小越春花×逢田梨香子×青山なぎさが語る「かげきしょうじょ!!」の魅力
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インタビュー
左から)青山なぎさ、小越春花、逢田梨香子
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すべて見る斉木久美子の人気漫画を原作に、未来のスターを目指して「紅華歌劇音楽学校」で奮闘する少女たちの姿を描いた「かげきしょうじょ!!」の続編が上演される。生徒のひとりで、元・国民的アイドルでもある奈良田愛役を本作から新たに演じるのはNGT48の小越春花。愛が所属していたアイドルグループのセンターを務める小園桃を、TVアニメ版でも同役を担当している逢田梨香子が、そして愛の教育係である野島聖を前作に引き続き青山なぎさが演じる。期待が集まる第2章への思いを小越、逢田、青山が語ってくれた。
――青山さんは前作に続いての続投となりますが、前作の出演を振り返ってみていかがでしたか? 前作を踏まえて今回、楽しみにしていることなどがあれば教えてください。
青山 前作はどんな感じで進んでいくのかもわからないまま手探りで、本番直前までみんなバタバタしていた印象があります(笑)。ただ、そういう中でも「やるぞ!」と決めたらみんなすごい集中力で詰め込んでいって、熱量がすごかったです。今回、どうなるのかまだわかりませんが、作品に懸ける思いはみんな、前回以上だと思うので、すごく楽しみです。
正直、前作では“嫌味を言う先輩”という感じで、ある意味で嫌われキャラだったんですけど、今回はそんな聖の内面が掘り下げられていく部分もあり、過去も含めて彼女がどうしてそうなったかを見ていただけると思います。
――逢田さんは声優として「かげきしょうじょ!!」に関わってきましたが、少し時間を置いて今回、舞台で同じ役を演じることになりました。
逢田 TVアニメに出させていただいてキャラソンも歌わせていただいたんですが、アニメが終わって3~4年越しにこういう形で携わらせていただけるとは思ってもいなかったので、すごく嬉しいです。前作の完成度がすごく高くて、ここに入っていくのは正直、プレッシャーもありますが(苦笑)、私が演じる桃ちゃんは、紅華の生徒のみなさんとはちょっと違った立ち位置の存在なので、新たな気持ちで参加させていただけたらと思っています。
――小越さんは、前作で二瓶有香さんが演じられた愛役を引き継ぐ形での参加となります。
小越 最初に話を聞いた時は、緊張がワーッときてしまって……。普段は新潟で活動させていただいていて、東京での舞台も何度か出演させていただいたことはありました。ただ、2.5次元は初めてですし、普段のアイドルの時の“自分らしく”というのとはまた違って、キャラクターを演じなくてはいけないということで不安だったし、でも新しいことをやってみたい気持ちやワクワクもありました。愛ちゃんは、あんまり感情は出さないけど、内側に秘めたものがある子だと思うので、その深い部分を追求して表現できたらと思っています!
――これまでの話にも出ましたが、ご自身の役柄に関して、どんなイメージを抱いていて、どういう部分を大切に演じたいかを教えてください。
青山 テレビアニメでは、聖ちゃんは花澤香菜さんが演じてらっしゃって、みなさん、その印象がすごく強いと思うんですよね。良い形で寄せられる部分は寄せつつも、舞台で青山なぎさだからこそできる聖ちゃんをつくっていきたいな思っています。
逢田 映像を見て、お声が花澤さんそのものでビックリしました! めちゃくちゃ研究されていて、プロフェッショナルだなと。
青山 ありがとうございます! そこは2.5次元ということで、結構こだわって、話す速さも普段の私はすごい早口なんですが、聖ちゃんはすごくゆっくりなんですよね。そこが「怖い」部分でもあるんですけど(笑)。
――先ほども“嫌われキャラ”という言葉がありましたが、聖に共感する部分はありますか?
