土屋太鳳が映画『盤上の向日葵』に出演 坂口健太郎の元婚約者役
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(C)2025映画「盤上の向日葵」製作委員会
映画『盤上の向日葵』が10月31日(金) に公開される。このたび坂口健太郎、渡辺謙に続き、土屋太鳳の出演が発表となった。
本作は、『孤狼の血』や『逃亡者は北へ向かう』などの作品で知られ、「第173回直木賞」候補作にもノミネートされた柚月裕子の同名小説を原作とするヒューマンミステリー。山中で発見された身元不明の白骨死体の手掛かりは、死体とともに見つかった高価な将棋の駒のみ。捜査の結果、その駒の持ち主は将棋界に彗星のごとく現れ時代の寵児となった天才棋士・上条桂介(坂口)であることが判明する。やがて桂介をめぐる捜査線上には、賭け将棋で圧倒的な実力を持ちながら裏社会に生きた男・東明重慶(渡辺)の存在が浮かび上がる。
今回土屋が演じるのは、桂介の元婚約者・奈津子という映画オリジナルのキャラクター。桂介の過去を調べる刑事たちが辿り着いた山梨県の緑豊かな農園のひとり娘で、桂介はプロ棋士としてデビューする前にこの農園で働いていた。ふたりは婚約し幸せな時間を過ごしていたが、この地でふたりの運命を変えてしまう出来事が起こる。桂介に迫る不穏な運命の足音にただひとり気付いていたのが奈津子という、物語のカギを握る重要な役どころだ。
併せて公開された場面写真には、果樹園で働く奈津子の姿が。愛する人に迫りくる運命に、美しいまなざしが不安げに揺れている様子が印象的だ。
柚月は土屋の演技について、「言葉は少なくても、桂介とのやりとりがものすごく切なく、静けさの中に佇んでいるだけで、物悲しさを強く訴えかけてくるものがありました」と絶賛。「土屋太鳳さんでなければ醸し出せない雰囲気で、土屋さんだから作り上げられたオリジナルの奈津子だった」とコメントしている。
■土屋太鳳 コメント全文
①本作への思い
「これを失えば生きる意味も失ってしまう」ほど魅了される世界に出会ってしまったら、それは幸せなのでしょうか。撮影からずっと、この問いが心に巡ります。掴みたいがゆえに壊れるもの、それを痛感する時間でした。
②坂口健太郎について
演じていらっしゃる時は、魂が役と一緒に遠くへと漂っていくような、なんともいえない儚さを纏っていらっしゃるのですが、撮影が終わればスタッフさん方とコミュニケーションをたくさんとっていらして、本当に楽しい方でした。すごく暑い夏だったのですが、その笑顔が向日葵のようにチームを牽引なさっていたと思います。
③渡辺謙について
渡辺謙さんの作品を、どれほど繰り返し拝見したことか!! プライベートな気持ちだけれど、その思いを伝えずにはいられませんでした。そんな話題にも笑顔で応えてくださり、私のライフステージが変化した後の状況も気遣ってくださって、本当に懐の深い、素晴らしい方でした。演技をご一緒した時間は、当然、一生の宝物です!
■原作者:柚月裕子 コメント全文
①映画化について 坂口健太郎、渡辺謙について
とってもうれしかったです。これまでにも映像化していただいた作品はありますが、小説や漫画、映画それぞれ面白さが違うものだと思っているので、映像も演技もとにかく楽しみで、すべてを監督にお任せしました。
坂口さんの桂介は苦しんで、追い詰められて、辛い、決断を迫られるような厳しい役どころで、ずっと感情を揺さぶられましたし、渡辺謙さんはもういるだけですごみがある。何もしゃべらなくて表情を少し変えただけでも東明を表していて、やっぱり役者さんってすごいなと思いました。
②映画版で脚色された奈津子という役、土屋太鳳について
きっと映画を観ている方との心が一番近いキャラクターではないかなと思います。桂介を助けたい、桂介に幸せになってもらいたいと思うけど、どうにもできない。奈津子も桂介もお互いを大事に思っているけど一歩踏み出せない。
言葉は少なくても、桂介とのやりとりがものすごく切なく、静けさの中に佇んでいるだけで、物悲しさを強く訴えかけてくるものがありました。土屋太鳳さんでなければ醸し出せない雰囲気で、土屋さんだから作り上げられたオリジナルの奈津子だったと思います。
③感想と観客へのメッセージ
涙がこらえられなくて、一言では言えない。面白い、引きつけられる。そして考えさせられる。色々な感情が胸に込み上げてきて、素晴らしいものを拝見した。すごく大切なものが込められている映画だと思いました。
映画を観た後に、必ず大切な何かを持ち帰ることができる映画だと思います。
壮大なひまわり畑と美しい景色と、そこでもがいてあがいて、前に進もうとするキャラクターの魅力。それを大きなスクリーンで、ぜひご覧になっていただきたいと思います。
<作品情報>
『盤上の向日葵』
10月31日(金) 公開
公式サイト:
https://movies.shochiku.co.jp/banjyo-movie/
(C)2025映画「盤上の向日葵」製作委員会