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『中屋敷智生×光島貴之〈みるものたち〉』6月4日(水)から 視覚に特性をもつふたりのアーティストが同じテーマで制作する新作を発表

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『中屋敷智生×光島貴之〈みるものたち〉』が、東京駅近くのアートセンター「BUG」で6月4日(水)〜29日(日)に開催される。全盲の光島貴之と色弱の中屋敷智生。視覚に特性を持つ、京都在住のふたりのアーティストは世界をどのように捉えているのだろうか。

光島は、木板に釘を、その傾きや高低を変えながら連ねて打ち込み、街の姿を表現する。それは光島自身が白状を使って歩くときや日々生活するなかで得たイメージを「手ざわり」という別の感覚に置き換えたものである。

一方、中屋敷は「遠くにあるものは小さく見える」「過去と未来を同時に見ることはできない」と言った知覚の常識を解きほぐしながら、独自のトーンで絵画を描く。近年ではマスキングテープも絵具のように用いて、コラージュ的なレイヤーとテクスチャーのある絵画を制作している。

光島貴之《ハンゾウモン線・清澄白河から美術館へ》2019 東京都現代美術館蔵 Photo: Masaru Yanagiba (参考作品)

今回の展覧会では、ふたりが同じテーマで制作する新作も展示。会場中央の壁に、背中合わせに配置するため、両者の作品を同時に見比べることはできない。一方、その周りの壁面には、両者の作品を混在する形で配置し、光島作品の余韻を残しながら中屋敷の作品をみて、その流れで光島作品をみるような体験となる。作品には直接手で触れて鑑賞することもできる。展示を体感するうちに、視覚、聴覚、触覚などの区別は曖昧になり、次第に「みる」ことに没入することになりそうだ。

中屋敷智生《5本のバナナ》2021[参考作品]

なお、この展覧会は、アートワーカー(企画者)向けプログラム「CRAWL」に選出されたもので、光島貴之が運営する「アトリエみつしま」のマネージャーでもある高内洋子が企画した。高内との協働で、BUGでは初めて、点字版チラシを作成、会場掲出用ポスターではCUD(カラーユニバーサルデザイン)認証を獲得、イベントでは手話通訳、UDトークを用いた文字通訳を備えるといった、アクセシビリティ (多様な人が利用しやすい環境が整っている状態 )の整備にも取り組んでいる。

「みる」にも「見る」「観る」「看る」などさまざまな意味がある。「みる」ことについてあらためて考えてみたい。

<開催概要>
『アートワーカー(企画者)向けプログラム「CRAWL」選出企画 中屋敷智生×光島貴之〈みるものたち〉』

会期:2025年6月4日(水)~6月29日(日)
会場:BUG
時間:11:00~19:00
休館日:火曜
関連イベントについてはこちら

公式サイト:
https://bug.art/exhibition/crawl-takauchi/

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