Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > 『藤田嗣治×国吉康雄』兵庫県立美術館で 同時期に海外で成功と挫折を経験したふたりの画家の生涯を対比させながら紹介

『藤田嗣治×国吉康雄』兵庫県立美術館で 同時期に海外で成功と挫折を経験したふたりの画家の生涯を対比させながら紹介

アート

ニュース

ぴあ

メインビジュアル

続きを読む

2025年6月14日(土)より、兵庫県立美術館では、特別展 『藤田嗣治×国吉康雄:二人のパラレル・キャリアー百年目の再会』開催する。20世紀前半の海外で成功と挫折を経験したふたり の画家、藤田嗣治(1886~1968)と国吉康雄(1889~1953)が、ともにフランス、パリに滞在した1925年から100年目になることを機に開催される展覧会だ。

1920年代、「乳白色の肌」の裸婦像でパリ画壇を席巻し、第二次世界大戦中に日本で描いた戦争画の責任を問われてフランス国籍で81年の生涯を閉じた藤田嗣治と、労働移民として単身渡米した後に画家となり、「ユニバーサル・ウーマン」という理想の女性像を確立、太平戦争後、アメリカ市民権を申請中に63歳で亡くなった国吉康雄。一方はフランスで、もう一方はアメリカで「移住者」の画家として歩み始め、1925年と28年にパリ、1930年と49年のニューヨークで接点を持ちながら、同時代を生きた。そんなふたりの巨匠の生涯を比較しながら、全9章で紹介する。日米開戦後、日本で「作戦記録画」を描き、日本美術界をリードした藤田と、敵性外国人となり行動制限を受けながらもアメリカで制作を続け、軍国主義を批判する活動にも取り組んだ国吉の、戦時下における動向も興味深い。

藤田、国吉両名の展覧会は、かつて同館が「兵庫県立近代美術館」だった1975年に、別々に個展が開催された。ふたり の作品を神戸でまとめて紹介するのは、実に50年ぶりとなる。しかも巡回なしの開催というだけに力も入っており、国内外の主要コレクションより代表作が集結する。特に藤田の作品は、《五人の裸婦》(1923年、東京国立近代美術館)、《舞踏会の前》(1925年、公益財団法人大原芸術財団 大原美術館)という、1920年代を代表する「乳白色の肌」の裸婦像が、修復後に2点そろって初めて同じ会場に並ぶことも注目だ。

講演会やシンポジウム、藤田と国吉の出会いの地を訪ねるツアーなど、大小合わせて、様々な関連イベントも開催される。

<開催概要>
『藤田嗣治×国吉康雄:二人のパラレル・キャリア―百年目の再会』

会期:2025年6月14日(土)~8月17日(日)
会場:兵庫県立美術館
時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館日:月曜(7月21日、8月11日は開館)、7月22日(火)、8月12日(火)
料金:一般 2,000円、大学1,200円、70歳以上1,000円
チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2504772

公式サイト:
https://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/t_2506/index.html

藤田嗣治 《舞踏会の前》 1925年 公益財団法人大原芸術財団 大原美術館 © Fondation Foujita / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2025X0359
Max Yavno 《「逆さのテーブルとマスク」を制作中の国吉康雄》1940年頃 福武コレクション
国吉康雄 《夢》 1922年 石橋財団アーティゾン美術館
国吉康雄 《幸福の島》 1924年 東京都現代美術館
国吉康雄《サーカスの女玉乗り》 1930年 個人蔵
国吉康雄 《逆さのテーブルとマスク》 1940年 福武コレクション
国吉康雄 《誰かが私のポスターを破った》 1943年 個人蔵
国吉康雄《カーニヴァル》 1949年 個人蔵
国吉康雄 《ミスターエース》 1952年 福武コレクション