「常に貪欲に」陣が辿るTHE RAMPAGEの軌跡とこれから
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THE RAMPAGE 陣 (撮影/映美)
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THE RAMPAGEのメンバー16人それぞれの個性を引き出す書籍を、2024年7月から12月連続で刊行する大型企画「GL-16~THE RAMPAGE BOOKS~」。
2月20日に発売となったのがLIKIYAと共にTHE RAMPAGEのリーダーを務める陣の1stエッセイ『JOKER』だ。
これまでの自身の歴史、そしてTHE RAMPAGEの歴史をたどる、グループへの熱い思いが込められたエッセイ。その魅力をたっぷりと語ってもらった。
周りの人のおかげですごくいい人生が歩めている
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――今回はどういった経緯でエッセイを出すことになったのでしょうか?
初めて打ち合わせをしたときに、「陣さんはできることの選択肢が多すぎてまとまらないです」って言われたんですよ。で、「どうします?」と。でも、やっぱりリーダーやし、THE RAMPAGEをテーマに、というのは僕の中にも担当の方の中にもあったんです。じゃあグループのことを自分の言葉で伝えるのがいいんじゃないかな、と。
――ちなみに、ほかにはどういったものが候補に挙がっていたんですか?
雑学が好きだし、そういうのはどう? とか、あとはいろんなリーダーの方と対談するのどうですか、とか。いろんな人の話も聞きたかったんですけど、今回は自分たちのことにしました。
――読ませていただくと、いろんな愛が詰まっているのと同時に、どんなふうに今の陣さんがいるのかが分かるような本だな、と。
ほんまに人のおかげですごくいい人生が歩めてんねんな、と思いましたね。
ひとりで生きているとどうしても自分勝手になったり、ひとりよがりな方向に進みがちだと思うんですけど、そういう意味では周りの人に支えられて今の自分がいる。そういう精神をこの本に登場している人たちと培ったように思います。
――ご家族の仲が良いイメージがあるのですが、本を出すにあたって、改めてご家族に対してはどういう思いがありますか?
家族はやっぱり一番近くで僕の夢を応援してくれている存在です。僕は三兄弟で、ほかの2人がどう思っているかは分からないんですけど、両親も、ずっと裕福で育ったわけではありません。でも、息子がこうして自立して、東京で頑張って、自分の人生を本にするって、親としては立派やなって思ってもらえるんじゃないかな。
――なかなかないことかと思うんですけど、ご家族との対談ってどんな雰囲気だったんですか?
これ、おもろいのが、もう前日ぐらいから父を含め、男3人がめっちゃ緊張してるんですよ! おかんはテレビにも出ているんで慣れてるんですけどね。……それはそれで腹立つんですけど(笑)。
特に兄弟がガチガチ。僕の担当の方が和ませながらやっていましたね。肩組んでる写真とか、めっちゃ表情が硬いんですよ(笑)。それがおもろくて。でもそういう我が家ならではの雰囲気もありつつ、やらせてもらいました。
人生でつらかったことベスト3を考えると……
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――そして、エッセイのメインになっているのはグループのことです。長く応援していらっしゃる方にとっても、感じるところが多い本になっていそうですね。
そうだと思います。あとは新しくファンになってくれた方にも、「今までこんなことが起きてたんや」ということを知ってもらえると思います。
――初のホールツアー前の武者修行の過酷さが伝わってきたのですが、今振り返ってみるといかがですか?
