ミュージカル『ジェイミー』稽古場披露イベントレポート フジテレビで特別番組放送も決定
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全員集合写真 撮影:渡部孝弘
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すべて見る2021年の日本初演で大きな感動を呼んだミュージカル『ジェイミー』。7月9日(水) の東京・東京建物 Brillia HALLでの再演の開幕を控え、6月12日、全キャストと演出家が参加する「稽古場お披露目&取材会」が行われた。また、「稽古場のぞき見Instagram Live」として生配信も実施、一般オーディエンスと共にリアルタイムで盛り上がった本イベントのレポートが到着した。
前半パートでは、楽曲を中心にいくつかのシーンを披露。さらに各シーンの間には、振付も手がける演出ジェフリー・ペイジによるノートの時間も設けられ、よりリアルな稽古場の風景を垣間見ることが出来た。1曲目の「誰も知らない」は、ジェイミー・ニュー役の髙橋颯(WATWING)、プリティ役の唯月ふうか、ディーン役の神里優希ほか、若手キャスト中心のポップなナンバー。中盤にはミス・ヘッジ役のかなで(3時のヒロイン)も登場し、初ミュージカルとは思えない圧倒的な歌声とダンスを見せつけた。



2曲目の「乗り越えるの」は、夢へと踏み出すジェイミーと、そんな彼の背中を押すドラァグクイーンとのパワフルなナンバー。ジェイミー役(Wキャスト)の三浦宏規のピュアな魅力も光るが、やはり目を奪われるのはドラァグ・クイーン4人衆だろう。ロコ・シャネル役の石川禅、サンドラ・ボロック役の岸祐二(※ジェイミー父との2役)、ライカ・バージン役の泉見洋平、トレイ・ソフィスティケイ役の渡辺大輔が扮装姿で登場すると、共演者やスタッフから大きな歓声が上がる。ビジュアルの強さはもちろん、ミュージカル界を代表する面々による歌声は、圧巻のひと言だ。



3曲目の「限定モノ」は、ジェイミーがまさに“限定モノ”のプロムドレスを母親のマーガレット・ニューとレイに披露するナンバー。ジェイミー役の髙橋、マーガレット役の安蘭けい、レイ役の保坂知寿によるコミカルなやり取りが楽しい。
※今回の披露ではドレス未着用


4曲目の「噂のジェイミー」は、ドラァグクイーンデビューを果たしたジェイミーの話題で持ち切りの教室が舞台。プリティ役(Wキャスト)の遥海、ディーン役(Wキャスト)の吉高志音ら、生徒たちの興奮が伝わるダンサブルなナンバーで、作品を象徴する、耳馴染み抜群の1曲でもある。


最後の5曲目「我が子、あなたの子」は、三浦と安蘭が子として、親として、お互いを思いやる美しい心を歌い上げる感動的なナンバー。ジェフリーのノートはどれも丁寧かつ的確で、しかも否定的な言葉を決して使わない。特にこの最後のナンバーの「大変美しかったです」は心からのひと言であり、それは稽古場の全員がふたりの熱演に釘づけだったことからも明らかだ。

後半パートは、演出家とキャストへの質疑応答。初演から母としてジェイミーを見守ってきた安蘭が、「(三浦)宏規くんは初めて、(髙橋)颯くんは初演に続き2回目ですが、宏規くんは初めてとは思えないし、颯くんは2回目とは思えなくて……」と切り出すと稽古場にドッと笑いが。すると「それは悪い意味ではなく(笑)、ふたりともすごくフレッシュながら、それぞれ全然違うジェイミーになっていると思います」と続ける。安蘭や三浦から「パパよりもパパ」と言われるレイ役の保坂は、「ジェイミーとしてだけでなく、ジェイミーを演じている彼らをすごく応援したくなるんです」と語るその口調は、非常に優しく温かい。
芸人として大人気のかなでは、本作でミュージカルデビュー。一番の強みは「声量」と明かし、「この声の大きさを糧に、生徒たちをまとめていきたい」と教師役としての意気込みを語る。さらに「芸人だけど、ミュージカルもやれるんだっていうのを見せられたら」と次回作への期待も含ませた。
「ドラァグクイーンの扮装をすると、なにも怖くなくなるんです」と自信に満ちた表情を見せるのは、初のドラァグクイーン役に挑む渡辺。報道陣に向け、「“綺麗”って書いておいてください(笑)」とアピールも忘れない。初演からの続投で伝説のドラァグクイーンを演じる石川は、「4年前の初演は(コロナ禍で)マスクをしながらの稽古でしたが、今回はこんなにオープンな稽古場で毎日楽しいです。ただ世の中的には、よもや多数派と少数派が争うような、4年前よりももっと怖い時代になってしまった気がして……。前回は少し華美に、ドラマチックに演じていましたが、こんな今だからこそ、リアルに演じられたらと思っています」と力強く語った。

