ゴダール最後の長編をインスタレーションで体感 『ジャン=リュック・ゴダール《感情、表徴、情念 ゴダールの『イメージの本』について》展』新宿・王城ビルで7月4日から
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キービジュアルデザイン/北山雅和
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すべて見るジャン=リュック・ゴダール監督の最後の長編作品であり、カンヌ映画祭史上初の「スペシャル・パルムドール」を受賞した『イメージの本』(2018年発表)を映像インスタレーションとして再構成し展示する『ジャン=リュック・ゴダール《感情、表徴、情念 ゴダールの『イメージの本』について》展』が、7月4日(金)より新宿の王城ビルにて開催される。
映画『イメージの本』は、1世紀以上にわたる歴史、戦争、宗教、芸術などの変遷を、さまざまな映画の引用でコラージュし振り返る、5章立ての作品。同展では映画の各章をさらに断片化し、引用される映像の順序も常に変化させながら会場内に多数設置されたスクリーンに投影・展示。映画上映の時系列的な束縛を打ち破り、視覚的、空間的にゴダールの世界を体感することができる。


同展のアーティスト/キュレーターを務めるのは、2010年の映画『ゴダール・ソシアリスム』から撮影、音響、編集を手掛け、晩年のゴダールの右腕であったスイスの映画作家・ファブリス・アラーニョ。映画『イメージの本』のプロデューサーでもあるアラーニョは、同展のコンセプトを「『イメージの本』の編集室を拡大し、映画のなかの世界のように拡張させたもの。観客は自分で映画のプロセスを選択し、観客自身が時間のカーソルとなって、まるで森のような映画空間を散策できる」と語っている。

これまでにドイツ、スイスなどで会場の特徴をいかした展示が行われてきたが、東京では、新宿・歌舞伎町の歴史を60年前から見守ってきた「王城ビル」が会場となる。
ゴダールの映像芸術が、歌舞伎町のビルを舞台にどのように再構成されるのか、期待が高まる。
なお、同展開催に向けての支援者を募るクラウドファンディングも6月1日まで実施中。リターンには、世界で1,500部限定のゴダールの脚本ノートのレプリカブックなどが用意されている。
<開催情報>
『ジャン=リュック・ゴダール《感情、表徴、情念 ゴダールの『イメージの本』について》展』
会期:2025年7月4日(金)~8月31日(日)
会場:王城ビル
料金:一般2,200円
公式サイト:
https://godardtokyo.com
クラウドファンディング支援募集サイト:
https://greenfunding.jp/global/projects/8678
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