琴櫻が一気に綱取りを決めるか? 豊昇龍が借りを返すのか? それとも……
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琴櫻 (C)日本相撲協会
横綱・照ノ富士の9度目の優勝で幕を開けた令和六年の大相撲は、21年ぶりの大関同士の千秋楽相星決戦を制した琴櫻の初優勝で締め括った。
『十一月場所』の琴櫻は場所が進むごとに安定感を増していった。初日は正代におっつけられて土俵際まで寄り詰められるも突き落としで辛勝すると、2日目には平戸海を寄り切り。3日目には王鵬に押し出されて早くも黒星を喫した。序盤でばたついた琴櫻だが、ここから建て直した。
4日目に3連勝の若隆景を胸を合わせて寄り切ると、翌日には宇良を一方的に押し出した。その後も安定した取り口で1敗を死守し、13日目には隆の勝に攻め込まれるも慌てず騒がず左上手投げで転がし、14日目には大関・大の里におっつけられたが、左上手投げで体を入れ替えた。
そして迎えた千秋楽、13勝1敗で並んだ大関・豊昇龍と対峙した。豊昇龍が鋭い突き上げから右へ回って上手投げを狙うが、仕切り線で右足を滑らせると、琴櫻は一瞬の隙を見逃さずに叩き込んで初優勝を手繰り寄せたのだった。
優勝インタビューでは琴櫻は「決定戦を経験したり、優勝に近付いても優勝できない場所が続いて苦しい思いもあったのですが、しっかり辛抱してやればできるだと実感しました」とホッとした表情を見せつつ、先代・琴櫻と同じ大関5場所目での優勝と聞かされると「先代は横綱ですし、『ここで満足するな』と言われると思う。しっかりとここからまた次の場所に向けて準備をして、また自分らしく先代に追い付けるようにやっていけたらいいかなと思う」と口にした。さらに一夜明け会見では「この世界に入った以上、先代に追い付くことが目標。自分で手をかけることができたので、悔いなく、早く追い付きたいという気持ちでやっていく」とキッパリ。
初めて賜杯を手にした琴櫻も、2度目の優勝を逃した豊昇龍も『一月場所』では綱取りに挑むことになる。琴櫻としては一気に決めたいところだろう。悔しい土を付けられた豊昇龍もこのまま黙ってはいるわけがない。V10を達成後にふた場所連続休場となった照ノ富士も背水の陣で臨んでくるはずだ。連覇を逃した大の里、ふた桁勝利をあげた尊富士も虎視眈々。果たして、令和七年の土俵はどのような様相を呈するのか。『一月場所』は1月12日(日)~26日(日)・両国国技館にて開催。チケットは12月7日(土)午前10時より一般発売。
大相撲一月場所のチケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2455828