物理的なしんどさはありましたよ。片道7キロ走ったとか。でも、苦しいとはまたちょっと違うんですよね。当時を思い出して胸が締め付けられる、みたいなことは本当になくて。だって過去のことやから、自分の中ではもうそんなに重くはないですよね。
ただ、あそこに戻りたくない、という気持ちは強いです。
きれいごとで言っているわけではなくて、あれもめっちゃいい経験やったな、って。思い出したくないからあんまり話したくないです、っていうメンバーももしかしたらいるかもしれないんですけど、僕は逆。「こんなことがあったんですよ、聞いてくださいよ」ぐらいのテンションです。
人生でつらかったことベスト3を挙げると、3位がEXILE PERFORMER BATTLE AUDITIONっていうオーディション。2位が個人的に行った滝行、1位が武者修行の合宿なんです。
これを超えるほどのきついことに出会ってないので、あってよかったなと思います。しんどいときにいつも比較するんですよ。しんどいな、と思っても「ベスト3の中で、今何番目のきつさ?」って。いや、10位ぐらいかなとか、まあまあ5位か、みたいな。
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――そのベスト3に入っている滝行が気になるんですが……。
ファンクラブの会報の企画で、自分で行きたいですって提案して行ったんですけど、これが死ぬほどきつくて(笑)。
えぐいです。よく「死ぬほど」っていう表現使うじゃないですか。マジで死ぬほどきついんですよ!
滝に打たれるとき、腰ぐらいまで水につかるんですけど、引き目で見たら小さい滝でも、ほんまに後ろからどつかれ続けているような。
で、滝に打たれながらお経を唱え続けないとダメなんですけど、どうして言うかというと、言わないと息ができへんから。言いながら、息を吐くことで呼吸がようやくできる、というシステムなんです。ほんまに冷たいし痛いし、あの瞬間が人生で2番目にきつかったです。
ドーム公演を経て、新たな章が始まる
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――武者修行もそうだと思うんですけど、振り返って、「グループの分岐点だったな」と思うのはどこでしょう?
去年、東京ドームで公演をやらせてもらったことを踏まえると、1回目のドーム公演(2021年)がいろんな意味で分岐点だったな、と思います。
コロナ禍でライブが中止になって、ホールのキャパ半分からスタートして、アリーナ半分でやれるようになって、そのあとにドームも半分でやったんですけど、そこでドームの景色を見られた経験がすごく大きかったですね。実感したこともあったし、自分たちのスケールが大きくなった、と思いました。
僕らはライブが主戦場なので、そこで実力を発揮しないとどこで頑張ってもあんまり説得力ないんですよね。そういう意味では、ドームを経験して、もっとレベルを上げていこうよ、となりました。
――初めての東京ドーム公演は、座席を1席ずつ空けて、という状況でした。ステージからはその会場はどんなふうに見えていたんですか?
ドームのときは、まだ歓声もダメでしたよね。なんか、すごいですよね……。
オープニングだけはよく覚えてるんですよ。バーン!と出てきたときに、客席の「ひゃっ!」みたいな声だけがゾワッときたことを覚えています。いやあ、なかなか……ですよね。でも当たり前じゃないんですよね。あのときのことをファンのみなさんも思い出すやろうし、今こうやって普通に生活できるのは当たり前じゃないと感じるやろし。
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――1回目のドーム公演があったから、去年のドームには公演により強い思いがあったんですね。
強いと思います。もう何倍にもしてやるぞ、って。倍ぐらいでは割りが合わないんで(笑)。もう過去イチのライブを叩き出しましたね。
――そこをまた次のツアーで超えなきゃいけないという思いが。
そうですね。今年のツアー、めっちゃおもろいと思います。
今までのライブの集大成が東京ドームだとしたら、全く別の章がスタートしたみたいな。あれが第0章だとして、第1章が始まるイメージですね。
同じライブの作り方をしても超えられないな、と思って僕とやましょー(山本彰吾)で話したんです。もう1回、パズルをバラバラにして、組み立てからしようぜ、っていうところの1回目なんですけど、これまでの経験はあるので、おもしろいと思います。
パフォーマンスが一番いいな、と思える自分でいたい
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――THE RAMPAGEで陣さんはリーダーという立場です。武者修行のときはメンバーの大半が10代という状況ですよね。
そのころはまとめられていなかったですね。リーダーとして機能してなかった。マネージャーがリーダーみたいな状態だったからこそ、キツかったということもあったかもしれません。どうしたらいいか分からないこともあったので。
――一方で、本を拝見していると、愛されているリーダーなんだろうな、と感じます。陣さんご自身はリーダー力みたいな部分は感じているんですか?