青山 言葉では(主人公の)さらさちゃん(志田音々)たちにキツイことを言うんですけど、それはある意味での優しさでもあって、真剣にその子のことを考えてるんですよね。普通なら、嫌われたくないし、厳しいことは言わないけど、後輩たちや紅華を大切に思う気持ちがあるから他の子が言わないようなことを伝える、本当は優しい子なんだなと思います。
――逢田さんは、舞台版でまた桃を演じるというのは、どんなお気持ちなのでしょうか? アニメと舞台で同じ役を演じるというのは、なかなかない機会だと思いますが……。
逢田 TVアニメでは桃ちゃんのパーソナルな部分というのは全く描かれていなくて、私としてもまだ正解というか、道標のようなものが、いまはまだない状態なんですよね。私もこの舞台を通して、みなさんがまだ知らない桃ちゃんを探っていくような気持ちですね。
表向きでは完璧なアイドルのセンターとしての輝かしい部分がありつつ、でも裏側といいますか、パーソナルな部分では、向上心が強くて、ちょっとブラックな一面を持っていたりして、原作で「私、そんなに歌もダンスもうまくないのに……」というセリフがあるんです。ある意味で、しっかりと現実を見えている女の子でもあって、周りのイメージと素の桃ちゃんのギャップが魅力的だと思うので、そういう部分もお届けしたいなと思います。
――声だけでなく、衣装や歌、ダンスも含めて魅せるという部分で、楽しみにされているファンの方も多いかと思います。
逢田 楽しみというよりもプレッシャーのほうが強いんですが……(苦笑)。アイドルとしての歌唱のシーンは全力でアイドル・小園桃の魅力をお届けできたらと思っています!
――小越さんは本作からの参加となりますが、現時点で愛という役をどのように作っていこうと?
小越 私は、前作に参加していないということは、いったん忘れようと思っています(笑)。プレッシャーもすごくありますが、感じていないフリをしています(苦笑)。
――「え? 前作からいますけど、何か?」くらいの態度で(笑)?
小越 そうですね(笑)。「何でもないです」って顔をして。私自身、アニメを見て、前作の本番の映像も観させていただいて「本物が現れた!」という感動を感じたんですよね。お客様にも同じ気持ちを感じていただきたいです。
愛ちゃんは、さらさによって変わっていく、心を開いていく部分がすごく大きくて、そこにグッときたので、その部分は繊細に丁寧につくっていけたらと思っています。まだ、志田さんにはお会いしてないんですけど、なぜか勝手にシンパシーをめちゃくちゃ感じていまして(笑)、そこに関しては、不安はありません! さらさと愛ちゃんのような関係性を志田さんとつくり上げて舞台上でもリアルに見せられたらと思います。
――ちなみにみなさん「かげきしょうじょ!!」の中でお気に入りのキャラクターは誰ですか?
青山 私は第1章で、愛ちゃんにグッときてしまいました。過去のトラウマとか、人間が本当は隠したい感情を出した時にこうなるのかと勉強になりました。第2章では聖の過去も出てくるので、殻を破った時にどんな聖の表情が出てくるのか楽しみです。
逢田 かぶっちゃいますけど、私も愛ちゃんに惹かれます(笑)。私も普段の声優の仕事でアイドル役をやらせていただくことはわりとあって、決して性格的に自分がアイドルに向いているとは思わないんですけど……逆にそういう部分で愛ちゃんに近いものを感じますね。
小越 おふたりは愛ちゃんを推してくださいましたが、私は聖先輩ですね。
青山 嬉しいです!
小越 客観的に見たら、どう見ても意地悪ですけど、意地悪なまんま生まれてきた人なんていないので、そこには何かがあったんだろうなと。今回、その部分が描かれるのも楽しみですし、たまに垣間見える優しい部分とか、ちょっと弱いとかも人間らしさがあって、本当にかわいいです。
逢田 というか本当に愛ちゃんそのままでびっくりしました(笑)!
青山 めちゃめちゃかわいいです!
取材・文:黒豆直樹
<公演情報>
舞台「かげきしょうじょ!!」第2章
公演期間:2024年12月12日(木)~18日(水)
会場:三越劇場
チケット情報:
https://w.pia.jp/t/kageki-stage/
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