ミュージカル『梨泰院クラス』振付を手がけるカイル・ハナガミのインタビューが到着
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カイル・ハナガミ
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すべて見る間もなく東京建物 Brillia Hall(豊島区立芸術文化劇場)で開幕するミュージカル『梨泰院クラス』。本作で振付を手がける、アメリカ・ロサンゼルス出身のコレオグラファー、カイル・ハナガミのオフィシャルインタビューが到着した。
今年6月に開幕するミュージカル『梨泰院クラス』。韓国・梨泰院を舞台に、成功を求め格差や理不尽と戦っていく主人公を描いた漫画が原作で、ドラマ版も世界中で大ヒットした人気コンテンツだ。この物語の初のミュージカル化となる今回は、さまざまな人種が混じり合う自由な街・梨泰院を体現するように、日韓米のトップクリエイターが集結する。その中で振付を手がけるのがカイル・ハナガミ。YouTubeの登録者数498万人超、最も再生回数の多い動画は2.4億回超えという世界的コレオグラファーである。アメリカ・ロサンゼルス出身だが、祖母が日本人である影響で幼いころから日本文化に触れ、カイル自身も年に一度は来日していると語るように、日本との縁もある人物だ。
これまでにジェニファー・ロペス、ブリトニー・スピアーズ、アリシア・キーズ、ジャスティン・ビーバー、エド・シーラン、BLACK PINK、Red Velvet、aespaなど数々のアーティストの楽曲の振付を担当、中でもBLACK PINKにはデビュー前から関わり、彼女らを世界へ押し上げた立役者のひとりと言われている彼が、初めて日本のミュージカル創作へ参加を決めた心境、本作『梨泰院クラス』の振付のポイントなどを語った。
──ミュージカル『梨泰院クラス』へ参加しようと思われた決め手は何でしょうか?
日本でミュージカルを創るのは初めてなのですが、日本のダンサー、パフォーマーの皆さんの仕事に向かう姿勢に感銘を受けておりました。それで参加したいと思いました。
──本作への参加は、カイルさんにとってどんな挑戦ですか。
僕にとってこの企画は、単に日本のミュージカルへ挑むということだけではなく、韓国の人たちを描いたミュージカルということで、2段階で翻訳しているものへの参加です。そこが一番の挑戦ですが、挑戦することは大好きです。
──『梨泰院クラス』という物語についてはどんな印象を受けましたか
とてもクールで、いい物語だと思います。梨泰院は、多岐にわたるバックボーンを持つ人々が集い、共存する場所。アメリカにもこういう街はあるなと、いくつか思い浮かびます。
──今回の振付、ステージングでは、どのような部分に重点を置いていますか。
今回に限らず常になのですが、僕にとって何よりも大事なのは“人物”、キャラクターというものが中心にあることです。まったく異なる人物たちが豊かに描かれていますが、彼らがその時にどのように振る舞い、何を考えているのかを描くようにしています。それぞれのキャラクターのミュージカルナンバーがたくさんありますが、1曲ずつの中でも彼らの軌跡をたどれるようにと考えています。
──今回のキャストの印象を教えてください。
キャストは素晴らしい才能の持ち主ばかりで、本当にプロの方が集まっていると思います。
初めて皆さんの歌を聞いた時は「鳥肌」がたちました。本当に素晴らしいです。それぞれ個々に素晴らしい方々が一堂に会し、才能豊かな現場になっています。
中でもノゾム(小瀧望)は本当にスーパースターですね。セロイという役を完全に自分のものにして、同時に、原作に忠実なキャラクターとして描き出しています。また、彼のようなビッグネームな人が、あんなに謙虚で、みんなと手を取り合って仕事をしているということも素晴らしいと思っています。
──カイルさんは本作のみならず映画版『ミーン・ガールズ』の振付なども手掛けていらっしゃいますが、ミュージカルの振付の面白さはどういうところに感じていますか? ポップソングなど、独立した1曲を振り付けるものとの違いはありますか?
ポップソングとはまったくプロセスが違いますね。ポップソングの振付の時は、ひとりのアーティスト、ひとつのグループというものにフォーカスします。さらに、ひとつの物語を1曲かけて歌います。一方、ミュージカルには登場人物がたくさんいて、そのキャラクターひとりひとりがそれぞれ自分の物語を持ち、全体のストーリーを織り上げていく。そこがまったく違います。ミュージカルでは個々の俳優さんの才能を見つけ、それをどのように魅せていくかを考え、さらにそれぞれの物語を語っていく作業を味わえます。『梨泰院クラス』もそのようなプロセスを経て作っている最中です。ぜひ劇場でご覧ください!
取材・文:平野祥恵
ミュージカル『梨泰院クラス』カイル・ハナガミ 動画インタビュー
<公演情報>
ミュージカル『梨泰院クラス』
原作:チョ・グァンジン『梨泰院クラス』(KAKAO WEBTOON Studio)
脚本:坂口理子
歌詞・構成:イ・ヒジュン
音楽:ヘレン・パーク
演出:小山ゆうな
振付:カイル・ハナガミ
【キャスト】
パク・セロイ:小瀧望
チョ・イソ(Wキャスト):和希そら/sara
オ・スア(Wキャスト):梅澤美波/川口ゆりな
チャン・グンス:新原泰佑
マ・ヒョニ:土井ケイト
チェ・スングォン:吉田広大
チャン・グンウォン:秋沢健太朗
パク・ソンヨル:浅野雅博
チャン・デヒ:佐戸井けん太
篠山輝信 塚本直 長谷川開
大久保芽依 岡田治己 小熊綸 KATSUHIRO(5IN) 加藤翔多郎 川本アレクサンダー
永松樹 西尾真由子 yume RIO 木暮真一郎(スウィング)
【東京公演】
2025年6月9日(月)~30日(月)
会場:東京建物 Brillia Hall(豊島区立芸術文化劇場)
【大阪公演】
2025年7月6日(日)~11日(金)
会場:東京建物 Brillia HALL 箕面 大ホール(箕面市立文化芸能劇場)
【愛知公演】
2025年7月18日(金)~21日(月・祝)
会場:アイプラザ豊橋
公式サイト:
https://www.tohostage.com/itaewonclass/
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