TBS世界陸上応援サポーターに就任! K(&TEAM)が競技者ならではの視点で陸上の魅力に迫る!!
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K(&TEAM) 撮影:大崎聡
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トップレベルで競技に打ち込んだからこそ、その思いには確かな裏付けがあり、その言葉は誰の胸にも響く。9人組グローバルグループ・&TEAMのKさんが、『東京2025世界陸上』のTBS世界陸上応援サポーターに就任したのだ。
少年時代から中長距離競技に打ち込み、将来を嘱望される存在だった。経験者だからこそ気づく独自の目線と実体験に基づいた知識、それに陸上競技に対する深い愛を紡いでもらう。
取材・構成:戸塚啓
撮影:大崎聡
取材日:5月3日
──『東京2025世界陸上』のTBS世界陸上応援サポーターに就任しました。率直な気持ちをお聞かせください。
「最初に聞いたときは、すごくびっくりしました。まさか自分が『世界陸上』に携われる日が来るなんて、という気持ちでいっぱいですし、すごく光栄なことです。僕自身はずっと陸上競技をやっていて、その経験から分かることや気づくこともあるのではと思います。みなさんに『東京2025世界陸上』の魅力を、しっかりとお伝えできれば、と」
──応援サポーターとして、具体的にやってみたいことはありますか?
「『世界陸上』はずっとテレビで観てきましたが、海外での大会が多かったこともあって、スタジアムで観たことはないんです。選手たちの熱気とか緊張感といったものを、スタジアムへ行って肌で感じたいですね。できることならば、競技後の選手にインタビューをしてみたいです」
──Kさんは180cmを超える身長で、身体能力に優れているとお見受けします。野球やサッカーなどの球技にも適性があったのではないかと推測しますが、陸上競技を選んだ理由は何だったのでしょう?
「最初はサッカーをやっていて、ある日の練習で長距離を走る機会があったんです。そのときに、自分がチームメイトより速いことに気づいて。その練習は大きなグラウンドでやっていて、有名な陸上競技のコーチがたまたま同じ場所にいたんです。それで、スカウトされました」
──そこから、陸上競技に打ち込んでいくことに?
「そうです。その有名なコーチが指導するチームが、大迫傑さんがいたチームなんです。マラソンの元日本記録保持者で、『東京オリンピック』『パリオリンピック』に日本代表として出場したあの大迫選手です。いま振り返ると、ものすごい偶然と縁が重なったのかなあと思います」
──Kさんは中長距離で活躍したと聞いています。「キツいなあ」と思うことはなかったのですか?
「あります、何度もあります。けれど、それをはるかに超える充実感を得ることができました。駅伝監督の方の著作で、『中長距離は一番生きがいを感じやすいスポーツ』と読んだことがありますが、現役当時は『確かにそのとおりだなあ』と思っていました。走るだけのシンプルな競技だからこそ、生きがいを感じやすいのかもしれないですね。走っていると、心臓の音を感じられます」
──それは、「生きている」という感じがしますね!
「そうですよね。実際のレースでは、勝負の要素もあります。それも含めて、楽しさがありました」
──なるほど。
「中長距離って、たぶん楽をしようと思ったら楽ができるんです。でも、そこで限界を作らずに、自分が持っているものをすべて出し切る。そうやって自分に勝つ喜びがあって、そのうえで結果がついてきたら、もう最高にうれしいんですよね」
──これまでの『世界陸上』で、印象に残っている選手はいますか?
「大好きな先輩でもある大迫傑選手が、5000mや10000mに出場したレースは良く覚えています。大迫選手と同じナイキ・オレゴン・プロジェクトに参加していたモハメド・ファラー選手は、いつもすごいレースをしていた印象があります」
──2011年から2017年にかけての『世界陸上』で、ファラー選手は5000mや10000mで数多くの金メダルを獲得しました。ラストスパートが有名でしたね。
「5000mとか10000mで、最後の1周で60秒を切るみたいな走りは、僕ら経験者からするととんでもないことなんです。ラスト1周のスパート合戦だけでなく、そこまでの段階でもどこで何が起こるかがわからない。男子100mは10秒を切る世界の勝負で、あっという間に決着がつきますが、中長距離走も実はほんの一瞬で展開が変わったり、勝負が決まったりするんです。僕はそこに魅力を感じます」
──トラック競技の中長距離走は、どこで何が起こるのかがわからないスリルがありますね。スタートから抜け出す選手がいたり、ラストスパートで勝負する選手がいたり。選手それぞれに勝ちパターンがあります。
「そうなんです。だから、スタートからゴールまで目が離せません。短距離走の100mや200mなら、スピード感を楽しむことができます。ファラー選手はそれに近いものを、中長距離走にもたらしてくれました。だから好きなんです」
──Kさん自身、様々なレースを経験したと思います。苦い思い出もあったりますか?
