バスケ女子日本代表にゲインズHCが就任! 「スタンダードを取り戻したい」
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(写真左より) 日本バスケットボール協会・三屋裕子会長、コーリー・ゲインズHC
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すべて見る2月3日、女子バスケットボール日本代表チームのコーリー・ゲインズ新ヘッドコーチ就任記者会見が実施された。会見に出席したゲインズHCは次のようにコメントした。
「1998年に初めて来日し、これまでの人生を変えて、日本は第2の故郷となった。2009年に『女子日本代表のスタイルを変えるために手伝ってほしい』と言われて、快諾した。そこから日本女子チームはスタンダードを作り、対戦相手からリスペクトを得るようになった。今スタンダードが落ちたので、私としてはスタンダードを取り戻したいと思っている。日本女子代表はかつてリスペクトを得ていたが、今は難しい状況がある。スタンダードを取り戻すのは時間がかかるが、我々コーチ陣、選手、JBAが一体になれば必ず実現できると思っている」
ゲインズHCは取り戻すべきスタンダードを次のように定義した。
「若手がチームに来た際、その選手からどういう役割なのか質問が出てしまうようではスタンダードができていないことを表している。若手が来た時には自分が何をやるべきか明確にわかるのようにスタンダードを作っていきたい」
目指すバスケを問われたゲインズHCはこのように返答した。
「自分が目指すバスケスタイルはオーガナイズされたカオス。日本の強みはスピード、俊敏性、シューティングなどいろいろあるので、生かしていきたい。ただ日々バスケは進化しているので、今後いろんな可能性を探っていきたい」
新HCが目指すオーガナイズされたカオスはこうだ。
「スピードの速い、強度の高いバスケをミスなくこなしていくこと。それは大変難しいが、対戦相手にとって非常にやり辛い相手になる。相手ペースではなく、自分たちのペースの試合を進める。日本にペイントで支配する選手はいないので、チャレンジしていきたい」
選手選考で重視する点を聞かれると。
「バスケが世界で進化するスピードに追い付くために、若手に経験を積ませて、日本の全体のレベルを上げる必要がある。アメリカでプレーする選手、またアメリカで日本のパスポートを持っている選手などもいるので、あらゆる方向から強化を考えていきたい」
具体的にどのような選手がほしいか追加で質問されると。
「チームを作るところまでいっていないので、中心に据える選手の名前を挙げるのは難しい。選手に求めるのものはハイエナジー、コンシステンシー(一貫性)、プレーハード。この3つを選手に求めていきたい」
日本バスケットボール協会・三屋裕子会長はゲインズHCに期待することを口にした。
「選手たちが能動的に動けるようなチームなら結果は付いてくると思う。最初から『ロス五輪』は金メダルと決め付けるといろいろな足かせができてしまう。女子日本代表がのびのび天真爛漫にバスケに取り組み、結果として金メダルならいいなと思う」
ゲインズは現役時代にニュージャージー・ネッツなどNAB6チームでプレー。2009年にWNBAフェニックス・マーキュリーでHCとして優勝。NBAフェニックス・サンズなどのアシスタントコーチを経て、2016年女子日本代表アドバイザリーコーチ、2022年男子日本代表アシソエイトヘッドコーチに就任。2月まで男子日本代表に帯同し、3月より女子日本代表HCに専念する。7月13日(日)~20日(日)に中国深センで開催される『FIBA 女子アジアカップ2025』がゲインズHCの最初のターゲットとなる。
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