向いているな、と思います。気になることはちゃんと言いますし、言うためにちゃんと自分も努力する性格なんで。「いじられる」と「なめられる」は違うと思っているんですけど、なめられるリーダーだったらあかんなと思うんですよ。説得力がないし。いじられてもいいけど、なめれないようにやることをちゃんとやる。グループの事を考える。
考えていないと、そういうのって絶対に表に出ると思うんですよね。
――どちらかと言うと、楽しんでリーダーをやっている?
そうですね。やっぱり、リーダーは得なんですよね。
本にも書かせてもらっているんですけど、リーダーという名刺があるので、THE RAMPAGEでどういう立場ですか、って聞かれたときに「リーダーやってるんです」という前置きがあるのでやりやすい。
ボーカルチームはフロントマンで目立つんですけど、パフォーマーチームは自分がリーダーじゃなかったら今の位置を確立するのは難しいやろなって思います。でも、それでもみんな個性的だからすごいなって思うんですよね。
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――結成から10年。16人というのはかなりの大所帯だと思うんですが、メンバーの仲は変化していたりするんですか?
めっちゃ仲良いんですよ。普段から飯にも行くし、お酒も飲むし。
ただビジネスパートナーという感じでもなくて、ほんまに家族みたいです。それぞれの距離感はもちろんあると思うんですけど、リーダーとして、僕はやっぱり15人全員と一対一で話せないと意味がないなと思っています。だから2人で話す機会はあえて作るときもあります。
あと、LIKIYAさんとの距離感ってどうなんですか、って聞かれるんですけど、LIKIYAさんはシャイな方やし、あんまり2人で行くことはないですよね、ということを話せるぐらいの距離感です。
――改めて、今のRAMPAGEの好きなところをお聞きしたいです。
THE RAMPAGEのパフォーマンスが好きなんですよね。かっこよくないですか? 自信を持ってるんですよね。
HIROさんが一時代築いて、ダンス&ボーカルというものが世の中に広がっていって、国内外問わず勢いがある。そんな中で「LDHの中心にいるのは俺らでしょ」という気持ちは常にあります。実際にそうだという意味ではなく、自分たちは自信を持っていけるようにしたいよね、というところがあります。
普段からのRAMPAGEの活動とかいろいろありますけど、やっぱりパフォーマンスが一番いいな、と思える自分でいたいな、という思いがあるので、そこは一番こだわっているかもしれません。
――年数を重ねるごとに、自信はついてきているんですか。
自信というか、地に足がつくというか。やっぱりいちいち浮き足立ってもいられないんですよね。
東京ドーム公演が成功したからと言って、メンバーの表情を見ていたら、「いや、次でしょう」と思っているのが分かります。やっぱり続けていくことに意味があるんですよね。常に貪欲にというか、そういう気持ちは絶対に大事なので。そういう意味で、気概のあるグループだなと思います。
16人で温泉旅行?
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――本の表紙や、中にある16人全員の写真がかっこいいですね。
ありがとうございます! リーダーの権限で、この本のために集まってもらったんです。たまには、リーダー権限を振りかざさせてもらいました(笑)。
――グループとしてはいろいろ目標もあると思うんですけど、16人で楽しむためにやってみたいことはありますか? リーダー権限も使うとして。
うーん、なんやろ……。温泉旅行とか?
テーマパークか迷ったんですけど、テーマパークに16人で行くのは現実的じゃないかな。
温泉旅行とかめっちゃおもろいな、と思います。
行けるかな。もう既に来年のスケジュールを抑えてもらわないと無理ですけど。
――なかなかそういった場面で全員揃うとなると大変そうですよね。
いや、来年10周年なんで、ちょっと企画するか! 来年の僕の誕生日ぐらいを理由に「やらへん?」って。アホっぽく言うっていうのが大事ですね。でも本気を出せばできると思います(笑)。
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『JOKER』
2025年2月20日(木) 幻冬舎刊 https://www.gentosha.co.jp/book/detail/9784344042865/
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撮影/映美、取材・文/ふくだりょうこ
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