『ガンニバル』シーズン2、クライマックスに向けて存在感を放つ後藤理＆後藤久露恵って一体何者？

ディズニープラス「スター」で現在第6話まで配信中の『ガンニバル』シーズン2。クライマックスへ向けてラストスパートを駆け抜けている物語の中、一際存在感を放ち躍動するのが、中島歩演じる後藤理（ごとうさだむ）と山本奈衣瑠演じる後藤久露恵（ごとうくろえ）だ。

累計発行部数400万部を超える二宮正明による同名サスペンスコミックを基に、日本を代表するキャスト・スタッフが集結し、実写化した本作。完結編となるシーズン2では、人が喰われるという恐ろしい噂がある供花村に隠されたすべての真実が明らかとなる。

ドラマオリジナルのキャラクターとなる後藤理は、村の秘密を守ろうとする後藤家の中でも異質な存在で、裏切り者が生まれないかを常に見張っている過激な一派のリーダー。特に第3話では、警察官・阿川大悟（柳楽優弥）との強烈な戦闘シーンが配信されるや否や大きな話題を呼び、『ガンニバル』の世界においてもトップクラスの狂気と残酷さを持つ人物だ。

そんな理というキャラクターに対し、メイン監督を務めた片山慎三は「後藤家の過激派というか原理主義者みたいなポジションとして、理というキャラクターを新たに投入しようと思ったんです。映像的に物語をダイナミックに動かしていくためにも、岩男と真以外に実行犯的に遊撃できるメンバーが欲しかったんですよね」と明かしており、脚本を務めた大江崇允も「後藤には警察で言う公安のような存在がいるのではないかと。後藤家を見張る後藤家と言いますか。遵守すべき理（ことわり）みたいなものに対して、それを破るやつがいないか監視する男。そいつはシーズン1の段階では裏切り者を連れ戻すために陰でひっそり動いていた。半グレみたいな男と一緒に後藤家を逃げ出した久露恵という女性を連れ戻すために村を出ていたという設定にしたんです」と強烈なキャラクターがいかにして作り上げられていったのかを明かしている。

また久露恵は、理に連れ戻される形で村に戻り、後藤家当主の恵介（笠松将）との子どもを妊娠した狩野すみれ（北香那）の世話係のような立ち位置として登場。不安そうな表情でひとり残されたすみれに対し「あんた逃げられんよ……」と不気味な一言を放つ姿も印象的だったが、シーズン2では、彼女の存在によって村と後藤家に根付く呪縛が徐々に浮き彫りになっていく重要な役どころを担っている。第6話では大悟の妻・有希（吉岡里帆）を病院へ連れて行くために、村を出ようとする後藤洋介（杉田雷麟）と行動を共にするシーンも描かれており、今後の動向が気になるキャラクターだ。

片山監督は「久露恵というキャラクターは、最初に大江さんがちらっと脚本に登場させたんですよ。後藤家に恵介との子どもを妊娠したすみれが来た時に、彼女の世話役のような立ち位置として久露恵っていう役が生まれたんです。そこから転がして、供花村から一度逃げたけど、理が連れて帰って来た人間ってことにしようと。この流れに合わせてシーズン1の間、理たちは久露恵を探しに行っていたっていう裏設定を追加しました」と理と連なる形で誕生したキャラクターであることを明かし、大江も「脚本開発の過程で膨らんでいったキャラクターです」と物語が進むにつれて存在感が大きくなっていったキャラクターであることに触れている。

「個人的にも理と久露恵はとりわけ好きなキャラクターになりましたね」と明かす片山監督は、実際に現場でこの強烈個性を放つキャラクターを演じたふたりの俳優に対し、「中島歩さんは演出家にも向いているタイプというか、俯瞰で自分を含めた全体を常に見ている感じ。まずシーンの意図を理解して、そこに対する自分の演じ方を明確に持っている方だなと。今回は岡山弁と声の低さのマッチングも絶妙でしたし、ファンの方々にも“新しい中島歩”をご提供できたんじゃないでしょうか。山本奈衣瑠さんは頭で組み立てるよりも気持ちで演じる役者さんという印象で、本当に生理的に理のことを嫌いだったんだろうなって(笑)。理と久露恵の関係性はシーズン2のハイライトのひとつになったと思いますし、ふたりとも良くやってくれましたね」と称賛の言葉を贈っている。

＜作品情報＞
『ガンニバル』シーズン2

ディズニープラス「スター」で独占配信中（全8話）

公式サイト：
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