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『伊藤 蘭 〜Over the Moon〜』ツアー初日オフィシャルレポート「私とキャンディーズは切っても切れない」

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『伊藤 蘭 〜Over the Moon〜 コンサートツアー 2024-2025』初日公演より 撮影:オイケカオリ、田浦ボン

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伊藤蘭が全国9都市を巡る『伊藤 蘭 〜Over the Moon〜 コンサートツアー 2024-2025』の初日公演が8月25日、大阪・フェスティバルホールで開催された。

同公演は、2023年にデビュー50周年を迎え、3rdアルバム『LEVEL9.9』(2023年)をリリースしての全国ツアー、さらにソロシンガーとしては自身初の『NHK紅白歌合戦』に出場した伊藤蘭の、現在の充実した音楽性が体感できる内容。一方、キャンディーズの珠玉の楽曲たちももちろん欠かすことはできない。大阪の初日公演では、そんな最新の伊藤蘭の楽曲とキャンディーズの名曲を同じくらいのボリュームで楽しむことができた。

会場は、ツアーTシャツに着替えたり、ペンライトを握りしめたりと、思いおもいのスタイルで駆けつけたファンらの姿で満席に。客電が落ち、音楽監督の佐藤準(key)をはじめ、江渡大悟(g)、笹井BJ克彦(b)、そうる透(ds)、notch(per)、竹野昌邦(sax)、渡部沙智子(cho)、高柳千野(cho)が登場。そしてステージ上が青色のライトで照らされ、豹柄のドレスをまとった伊藤蘭が姿を現した。

オープニング曲「ICE ON FIRE」では、楽曲のイメージに合わせた白と赤の照明が輝く中、伊藤蘭が歓声に応えるように客席を指さして歌唱。続く「恋するリボルバー」では、江渡大悟の軽快なギターのカッティングや、ペンライトを振りながらコーラスワークを行う渡部沙智子と高柳千野にも観客が湧き立った。

この日、最初のMCでは伊藤蘭が「ほんま、おおきにです!」と関西弁で挨拶。さらに「大阪にふさわしいアニマル柄の衣装で攻めてみました。大阪のおっちゃん、おばちゃんには負けへんで!」と闘争心を燃やすと、拍手笑いが起こった。また「朝ドラの『ブギウギ』(2023年/NHK)ではうちの趣里が、その節はお世話になりました」と娘である女優の趣里が大阪ロケで滞在していたことも話題に挙げ会場を和ませた。

ここからは、5月29日の東京・EXシアター六本木での公演『伊藤 蘭 Special Premium Live ~Don’t Stop The Music!~』で初めて奏でられたキャンディーズの名曲のリアレンジナンバーのブロックへ。伊藤蘭のハイトーンボイスが美しい「アン・ドゥ・トロワ」、エネルギーを全面に押し出す歌声が迫力十分の「やさしい悪魔」。そして1978年のキャンディーズの解散コンサート『キャンディーズ ファイナル・カーニバル』以来46年ぶりに歌唱された楽曲も披露した。3曲を歌い終えると、「3曲とも吉田拓郎さんの(提供)曲だったので、拓郎さんのコーナーになりましたね」と懐かしそうに曲を振り返った。

ここで伊藤蘭は、衣装をシルバーに輝くワンピースへとチェンジ。自身作詞のワイルドな歌詞とグルーヴィーなサウンドが絡み合う「FUNK不肖の息子」、世界的なムーブメントとなっているシティポップの空気感を取り入れた「Shibuya Sta. Drivin’ Night」を歌い上げると、「この曲を好きだと言っていただけることが多くて、作詞・作曲の安部純さんに、8月21日にリリースされた「風にのって〜Over the Moon」も作っていただきました。すごく素敵な歌に巡り合うことができました。カップリング曲は「大人は泣かない」。2曲ともコーラスの千野ちゃんが振付を作ってくれたんです」と紹介。そして「風にのって〜Over the Moon」では手をひらひらとはためかせる仕草、「大人は泣かない」では泣き顔を覆う手を振り払うような振付などを見せた。