演出のジェフリーは、この前日の稽古を振り返りつつこう語る。「ディーンがジェイミーの手を取るという瞬間の稽古をしたのですが、これは自分と一番対立していた人間に対し、自分の中でどんな落としどころを見つけられるのか、という瞬間を象徴していると思います。そしてそれは、この現代社会を比喩的に表していると僕は思っていて。ぜひお客様にも、そういった点をこの作品の中から見出していただきたいと思っています」

そして最後に読者に向け、三浦と髙橋から熱いメッセージが贈られた。「この作品の登場人物はみんな完璧ではないですし、間違いも犯します。でもそれを認めて、乗り越えて、強くなる。そんなメッセージを僕自身、ジェイミーを演じながらもらっているような気がして。きっとお客様にとっても、自分の人生を見返す機会になるような、そんな作品になるのではないかと思います」(三浦)。「キャストの皆さんひとりひとりがすごく輝いていて、パワフルで、そして愛に満ちています。そんなカンパニーだからこその相乗効果が生まれていると思いますし、ぜひそのエネルギーを、お客様とも交換し合えたら嬉しいです」(髙橋)
撮影:渡部孝弘/取材・文:野上瑠美子
■フジテレビにて特別番組放送決定
2025年7月6日(日) 27:00~27:30放送予定
※関東ローカル
※詳細は後日発表
<公演情報>
ミュージカル『ジェイミー』
HoriPro in association with Nica Burns presents
By Dan Gillespie Sells and Tom Macrae
From an original idea by Jonathan Butterell
音楽:ダン・ギレスピー・セルズ
作:トム・マックレー
日本版演出・振付:ジェフリー・ペイジ
翻訳・訳詞:福田響志
【キャスト】
ジェイミー・ニュー:三浦宏規 / 髙橋颯(WATWING)
マーガレット・ニュー:安蘭けい
プリティ:唯月ふうか / 遥海
ディーン・パクストン:神里優希 / 吉高志音
ベックス:小向なる
サイード:里中将道
ファティマ:澤田真里愛
ミッキー:東間一貴
サイ:星野勇太
リーバイ:MAOTO
ベッカ:元榮菜摘
ヴィッキー:リコ(HUNNY BEE)
(50音順)
ライカ・バージン:泉見洋平
トレイ・ソフィスティケイ:渡辺大輔
ミス・ヘッジ:かなで(3時のヒロイン)
ミス・ヘッジ(女性役U/S):栗山絵美
ジェイミー父 / サンドラ・ボロック:岸祐二
レイ:保坂知寿
ヒューゴ / ロコ・シャネル:石川禅
学生スウィング:山村菜海、増山海里
※ミス・ヘッジ役のかなで(3時のヒロイン)が出演しない回あり。該当回はアンダースタディの栗山絵美がミス・ヘッジ役で出演。
【東京公演】
2025年7月9日(水)~7月27日(日)
会場:東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
<東京公演イベント>
【ドラァグス お見送り会】
下記公演にドラァグスが登場。終演後にホワイエで観客をお見送りします。
対象日程:
2025年7月14日(月) 13:30
2025年7月19日(土) 13:30
お見送り予定キャスト:
石川禅×岸祐二×泉見洋平×渡辺大輔
【来場者全員ポストカードプレゼント】
2025年7月24日(木) は“卒業アルバムの日”。対象公演に来場した全員に学生役キャスト卒アル風特製ポストカードをプレゼント
対象公演:
2025年7月24日(木) 13:00回/18:00回
来場者全員プレゼント:学生役キャスト卒アル風特製ポストカード
【アフターパーティー(アフタートークイベント)】
2025年7月10日(木) 18:00:三浦宏規、髙橋颯、安蘭けい
2025年7月13日(日) 17:00:三浦宏規、遥海、神里優希、星野勇太
2025年7月16日(水) 18:00:髙橋颯、澤田真里愛、東間一貴、MAOTO、リコ
2025年7月18日(金) 18:00:安蘭けい、保坂知寿、かなで、栗山絵美
2025年7月20日(日) 17:00:石川禅、岸祐二、泉見洋平、渡辺大輔
2025年7月22日(火) 18:00:唯月ふうか、吉高志音、小向なる、里中将道、元榮菜摘
【全公演】
カーテンコールの一部が撮影可能
【プロムデー】
『ジェイミー』の世界観をイメージした洋服、メイク、小物等を身に着けて来場した方にオリジナルステッカーをプレゼント
対象公演日:
2025年7月13日(日) 12:00/17:00回
【Wジェイミー観劇コンプリートキャンペーン】
東京公演期間中、三浦宏規&髙橋颯それぞれのジェイミーを観劇した方に「非売品特製チャーム」をプレゼント
詳細はこちら:
https://horipro-stage.jp/news/jamie2025_event/
【ツアー公演】
■大阪公演
2025年8月1日(金)~3日(日)
会場:新歌舞伎座
■愛知公演
期間:2025年8月9日(土)~11日(月・祝)
会場:愛知県芸術劇場 大ホール
チケット情報:
https://w.pia.jp/t/jamie2025/
公式サイト:
https://horipro-stage.jp/stage/jamie2025/
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