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『ALICE〜不思議の国のアリスより〜』インタビュー

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左より)吉田要士、田中夢羽、池上季実子、ROLLY 撮影:GEKKO

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ルイス・キャロルによる児童小説『不思議の国のアリス』を原作に、西田直木が上演台本・音楽・演出を手がけるミュージカル『ALICE~不思議の国のアリスより~』が2024年11月4日(月) より開幕する。アリス役の田中夢羽、ハートの女王役の池上季実子、帽子屋ハッター役のROLLY、白ウサギ役の吉田要士にインタビューを行った。

■キャスト陣はいずれも自信充分

――お話をいただいた時の思い、台本を読んだ感想を教えてください。

田中 私は学生時代にこの作品を見たことがあるんです。妹もアリスの格好をして、家族で劇場に行った思い出があります。その作品の主演を務められるのは運命だなと感じますし、このご縁にワクワクしています。原作のアリスは可愛らしくて天真爛漫なイメージですが、この作品では芯の強さ、女性らしさもあるアリスを表現できそうだと感じました。

池上 実は私、これが初ミュージカルです。病気から回復したタイミングでお話をいただいたので使命感に駆られました。アリスと聞いた時にすぐ(演じるのは)女王だと思った。ただ、ミュージカルですからセリフと歌が次々に出てくるんですよね。50年喋ってきたセリフのトーンと音楽が違うので、どう演じていくか。泣きの芝居のところは感情と声のコントロールをしないといけないと思いました。初心者マークをずっとつけている状態ですが、乗り越えていくしかないですね。

ROLLY 人生において、「あれはやらないのか」と言われる役がいくつかあったんです。1つは『チャーリーとチョコレート工場』のウィリー・ウォンカ、もう一つは『不思議の国のアリス』の帽子屋。池上さんが「女王様だな」と思ったのと同じく、僕は帽子屋だと思いました(笑)。いつかやらなきゃと思っていた役ですから、61歳で演じられるのが光栄です。自分でも帽子屋は合うと思いますし、ファンの方もすごく楽しみにしてくださっています。

吉田 西田さんが作った『ALICE』に出演するのは2回目です。前回はチャールズ役を演じました。以前から白ウサギをやりたかったので、念願叶ってという感じ。しかも季実子さんにお仕えするウサギ。なんとも光栄で楽しみです。稽古も始まっていますが、毎日が楽しいです。

■どのキャラクターにも感情移入できる作品

――出演・観劇経験がある田中さんと吉田さんには作品の魅力、今回が初めての池上さんとROLLYさんには、ご自身が演じるキャラクターの魅力をお聞きしたいです。

ROLLY 『不思議の国のアリス』は大昔からある作品ですが、ジョニー・デップが演じた帽子屋が決定的だったと思います。同じにはならないけど、ジョニー・デップがやった役をやってほしいと言われていたので、僕らしいテイストを加えられたらいいなと。僕自身もジョニー・デップが好きなんですよ。というかティム・バートンが好きなのかな。好きすぎてバートンさんのプライベートパーティーに出て歌ったこともあるんです(笑)。

池上 ROLLYさんのアレンジがさすがだなと。想像力が湧くので助かるし刺激をいただいています。『不思議の国のアリス』はディズニーの本で読んだくらい。女王は常に悪者で、「首を刎ねろ!」といっているイメージしかありませんでした。今回はなぜ女王がそうなったかも掘り下げられている。芝居のしどころもあって楽しみです。悩みとしては、芝居の感情コントロールと歌の音やリズムの違いの葛藤。他の皆さんにつられそうなので、稽古で慣れていきたいと思います。

吉田 こんなことをおっしゃっていますが、とても素敵に歌われていて初めてとは思えないです。

池上 吉田さんの教え方がすごく上手なんです。イメージがしやすい説明をしてくれるので助かっています。

田中 小さい頃にディズニーの『不思議の国のアリス』を見た時は、楽しい・ワクワク・ファンタジーな部分に惹かれました。でも、この作品は池上さんもおっしゃっていたように女王様がただ悪い人じゃない。それぞれの登場人物に葛藤やドラマがあり、物語がしっかりしているのが面白いと感じました。

吉田 作品紹介にもある通り、この作品は「誰でも知っているアリスの誰も知らなかった物語」。どうして女王様が恐ろしい存在になったかに着目したオリジナルの物語です。皆さん「こんなストーリーがあったんだ!」と感動してくださいますし、きらびやかな音楽も華やかなダンスナンバーも詰まった、どの世代も楽しめるミュージカルです。いろいろなキャラクターに感情移入できますし、土屋アンナさんもすごく魅力的なチェシャ猫を演じてくれると思います。

池上 先日、土屋さんとROLLYさんの曲を聴きましたが、格好良い! ちょっとズルいと思うくらい楽しそう。

■深みのある人物像を作っていきたい

――それぞれの役について、演じがいがある部分はどこでしょう。

吉田 本編が始まり、冒険が始まる「ワンダーランド」という曲は、白ウサギが不思議の国をみなさんにご紹介する華やかなダンスナンバー。それを歌い踊りたかったのが演じたいと思った理由の一つです。役柄的にも、自分にあっていると思うんです(笑)。

池上 ビジュアル撮影の時に「吉田さん、跳ねて!」と言われてすごい高さまで飛んでいて、「ウサギだ!」と思った(笑)。

吉田 お話をいただいた時から、軽やかに舞台を駆け回りたいと思い、アクロバット教室にも通い始めました。側転一つとっても、習ってみると違う。安全に気をつけつつ、舞台上でも表現できたらと思っています。

田中 ただおてんば、ただ可愛いだけじゃなく、お客様もアリスと一緒に不思議の国に迷い込めるような演じ方ができたらと思っています。また、河相我聞さん演じるチャールズは原作にはいない役。一緒に迷って二人で旅をしていくので、二人がどう影響しあって成長していくのかをお見せするのが楽しみです。

吉田 原作だと10代前半の少女だけど、今回は少しお姉さん。しっかりと意見も持っている強い女性だよね。

田中 思っていることを言っちゃうところは私に似ていると思うので、どんなアリスになるか楽しみです。

池上 女王は「首を刎ねろ」というばかりで理不尽なイメージがありました。今回は愛するものを失った寂しさが怒りになっている女王様。愛情や寂しさの裏返しで人を寄せ付けなくなることって、一般社会でもあることです。どちらかというと得意分野ですし、心境の変化は腑におちるので心配していません。歌の部分が追いついていないので、そこを伸ばしていきたいです。初日の青森公演に向けて絶賛レッスン中です。

ROLLY 白状すると、僕は適当に生きてきたので、できることがないんですよ。強いて言えばちょっとギターが弾けるくらい。 まだ歌稽古の段階ですが、ギターを弾かせてもらえる瞬間があるなら嬉しいなと思っています。ここで言っておくとそういうシーンを作ってもらえるかも。

池上 私が命じればOKですよね? 「音楽が聴きたくなった、弾け!」って(笑)。

本作は2024年11月4日(月) の青森公演からスタート。11月から2025年1月にかけて、東京、愛知、大分、岐阜、熊本、大阪、香川、長崎、鹿児島、静岡、和歌山で公演が行われる。

取材・文:吉田沙奈
撮影:GEKKO

<東京公演>
ALICE THE MUSICAL 不思議の国のアリス <ミュージカル>

公演期間:2024年11月7日(木)〜11月9日(土)
会場:きゅりあん大ホール

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/musicalalice/

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