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『タピオ・ヴィルカラ 世界の果て』東京ステーションギャラリーで 北欧・モダンデザインの巨匠の作品世界を紹介する日本初の大規模個展

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《カンタレッリ》1946年 Collection Kakkonen. © Rauno Träskelin © KUVASTO, Helsinki & JASPAR, Tokyo, 2024 C4780

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フィンランドのモダンデザイン界で圧倒的な存在感を放つデザイナー、タピオ・ヴィルカラ(1915-1985)の日本初となる大規模な回顧展が、4月5日(土)から6月15日(日)まで、東京駅の東京ステーションギャラリーで開催される。

広告デザイナーとして働いていたヴィルカラは、1946年にイッタラ社のデザインコンペで優勝したことを機に同社のデザイナーに起用され、さらに1951年のミラノ・トリエンナーレでグランプリを受賞したことで一気に脚光を浴びる。ガラスのほかに磁器、銀食器、宝飾品、照明、家具、グラフィック、空間、さらにフィンランド紙幣にいたるまで幅広い分野のデザインを手がけ、1985年に69歳で亡くなるまで、約40年にわたって第一線で活躍した。

《カルティオ》1956年 Tapio Wirkkala Rut Bryk Foundation Collection / EMMA – Espoo Museum of Modern Art. © Lilja Oey / EMMA © KUVASTO, Helsinki & JASPAR, Tokyo, 2024 C4780

展示作品の見どころは、様々な素材に向き合い、数多くのドローイングやプロトタイプを重ねたヴィルカラが、触覚と視覚を鋭く働かせて生み出した洗練されたフォルムである。代表作のひとつとなる「ウルティマ・ツーレ」(ラテン語で「世界の最北」を表す)は、セラミック・アーティストの妻ルート・ブリュックと同様にラップランドの静寂をこよなく愛したヴィルカラが、大自然のなかで溶け落ちる氷に着想を得て誕生させたガラスシリーズ。今回の展覧会では、この「ウルティマ・ツーレ」をはじめとしたガラスのプロダクトに加え、神話をモチーフにしたガラスのオブジェや自ら開発した積層合板「リズミック・プライウッド」を用いたオブジェ、土や風も味方につけたランドスケープアートなど、プロダクト・デザイナーとは異なる表現者としてのヴィルカラの顔も紹介される。

《リーフ・ディッシュ》1950年代 Tapio Wirkkala Rut Bryk Foundation Collection / EMMA – Espoo Museum of Modern Art. © Ari Karttunen / EMMA © KUVASTO, Helsinki & JASPAR, Tokyo, 2024 C4780

今回は、エスポー近代美術館、タピオ・ヴィルカラ ルート・ブリュック財団、そしてコレクション・カッコネンから、厳選された作品約300点が出品される。「ウルティマ・ツーレ」シリーズのガラスのインスタレーションと、全長9メートルに及ぶ同名の木彫レリーフのデジタル再現も見どころのひとつだ。2025年は、ヴィルカラの生誕110年、没後40年にあたる。常に自然に向き合い、その躍動や神秘からインスピレーションを受けてデザインを展開したヴィルカラの世界をこの機会に堪能したい。

<開催概要>
『タピオ・ヴィルカラ 世界の果て』

会期:2025年4月5日(土)〜6月15日(日)
会場:東京ステーションギャラリー
時間:10:00~18:00、金曜は20:00まで(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜(5月5日、6月9日は開館)
料金:一般1,500円、大高1,300円
公式サイト:
https://www.ejrcf.or.jp/gallery/

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