「めちゃくちゃありますよ~。陸上競技を本気でやろうと思ったきっかけは、小学校の運動会なんです。そのときにはもうスカウトされていて、体力とか走力にはそれなりに自信があったんですけれど、マラソンで同級生に負けたんです。悔しくて大泣きして、そこから本気でやろうとスイッチが入りました。あの経験ががんばるきっかけになったというか、その後の支えになったというか。そんなこともありましたね」
──勝つ喜びも、負けた悔しさも知るKさんがおすすめしたい、スタジアム観戦の楽しみと何でしょう?
「トラック競技のスタート前は、スタジアム全体が緊張感に包まれて、一瞬静まり返るじゃないですか。跳ぶ、投げるのフィールド競技でも、同じように静寂が訪れることがある。あれはもう、陸上競技でしか味わえないものかなと思います。TBS世界陸上応援サポーターとして、スタジアムならではの熱気を伝えていきたいですし、スタジアムで自分の眼で観ると、テレビとは違う気づきがたくさんあります」
──具体的にあげていただけますか?
「選手の肉体を、生で感じることができます。身体のラインとか筋肉の動きは、実際に眼で見ると見え方がまったく違いますので。僕自身も陸上競技の大会へ何度も足を運んできましたが、そのたびにライブ観戦でしか味わえないものがあるなあ、と感じたものです。ぜひ多くのみなさんに、国立競技場で『東京2025世界陸上』を観戦してほしいですね」
──専門的な視点で観ることもあるのでは?
「中長距離を走っていた立場で言うと、足の接地の仕方でしょうか。フォアフット(前側部)なのかどうか、といったところには目がいきますね。選手が緊張しているのかどうかも、競技をやっていた人なら気づくと思います」
──緊張感はどんなところに表われるものですか?
「中長距離だと選手は基本的に時計を着けます。レース前とかに時計を見る回数が増えると、緊張しているのかなと思います」
──今回の『東京2025世界陸上』で、Kさんが注目する競技や選手を教えてください。
「女子やり投げは、すでに注目が集まっていると感じます。『世界陸上2023』と『パリオリンピック』で金メダルをつかんだ北口榛花選手が、『世界陸上』連覇を果たしてくれるのではないか、と。それから、男子短距離のサニブラウン・アブデル・ハキーム選手は、陸上をやっていた当時に東京選抜合宿で一緒にトレーニングをしたり、同じ練習会に参加したりしたことがあります。前回の『世界陸上2023』では決勝に進出していますし、今回はホームの東京開催ですからね。何が起こってもおかしくないので、サニブラウン選手の走りにすごく期待しています」
──男子マラソンにも注目しているとお聞きました。
「代表のひとりの吉田祐也選手は、個人的に本番に強い選手という印象を抱いています。ぜひがんばってほしいです」
──『東京2025世界陸上』では、モーニングセッションとナイトセッションで競技が開催されます。野球などのナイトゲームにあたるナイトセッションの魅力とは?
「自分が走った経験で言うと、すごく気持ちいいですね。『東京2025世界陸上』が開催される時期は、日中はまだ暑さが厳しいかもしれませんが、ナイトセッションの時間帯は昼間の熱気が少しずつ収まって、観戦しやすいのでは。ライトを浴びた選手は昼間とはまた違って見えて、汗が光を浴びて輝いたりする。ナイトセッションでは、アスリートたちの美しさがより際立つと思います。そのあたりにも、ぜひ注目していただけたら」
──陸上競技は走る、跳ぶ、投げる、というシンプルなものです。Kさんはそこに、どのような魅力を読み取りますか?
「シンプルだからこそのすごさ、というのは間違いなくあると思っています。走り幅跳びや三段跳びを生で観たら、『人間はこんなに遠くまで跳べるんだ』と思うはずです。走り高跳びや棒高跳びを生で観たら、『人間はこんなに高く跳べるんだ』と思うでしょう。投てき競技の砲丸投げ、円盤投げ、やり投げ、ハンマー投げを観たら、『人間はこんなに遠くまで投げられるんだ』と感じるに違いない。遠くまで、高くまで、という距離のすごさは、日常ではなかなか味わうことができません。非日常の感動が、スタジアムには詰まっています」
──最後に『東京2025世界陸上』への期待を、改めてお聞かせください。
「東京で開催されるのは、1991年以来34年ぶりとなります。出場する選手のみなさんには、いい意味で緊張感を持ちながら、ホーム開催のパワーも感じてもらって、東京という地で思い切り暴れてほしいです。9月13日(土)から9日間、国立競技場を満員に埋め尽くして、東京の熱気を世界中へ届けられるように、熱く応援していきましょう。僕もTBS世界陸上応援サポーターとして、『東京2025世界陸上』の緊張感やプレッシャー、陸上競技の熱気といったものを、みなさんにも届けていきたいと思います」
東京2025世界陸上競技選手権大会のチケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2453080&utm_source=pia&utm_medium=media1&utm_campaign=20250522
公式チケットインフォメーションサイト
https://tokyo25-lp.pia.jp/?utm_source=pia&utm_medium=media1&utm_campaign=20250522
第109回日本陸上競技選手権大会兼東京2025世界陸上 日本代表選手選考競技会のチケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2558644
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