日本代表の中心に久保がいる! 1ゴール1アシストでW杯出場に「強者の戦い方ができた」
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久保建英 (c)スエイシナオヨシ
久保建英の日だった。『FIFAワールドカップ26』出場を史上最速で決めた3月20日・埼玉スタジアム2002でSAMURAI BLUE(日本代表)の背番号20が躍動した。63分にST南野拓実と右WB堂安律、76分左WB三笘薫、86分にはCF上田綺世がピッチを後にし、鎌田大地や伊東純也など実力者が途中出場に回る中、アタッカー陣で唯一ST久保がフル出場したのだ。
8分、ボランチ遠藤航とのパス交換からバーレーンDF陣の裏を取った久保が左足を振り抜いた。そこで得た右CKのキッカーを務めるのは久保。久保がファーに大きく蹴り込むと、CB板倉滉が頭で折り返し、上田に当たり、最後は遠藤が押し込んだ。幸先いいスタートと思いきや、VARで上田のハンドが判明してノーゴールに。その後、バーレーンの出足の鋭いプレッシングに思うような組み立てができず、相手のカウンターにヒヤリとしたが、日本代表の面々は慌てず騒がず。スコアレスで前半を折り返し、後半も勝機を探った。
その時は66分にやってきた。CB伊藤洋輝のスイッチを入れる縦パスをハーフウェーライン付近で受けた上田がターンをしながらスルーパスを供給すると、反応した久保が3分前にピッチに入ったばかりの鎌田にボールを預け、鎌田が冷静にゴールネットを揺らした。
87分には左CKで時間をかけると思いきや、伊東とのショートコーナーから久保がゴール前へ侵入し、角度のないシビアな位置から相手GKのニアを射抜くシュートをズバリ。久保はユニフォームを投げ捨て、感情を爆発させた。8大会連続8度目の『W杯』出場を決める大事なゲームで久保は1ゴール1アシストの大活躍、文句なしのプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出されたのだった。
試合後、久保は次のように勝因を口にした。
「今日は前半からかなり難しい戦いになって、バーレーンも『ガルフカップ』に勝って上り調子の中、前半は僕たちも耐えるところは耐えて、後半はしっかり刺すところ刺して、強者の戦い方ができたんじゃないかなと思う」
歓喜のゴールシーンはこう振り返った。
「ゴールシーンは本当に頭が真っ白になるくらいうれしかった。決まった瞬間は落ち着いたと言うより安心したと言う方が強い。ファン・サポーターの前で、今回のシリーズ初戦で決めることができてすごく安心したのが、あの姿勢に表れたと思う」
本人が「幼さがあった」と回顧した『FIFAワールドカップ カタール 2022』を経て、次回大会では久保はどんな姿を見せてくれるのか。
「幼さがなくなったひとつの要因は、年月が進むにつれ年上の代表選手に誇りとかいろんなことを教わって、人間としてより成長できた。あと、選手みんなのレベルがすごく上がったので、それに揉まれながら僕自身も選手としても成長できた」
『W杯』の切符を手繰り寄せた殊勲のヒーローは本大会のサバイバルレースに目を向けた。
「前回『W杯』が決まる時はベンチで見ていたけど、『W杯』では最初から出ているので、そういった意味ではスタメンかもしれないし、今日スタメンだった僕らもベンチになるかもしれない。それはここからの1年で代表がどう変化していくか、自分がどう変化していくか。今日いなかった選手が『W杯』でメンバーに入る可能性もある。みんながみんな自チームに帰っても日々精進していくことが大切」
新たなサバイバルがスタートする『W杯』アジア最終予選・サウジアラビア代表戦は3月25日(火)・埼スタにてキックオフ。試合の模様はテレビ朝日系列にて生中継、DAZNにてライブ配信。チケットはチケットJFAにて発売中。
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