リーグワン屈指の好カードが再び! 首位攻防戦・BL東京×埼玉WK、第2ラウンド!!
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原田衛(東芝ブレイブルーパス東京) (C)JRLO
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すべて見る『NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25』第7節の決着戦である。『NTTリーグワン2023-24』プレーオフトーナメント決勝の再戦であり、今季のPOファイナルの最有力と目されるカードでもある。さらに初代王者と前回覇者の頂上決戦かつ1位と2位の首位攻防戦だ。要するに今週末キックオフを迎える東芝ブレイブルーパス東京×埼玉ワイドナイツは見逃し厳禁、リークワン屈指の好カードなのだ。
3月18日、ホストゲームとして大一番に臨むBL東京は練習を公開。全体練習後、NO8リーチ マイケル主将と1対1のタックルを延々と繰り返したHO原田衛バイスキャプテンは必勝を誓った。
「個人的には坂手(淳史)さんにスクラムを押されたので、1回やり返したい。前回は風が強くてセットプレーが安定しなかったので、次は安定させて勝ちたい。僕らが1位になれる可能性があるので、そこは狙って勝点で上回っていきたい。そのチャンスがあるので、チャンスを生かしたい。この前の試合もそうだが、パナ戦が終わって『東芝のアタックが通用するんだ』とみんなが自信を持って結構レベルが上がっていったので、僕らのアタックをリーグワンで優勝できるようにスタンダードを上げられるゲームにできればと思っている」
さらに原田はアーリーエントリーで出場機会を増やしている佐藤健次の活躍に舌を巻いた。
「(自分が言うのは)生意気だけど、すごいポテンシャルがあって、強いのでやっかい。『なんでそこのチームへ行くねん』と思いながら、相手としてめっちゃいい。まだ大学生なのに、すごい出ているので、考えられない、すごいなと思う。僕らの時は4月から出たけど、ただ試合に出ただけだったので。(大学とリーグワンは)フィジカル面とスピード面が全然違うので、今の大学生はすごいなと思う」
前節、埼玉WKが静岡ブルーレヴズに喫した今季初黒星(17-22)をどう見たのか?
「僕らも負けているので(第5節・28-34)、やはりヤマハの良さが出た試合かなと思う。ワイルドナイツが弱いと言うよりヤマハがいい試合をした。僕らもすごいFWの圧力を感じたので」
原田はコンディションは上々だとキッパリ。
「ジャパンのラグビーから東芝のラグビーで試合を出ていく中で、バイウィークもあり、いい感じでリフレッシュできているのかなと思う。最近はディフェンスフォーカスで、どれだけ体を張れるかが重要。できる限りタックル回数を増やして、チームに貢献していきたい」
練習後の囲み取材には松永拓朗も登場。得点ランキング3位に付けるFBも調子は上向きだ。
「『ボールを持って走れているな』と自分でも強みだと思っている。周りの選手もいいタイミングで僕にボールを出してくれるので、それが生きていると感じている。スクラムからのセットプレーは僕らの強みなので、これからも強みとして継続していきたい」
松永もまたタックルに手応えを感じていた。
「最近は藤田(貴大アシスタントコーチ)さんと個人のマイクロ(スキルドリル)をずっとやってきて、それがやっと生きてきたなと思う。1対1でどう止めようか、完璧なタックルをする機会はFBではなかなかないので、完璧なタックルだけではなくて掴んで止めるだけでもいいという形でやっている。いかに相手に近付けるか、体を寄せられるかをやっている」
松永は33-22で勝利した前節・トヨタヴェルブリッツ戦をこのように振り返った。
「トヨタ戦は自分たちのミスとペナルティで自陣から脱出できなかったので、まずディシプリン。自分たちからミスをしなければ、ドライバーがゲームをコントロールしやすくなるので、自分たちがコントロールできる部分をしっかりしていこうと話した。自分たちはディフェンスがいいチームなので、個人で『ジャッカルしてやろう』『何かスペシャルなことをしてやろう』ではなく、チームとして守れるというところを確認した」
松永は前回の埼玉WK戦で後半19分に外したPGを忘れてはいない。
「パナソニック戦だけではなく、すべての試合で100%決められるようにやっている。『60秒の中でどれだけ落ち着いて蹴れるか』『しんどい状況でもいかにフォーカスして蹴れるか』を練習から意識して蹴っている」
定例会見に登壇したトッド・ブラックアダーHCも埼玉WKとの2回目の対戦を心待ちにしていた。
「今年ここまでの戦いを踏まえ、自分たちが1試合1試合学びを得て、改善できている。昨年優勝したこともあって、各チームとも今まで以上に東芝を倒そうと向かってきているし、これまで見たことのない戦術・作戦でぶつかってきているが、選手たちは勝ちながら学びを得ていることをうれしく思う。
クボタ(スピアーズ船橋・東京ベイ)戦はFW戦になるとわかっている中、FWがラインアウト、スクラムでよく戦ってくれた。前節のトヨタ戦は体をぶつけながら新しいアタックを見せてきたりする中、しっかり適応して、最終的に勝利して次に進められることをうれしく思う。相手の戦術を受けながら、我々のDNA、我々のラグビーを見せられることも喜ばしい。非常に大きな学びを得ているシーズンと言える。
