ミュージカルファンのかなで（3時のヒロイン）、『ジェイミー』で初のミュージカルに挑む！

――もともと大のミュージカルファンだったそうですね。

かなで　はい！ ミュージカルを観ることが大好きで、プライベートで行った海外旅行も、ミュージカル目的でニューヨークとロンドンを選んだくらいです。最初に衝撃を受けたのは、高校生の時に芸術鑑賞会で観劇させていただいた劇団四季の『ウィキッド』です。もう鳥肌が立つほど感動して！
クラシックバレエを習っていたり、大学では演劇を学んでいたり、昔から舞台に触れる機会は多かったですが、ミュージカルに関しては歳を重ねる毎にどんどんハマっている感じです。

――それだけお好きですと、自分が出演されるとなったとき、そのハードルはかなり高く感じられるのではないですか？

かなで　本当そうなんです！ もちろんお話をいただいた時はすごく嬉しかったのですが、即「出演したいです！」と言えない自分もいて……。というのも私、歌がそんなに得意ではないんです。ミュージカル好きとして歌の大切さはよくわかっていますし、自分がそこに到達していないと痛感しているからこそ、不安もとても大きくて。
『ヘアスプレー』の（渡辺）直美さんとか、『レ・ミゼラブル』の斎藤（司）さんとか、本当にすごいと思うんです。皆さん歌がうまい方ばかり。ただお芝居やダンスは好きですし、3時のヒロインのネタの「海外ドラマあるある」は、少しミュージカルっぽさもあったりしますので、まずは好きだからこその真似っこから、いろいろと勉強していきたいなと思っています。

――今回出演される『ジェイミー』ですが、2021年の初演が人気を博し、4年ぶり、待望の再演となります。作品としての魅力をどんなところに感じていますか？

かなで　歌もダンスも素晴らしいですが、ドラマの部分にとても心動かされる作品だと思いました。またジェンダーのことであったり、人種のこと、職業的な差別など、たくさんのテーマを描きながらも、決して重くなり過ぎない。それはやはり歌があるからで、改めてミュージカルってすごいなと思いました。

――演じられるのはジェイミーたちの進路指導の先生ミス・ヘッジです。演じる上でのやりがいや魅力をどんなところに感じていますか？

かなで　ミス・ヘッジは冒頭からパワーを見せる、すごく強い女性なんです。樋口麻美さんが演じられていた初演の映像を拝見しましたが、歌はもちろん、とてもパワフルなお芝居をされていて。私に演じることが出来るのか……。先生役も初めてですし、まだまだ不安だらけですが、ミス・ヘッジが持つ“強さ”を大事にしながら取り組んでいけたらと思っています。

――稽古開始はもう少し先とのことですが、歌稽古は始まっているそうですね。その感触はいかがですか？

かなで　歌の知識がないので不安だったのですが、先生が優しくて私にもわかるように教えてくださって、本当にありがたかったです。もちろん歌うのは難しいですし、テンポが速いのでついていくのに必死ですが、どれも魅力的な楽曲ばかり。一度聴いただけでスッと入ってくる、耳心地がいいナンバーが多いなと思います。

――ファンの多い作品ですが、改めて本作を通して、お客様にはどういった時間をお届け出来たらいいなと思いますか？

かなで　ジェイミーの夢を追いかける姿を見ることで、自分の殻を破るきっかけになったら嬉しいですね。なにか新しい一歩を踏み出そうとしている、そんな方の背中を押してくれる作品になったら嬉しいです。私自身としては、共演者の皆さんの足を引っ張らないよう心がけながら、ミス・ヘッジとして、ナチュラルに作品の一員になることができたらいいなと思っています。

取材・文：野上瑠美子

＜公演情報＞
ミュージカル『ジェイミー』

【東京公演】
日程：2025年7月9日(水)〜27日(日)
会場：東京建物ブリリアホール

【大阪公演】
日程：2025年8月1日(金)〜3日(日)
会場：新歌舞伎座

【愛知公演】
日程：2025年8月9日(土)〜11日(月･祝)
会場：愛知県芸術劇場 大ホール

チケット情報：
https://w.pia.jp/t/jamie2025/