アジアの精鋭スタッフが結集した映画『石門』新たな場面写真公開
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すべて見る映画『石門』(読み:せきもん)の新たな場面写真が公開された。
“中華圏のアカデミー賞”と称される第60回台北金馬獎で日本資本映画として初の最優秀作品賞を受賞し、最優秀編集賞との2冠に輝いた本作。フライトアテンダントを目指すリン(ヤオ・ホングイ)は、郊外で診療所を営む母が多額の賠償金を迫られており、仕送りをするために単発の仕事を探している。公開された場面写真は、店頭での仕事を終えたリンが、一緒に働いていた女性モウと連絡先を交換するシーン。好条件の仕事を探しているリンに、何かあったら連絡するとモウは言うのだが……。
監督を務めるのは、北京電影学院で脚本を学んだホアン・ジーと、日本でドキュメンタリー制作に従事した後、2005 年中国へ移住した大塚竜治。夫婦でもあるふたりは、表現に対する統制が強い中国において女性の性を描写する先駆者として作品を制作し続けてきた。
「中国映画に限定せず、新しいアジア映画を製作する」と語るジー監督と大塚監督は、アジア各国の精鋭スタッフを集めた。そのひとりが、アジアを代表するホウ・シャオシェン監督作品の編集を長年担当し、『石門』で金馬獎・最優秀編集賞を受賞した台湾のリャオ・チンソンだ。大塚監督は、「リャオ氏の編集は、人物の感情を鋭く観察しながら物語のリズムを作り上げていきます。今作でも、その特徴が存分に生かされています。脚本がない状態でも大胆に解釈や理由付けを省きつつ、その人物の心情を中心に物語を紡いでいくことができる、私たちが尊敬する編集者です」とその功績を称えている。
ポストプロダクションは、タイのアピチャートポン・ウィーラセータクン監督作のカラコレ(色補正)を担当したWHITELIGHTSTUDIO。「ある時は中国社会を、ある時は“血”や“生命”を表現する色として、街中のネオンや看板、内装、照明などを通じ、“赤”を色調のベースに光を演出しています」という大塚監督の意図を汲み、リアルさと繊細さを兼ね備えた独自の色彩表現で創り上げた。
音楽にはマレーシア出身の音楽家ン・チョー・グアンを起用。「生活用具を楽器にするなど色々な発想を持っているので、どんな音楽をつけてくれるのかとても楽しみにしていました」と大塚監督が期待を寄せたグアンは、馬のしっぽの毛を使って演奏したという。サウンドは、両監督作品すべてを担当してきた北京の精鋭スタッフ。さらに助成金の支援を含めると、オランダ、香港、台湾、マレーシア、タイ、日本、中国の全7カ国の協力で完成した。
<作品情報>
『石門』
2月28日(金) 公開
公式サイト:
https://stonewalling.jp/
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