古今東西の動物をモチーフにした作品が大集合! 『おいでよ!松岡動物園』6月17日から松岡美術館で
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《バステト女神》 エジプト 末期王朝時代 紀元前664-紀元前332年頃
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すべて見る2025年6月17日(火)より、東京都港区白金台の松岡美術館では、『おいでよ! 松岡動物園』が開催される(前期は8月17日まで、後期は8月19日から。絵画作品の一部展示替えあり)。現在、同館では開館50周年を記念して、3会期に渡り様々なテーマで館のコレクションを紹介する展覧会が行われているが、同展はその第2弾。動物をモティーフとした古今東西、様々な方法で象られた作品を、展示室ごとにテーマを設けて紹介し、子供とともに楽しめる夏限定の展覧会だ。
まず「展示室1」では、猫や牛、狒々、鳥など、古代エジプトで神様となった動物たちを紹介。「展示室4」では、中国、唐時代の《三彩馬》ほか、世界各地の動物をモティーフにしたや出土品を展示する。また「展示室5」では、洋犬を紐でひく寛永期の美女を描いた菊池契月の《寛永美人》など、人間とともに生きる動物たちを描いた絵画に注目し、「展示室6」では、ヒトも動物の一種ととらえて、ピカソやモディリアーニ、ローランサンなどが描いた肖像画の数々を紹介する。

中でも可愛らしい幼児を描いた、ルノワール《リュシアン・ドーデの肖像》は、後期展示の見どころのひとつ。小説家アルフォンス・ドーデの次男で、後に画家になるリュシアンを描いている。あどけない瞳に、ビスケットを持つふっくらとした手。パステルの風合いが生み出す赤ん坊特有の柔らかく透明感のある肌や頭髪など、人物画家ルノワールの手腕を窺わせる作品だ。

また同展では、近代の東京画壇で双璧を成した横山大観と下村観山による動物画の競演も。大観は大正10年(1921)頃に手に入れた、中国・明時代の貴重な青墨で《木兎》を描いた。竹林の一木にひっそりと止まり、特徴的な耳羽をそばだてたミミズクの姿を表現。観山は、輪郭を描かない洋画とたらしこみなど日本画の技法を調和させて、杉の木の下で木の実を頬張るリス《杉に栗鼠》を描いた。どちらも後期展示なので、《リュシアン・ドーテの肖像》とともに楽しみたい。
<開催概要>
『開館50周年記念 おいでよ!松岡動物園』
会期:2025年6月17日(火)〜10月13日(月・祝) ※会期中展示替えあり
会場:松岡美術館
時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜(祝日の場合開館翌平日)
料金:一般1,400円、25歳以下700円 ※高校生以下無料
公式サイト:
https://www.matsuoka-museum.jp/
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