前回のパナソニック戦は点差を付けられて、アタックせざるを得ない状況から攻め続けて、アタックが好転するひとつのキッカケを得たゲームとなった。パナソニックとのビッグゲームはファンもマスコミも選手も楽しみな試合になるとも思う。トップ同士の両チームが対戦することでお互いの現在地が見えるゲームとなる。チケットも売れていると聞いている。東芝とパナソニック、異なるスタイルを標榜している中、そのぶつかり合いは我々にとってのチャレンジ。立ち向かっていきたい」
指揮官はトヨタV戦の修正事項をこう解説した。
「イグジット、自陣からの脱出のところ、自分たちがいかにコントロールして陣地を脱出するか、22mラインからの脱出については全く満足いくものではなかった。やっとボールを奪ってもミスから手離してしまった。そうなるとなかなか自陣から出ることができない。凄くポジティブに受け止めたのはジョネ(・ナイカブラ)がスクラムに入ったり、拓朗がスクラムでボールインするなど適応したこと。月曜のミーティングでも選手たちは自主的に話し合っていた。(シャノン・)フリゼルもイエローカードが多くなっている現実があるので、タイ・リーバ(DFコーチ)と面談させて、個別に見ていく対応をしている。2枚目の小川(高廣)のイエローは、チームのファウルが続いている中でのカードなので、レフリーにグレーと思わせずにクリーンなプレーを見せる必要があるとチームとして話した」
指揮官は埼玉WKの2年ぶりの敗戦は関係ないと話した。
「とくにそこは関係なく、パナソニックはベストの状況で向かってくると思っている。スポーツではひとつの負けがモチベーションになることがあるが、パナソニックがベストで向かってくるだろうし、東芝もベストで向かうことは変わりない」
ブラックアダーHCは埼玉WK戦のフォーカスポイントを明かした。
「トヨタ戦の学びをパナソニック戦につなげるには、少しやられた部分を修正しないといけない。相手の外のアタックで自分たちのCTB周りで少しゲインを許したり、クロスキックで陣地を取られり、ラック周りの修正もしないといけない。パナソニック戦はいつもフィジカルなFW戦になるし、パナソニックにはうまいキッカーを揃えているので、規律を高く保って3点を与えないことも大事だと思う」
定例会見に出席した荒岡義和社長自身も埼玉WK戦を楽しみにしていた。
「いよいよワイルドナイツ戦。我々BL東京としてはフロント、選手ともとても楽しみなゲーム。当事者でありながらドキドキワクワクしている。チケットも府中ダービー(第8節・東京サンゴリアス戦)の同じタイミングで3000枚を超える売れ行き、おそらく1万5000人を超える想定。我々としてはBL東京のホストゲームの最多動員を狙えるゲームだと感じている。
ワイルドナイツにレギュラーシーズンで10年ほど勝っていないので、なんとか勝ちたいと思っている。今季もチャンピオントロフィーを取りに戦っているが、レギュラーシーズン1位を取ってチャンピオンになりたいと思っている。前回のワイルドナイツ戦、引き分けた時、トッドをはじめ『勝てたゲームだった』という思いが強かったので、何とかレギュラーシーズン1位でプレーオフに臨む足掛かりにしたいのと、最多動員を記録して今後の集客のキッカケにしたいという思いがある」
両軍の試合登録メンバーは以下の通り。
【BL東京】
1木村星南、2原田衛、3小鍜治悠太、4ジェイコブ・ピアス、5ワーナー・ディアンズ、6シャノン・フリゼル、7佐々木剛、8リーチ マイケル、9杉山優平、10リッチー・モウンガ、11森勇登、12眞野泰地、13ロブ・トンプソン、14ジョネ・ナイカブラ、15松永拓朗、16橋本大吾、17三上正貴、18タウファ・ラトゥ、19伊藤鐘平、20徳永祥尭、21小川高廣、22マイケル・コリンズ、23豊島翔平
【埼玉WK】
1古畑翔、2坂手淳史、3藤井大喜、4エセイ・ハアンガナ、5ルード・デヤハー、6ベン・ガンター、7福井翔大、8ジャック・コーネルセン、9小山大輝、10山沢京平、11マリカ・コロインベテ、12ダミアン・デアレンデ、13ヴィンス・アソ、14竹山晃暉、15野口竜司、16佐藤健次、17クレイグ・ミラー、18ヴァル アサエリ愛、19リアム・ミッチェル、20大西樹、21高城佑太、22長田智希、23トム・パートン
BL東京と埼玉WKのトップリーグ以降の対戦成績は埼玉WKが19勝2分13敗の勝ち越し。リーグワンになってからも埼玉WKが4勝1分1敗と圧倒する。前回の対戦は第7節、前記の通り28-28の引き分けで勝点2を分け合った。
果たして、BL東京が首位に立つのか? それとも、埼玉WKがトップの座を死守するのか? 『NTTリーグワン2023-24』第12節・BL東京×埼玉WKは3月22日(土)・秩父宮ラグビー場にてキックオフ。試合前のルーパスガーデンではメンバー外の選手たちも登場するパスターゲットやタックル、ラインアウトなどのラグビー体験コーナーなどイベントが盛りだくさん。試合の模様は地上波日テレ関東ローカルで生中継。チケット発売中。
東芝ブレイブルーパス東京対埼玉ワイルドナイツ NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25 DIVISION 1のチケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2557655
NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25の特設ページ
https://t.pia.jp/pia/events/rugby-leagueone/
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