後半戦は、お待ちかねのキャンディーズの楽曲のパートへと突入。バンドメンバーがキャンディーズの応援ナンバー「SUPER CANDIES」を歌うと、会場のボルテージはさらにアップ。センターポジションには、赤いフリンジドレスに着替えた伊藤蘭、両隣には渡部沙智子と高柳千野。その3人体制を目にし、誰もが思い焦がれた“あの頃の3人”のシルエットを重ねたファンは多かったのではないだろうか。「危い土曜日」やソロコンサートでは初披露となるキャンディーズのシングル曲などを次々と歌い、「今回のツアータイトルにはキャンディーズの文字が入っていないので、『昔の曲は歌わないの?』と思われる方もいらっしゃるかもしれません。でも私とキャンディーズは切っても切れるものではないので、タイトルに入れなくても、当たり前のように歌うと思ってください」と宣言。その言葉を受けて、会場中から喜びの声が上がった。

「ハートのエースが出てこない」ではファンもサビを一緒になって口ずさみ、「年下の男の子」でも腰に手を当てて足踏みする振付をフリコピする光景があちこちで見られた。この日一番の万雷の拍手と「ランちゃん」コールが巻き起こったのは、「春一番」。生のライブならではのスピード感溢れる演奏もあって、往年の名曲が進化しているように聴こえた。

熱狂のうちに本編が終了し、アンコールでは、ツアーTシャツにシルバーのスカートを合わせた伊藤蘭が2曲を歌った。最後に「ギフトのような時間でした。こういう時間を大切にして、過ごしていきたいと思いました。みなさんと過ごしたかけがえのない時間を大切にしていきます。本当に、明日への希望です」とファンへの感謝を口にした。

『伊藤 蘭 〜Over the Moon〜 コンサートツアー 2024-2025』の次回公演は、9月8日(日) に宮城県・仙台サンプラザホールで開催。また千秋楽は2025年1月25日(土)、東京ガーデンシアター(有明)で行われる。

Text:田辺ユウキ Photo:オイケカオリ、田浦ボン

<ツアー情報>
『伊藤 蘭 〜Over the Moon〜 コンサートツアー 2024-2025』

■2024年
9月8日(日) 宮城・仙台サンプラザホール
開場 16:00 / 開演 17:00

9月19日(木) 埼玉・大宮ソニックシティ 大ホール
開場 17:30 / 開演 18:30

9月23日(月・休) 愛知・愛知県芸術劇場 大ホール
開場 17:00 / 開演 18:00

9月28日(土) 福岡・キャナルシティ劇場
開場 16:00 / 開演 17:00

9月29日(日) 熊本・熊本県立劇場 演劇ホール
開場 16:00 / 開演 16:30

■2025年
1月12日(日) 京都・ロームシアター京都 メインホール
開場 16:00 / 開演 17:00

1月13日(月・祝) 兵庫・神戸国際会館こくさいホール
開場 16:00 / 開演 17:00

1月25日(土) 東京・東京ガーデンシアター(有明)
開場 16:00 / 開演 17:00

【出演】
伊藤蘭

■バンド
佐藤準(音楽監督・key)
是永巧一(g)
笹井BJ克彦(b)
そうる透(ds)
notch(per)
竹野昌邦(sax)
渡部沙智子(cho)
高柳千野(cho)

※以下の公演では、バンドメンバーの変更がございます。
9月8日(日) 宮城・仙台サンプラザホール
竹野昌邦(sax)→庵原良司(sax)

9月23日(月・休) 愛知・愛知芸術劇場 大ホール
是永巧一(g)→江渡大悟(g)

9月28日(土) 福岡・キャナルシティ劇場、9月29日(日) 熊本・熊本県立劇場 演劇ホール
渡部沙智子(cho)→鈴木佐江子(cho)
竹野昌邦(sax)→庵原良司(sax)

【チケット】
指定席:9,900円(税込)
U-18シート:5,500円(税込)

※未就学児入場不可
※U-18シートは18才未満対象のお席となり、一般発売からの販売となります。公演当日「お名前・生年月日が確認できる身分証」をお一人様ずつご提示ください。

■一般発売
2024年9月公演(仙台、埼玉、名古屋、福岡、熊本):発売中
2025年1月公演(京都、神戸、東京):2024年10月5日(土) 10:00〜

※1月公演の先行情報はツアーオフィシャルサイトにてご確認ください。

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/ran/

ツアーオフィシャルサイト:
https://www.diskgarage.com/feature/ito-ran/

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