舞台『きたやじ オン・ザ・ロード~いざ、出立!!篇~』――中川大輔&牧島 輝が歌い、踊り、戦い、疾走する! 白熱の稽古場
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左から、牧島 輝、中川大輔
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すべて見る舞台『きたやじ オン・ザ・ロード~いざ、出立!!篇~』の稽古場の模様が報道陣に公開され、公開稽古後に主演の中川大輔、牧島 輝と演出のウォーリー木下が取材に応じた。
これまで映画や演劇など、様々な形でアレンジされてきた「東海道中膝栗毛」(十返舎一九)をベースに喜多八(中川)と弥次郎兵衛(牧島)の珍道中を音楽劇として描く本作。中川、牧島に加え、浅川梨奈、尾上寛之、和田雅成、秋山菜津子、山本 亨らが脇を固める。
この日は、喜多と弥次が再会を果たすオープニングのシーンなどが報道陣に公開された。喜多は、旅芝居一座の役者をしているが、宮本武蔵に斬られる端役であるにもかかわらず突如、台本を無視して座長が演じる武蔵を斬りつけるという暴挙を働いてしまう。一方、弥次は、江戸市中でチンピラたちに些細なことで絡まれるが、そこへ座長とその取り巻きたちに追われた喜多が通りかかり、数年ぶりの再会を抱き合って喜ぶという流れ。アクション(殺陣)あり、歌あり、踊りあり、笑いあり――“疾走!!音楽劇”と銘打たれたこの作品の魅力がすべて詰め込まれており、怒涛の展開で観る者の心をわしづかみにする圧巻のオープニングとなっている。
続いて公開されたのは、喜多&弥次と対峙することになる敵役で、宿場を牛耳る“八乙女一家”の鉄火場(賭博場)のシーンで、一家の二代目親分、千里眼の瞬太郎(和田)、その母親である常陸のお蝶(秋山)、相談役のオジキ(山本亨)らが登場。イカサマだと因縁をつけてきた客を返り討ちにする。瞬太郎らの冷酷さが際立っており、そんな彼らが今後、喜多&弥次とどのように関わることになるのか? 期待させるシーンとなっている。
その後の取材会では「見ていただいた方が元気になって帰ってもらえる作品にしたい」と意気込みを語る中川。“座長”としての思いを尋ねると「周りの方々に支えられているなと常々、稽古場で思っていて、牧島さんもふたりのお芝居をどう作っていくかを休憩時間に話してくれたり、先輩方に殺陣を教わったり、『引っ張っていく』というより、支えられてなんとか立っていられているなと思います。そのぶん、毎日元気に稽古場にいる、そんな座長でいられたらと思います」と笑みを浮かべる。
そんな中川と“バディ”を組む牧島は「いっぱい走って、いっぱい汗かいて頑張ります!」と力強く語り「(喜多と弥次の)ふたりの物語だと思うので、ふたりの生き様、楽しんでいるところ、悲しんでいるところを一緒になって旅してるつもりで見ていただきたいです。喜多八と大輔は笑顔が素敵なので、稽古場から一緒に楽しくいられるように頑張っていきたい」と思いを口にする。
演出のウォーリーは今回の企画について「いまの時代、ついつい頭で考えたり、いまあることで周りに縛られたりして、なかなか自由闊達に世界を飛び回るって難しいと思っていて、そんな中、このふたりが走り出す話を書こうと始まった企画です。とにかく走ったら音楽が鳴るということで“疾走!!音楽劇”となりました」と明かし「走ってもらわないと音楽がかけられないので、申し訳ないけどふたりにはたくさん走ってもらい、フィクションなのか本物なのかわからないような熱い世界になっていくといいなと思っています」と語る。
その言葉通り、公開稽古でもふたりのみならずキャスト陣が走り、踊り、さらには大立ち回りを繰り広げていたが、中川は「すごい運動量になるんだろうな……といまの15分からも想像できて、一公演でフルマラソンくらいカロリーを使うことになるんじゃないかって予想しています(苦笑)。それくらいの熱量をもってやって、それがお客さまに届いて元気になってもらえたら」と熱く誓っていた。
取材・文/黒豆直樹
<公演情報>
舞台『きたやじ オン・ザ・ロード~いざ、出立!!篇~』
【東京公演】
2025年3月1日(土)〜16日(日)
日本青年館ホール
【大阪公演】
2025年3月21日(金)~23日(日)
Skyシアター MBS
チケット情報:
https://w.pia.jp/t/kitayaji/
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