9月に渋谷Star loungeでスタートしたMYTH & ROID(ミスアンドロイド)によるワンマンライブツアー[One Man Live 2024 Autumn Tour “take my hand”]。10月より放送開始したTVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』3rd seasonのエンディングテーマである「NOX LUX」と共に全国8カ所を巡り、さらに追加公演として新たに加えた1000CLUBで『Extra LIVE』と銘打った本ツアー最大規模での会場で千秋楽を迎えた。
開演時間と共に会場全体が暗転。緊迫感と期待感が入り混じるBGMと共にTom-H@ck(g)が現れ客席を見渡しギターを背負うとKIHOW(vo)も続けて登場、間髪入れず「L.L.L.」が始まり「Extra LIVE」の幕が上がる。
KIHOWのパワー溢れる声が観客を煽ると会場の熱量が一気に上がり、そこへ重厚なギターサウンドを掻き鳴らしながらTom-H@ckがステージ前方へと進み客席のボルテージも高まる。その温度感を保ったまま「Future is Mine」、そして「ACHE in PULSE」が始まると4つ打ちの重低音に合わせステージと観客のジャンプでフロアが一体となる。
「“take my hand”最後の夜へようこそ、今夜は私たちについてきてください」
KIHOWがこの夜の始まりの一言と共に始まった楽曲は「VORACITY」。前半戦とは思えな彼らの新旧楽曲を織り交ぜたハードなナンバーが続く。
“私の手を取って”という意味を持つ“take my hand”。このツアータイトルに込めた強い想い、今日まで歩んできた道のりをKIHOWが語ると、「ここでしか喋らない」というTom-H@ckは逆に和ませるようなMCを挟みふたりならではのそれぞれの気持ちをこの日に来た観客へと届けた。
“セットリストの中でも唯一の良心”というブロックが「sunny garden sunday」「Dizzy, Giddy」と始まり、朗らかな表情と共に左右に手を振りながらKIHOWが歌い上げ、観客を見渡しながら心地よく身体を揺らしてギターを奏でるTom-H@ck。「Endless Embrace」では壮大なバラードである楽曲の世界観へ一気に引き込まれる。
今回のツアーで初披露された「雪を聴く夜」、アカペラから始まるアレンジが施された「The first ending」では前半戦とのコントラストが際立つ息を呑むようなステージに目が離せなくなり、曲が終わると凪のように静まり返ったフロアが大きな拍手に包まれる。
激しいキメより始まりステージと観客が人差し指を伸ばしながら「PANTA RHEI」の演奏が終わるといなや、「Stormy Glory」ではフロア全体がシャッフルビートで刻まれる。休む間もなくバンドメンバーのサウンドに合わせてステージと客席でコール&レスポンスが行われ、そのままTom-H@ckがハードに鳴らすギターイントロから始まったのは「TIT FOR TAT」。そこにステージと客席の垣根はなく、観客とKIHOWの声が交互に響き渡り一体になった状態に投下されたのは「JINGO JUNGLE」。会場が揺れ動くほどにステージ・客席皆が飛び跳ね、重厚なサウンドが鳴り止まないこの様子は“熱狂”という言葉をそのまま体現する以外言いようがないものであった。
2022年11月に行われた代官山でのワンマンライブよりMYTH & ROIDは国内でのライブにも力を入れるようになり、ワンマンライブやツアーを重ねて今回の1000CLUB公演へ臨んだ、そんな胸の内を語ったKIHOW。その当時と違う想いで今ツアー最後を飾る楽曲は2年前のライブで最後に披露した楽曲と同じ「FOREVER LOST」。
神秘的でありがなら神々しさに包み込まれていき、今いるこの場所が本当に異世界へトリップした感覚に浸ったままでいるとすべての曲の披露が終わったKIHOWとTom-H@ckが一礼をする。この日一番の拍手と共に[One Man Live 2024 Autumn Tour “take my hand”]がフィナーレを迎えた。
ふたりがステージを去った後に降ろされたスクリーンでは、この日の1000CLUB公演の後日ライブ配信や、GEKIROCK CLOTHINGとのアパレルコラボ、12月2日に配信された「NOX LUX」(English Version)を一足先に先行公開するなど新たな展開も多く発表。
そして来年25年春にワンマンライブツアー開催を発表。さらに来年2月より2回目の開催となるMYTH & ROID主催ツーマンイベント「Two-man Live Series「NEXUS vol.2」の開催発表とツーマンライブゲストも発表された。