらっている俳優さん。そうか、もう頼めないのかという気持ちにさせられた。演じてもらいたいというのと、もうひとつ、現場で会いたいという気持ちがあった」と故人を偲んだ。
取材・文・撮影=内田涼
<イベント情報>
「第46回ぴあフィルムフェスティバル2024」
【東京】
2024年9月7日(土)~21日(土) ※月曜休館
会場:国立映画アーカイブ
【京都】
2024年11月9日(土)~17日(日) ※月曜休館
会場:京都文化博物館
【招待部門】(6企画)
■生誕100年・増村保造新発見~決断する女たち~
東京大学で法学と哲学を学び、イタリア留学でフェリーニ、ヴィスコンティに、そして大映では溝口健二や市川崑に師事。映画界きってのインテリにして、異色の経歴も持つ増村保造。自己の欲望に忠実な登場人物たち、中でも強烈な個性の女性たちを、意表を突く演出で描き、タランティーノら国内外の名だたる監督を興奮させたモダンな作風は、半世紀を経た今なお一向に色褪せない。『盲獣』(4Kデジタル日本初上映)、『くちづけ』『巨人と玩具』『大地の子守歌』など、配信では見られない作品も含め、13作品を上映。
■自由だぜ!80~90年代自主映画
全国の映画研究会での8ミリフィルム映画制作熱のピーク時代に作られた傑作選。一巻3分しか撮れない8ミリフィルムで“劇場映画”を作ろうととした情熱を今こそ実体験。特別上映以外は、すべて貴重なポジフィルムからデジタル変換して上映する、ここでしか見られないレアなチャンスとなる。犬童一心監督の『気分を変えて?』(1979年入選)など上映。
■PFFスペシャル映画講座
映画を志す人がヒントをつかむスペシャル講座シリーズ。「ピーター・バラカン 音楽のある人生」(ゲスト:ピーター・バラカン氏)、「映画のデザイン」(講師:大島依提亜氏)、「真似っこ万歳!」(『バルタザールどこへ行く』『EO イーオー』上映)を開催する。
■【緊急特集】中村靖日さんを偲んで
1994年のPFFアワード・グランプリ作品『寮内厳粛』では、スタッフ、俳優として、現在『キングダム』シリーズなどで活躍する佐藤信介監督ともに会場におり、「映画制作チームの一員」として、常に静かに佇んでいた中村さんを偲び、緊急追悼企画を開催。『寮内厳粛』『月島狂奏』『正門前行』(佐藤信介監督/佐藤監督自らデジタル化したバージョンでの上映)、『運命じゃない人』(内田けんじ監督)を上映。
■はじまりの映画~創るよろこび、観る驚き~
20世紀初頭。リュミエール兄弟のシネマトグラフが映した記録映像や手作り感満載の娯楽映画など、9人の作り手による20本の傑作短編集(46分)をはじめ、『アエリータ』『チェス狂』『戦艦ポチョムキン』を上映。
■第28回PPスカラシップ作品『道行き』(中尾広道監督)世界初上映
PFFが企画から公開までトータルプロデュースする長編映画プロジェクトの最新作。PFFアワード2019でグランプリを受賞した『おばけ』の中尾広道監督が、奈良の古民家を舞台にした新作を完成させた。主演は渡辺大地。
PFF公式サイト:
https://pff.jp
「第46回ぴあフィルムフェスティバル2024」公式サイト:
https://pff.jp/46th/
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