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三宅健「愛することは、憎しみよりもはるかに力強い」 奏劇vol.4『ミュージック・ダイアリー』舞台写真&コメントが到着

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奏劇vol.4『ミュージック・ダイアリー』より

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2025年6月20日(金) に東京・よみうり大手町ホールで初日を迎えた奏劇vol.4『ミュージック・ダイアリー』。このたび、企画・原案の岩代太郎、演出の首藤康之、出演者の三宅健、馬場ふみか、西村まさ彦のコメントと、舞台写真が到着した。

奏劇vol.4『ミュージック・ダイアリー』は、音楽が台詞を奏でるが如く役者と演奏者が一体となって繰り広げる独自パフォーマンス空間をコンセプトとし、数々の映画音楽などを手がけてきた作曲家・岩代太郎が2018年に旗揚げした「奏劇」シリーズの最新作。敵国同士で恋人になった男女が、戦争という抗えない強大な力に翻弄され離れ離れになりながら、音楽を通して“交換音楽日記/ミュージック・ダイアリー”で心を通わせる物語だ。恋人たちの愛し合う姿とピアノで紡ぐ音楽を通して、戦争の不合理さ、犠牲者への追悼、そして世界平和を訴える。

主演を務める三宅は、「前作『Trio』では音楽と演者が交錯する場の広がりを感じていましたが、今回はキャストも音楽も削ぎ落とされ、舞台の密度が格段に高まりました。2台のピアノが織り成す音の緊張感と、3人の俳優による対話の濃度が響き合うことで、舞台上の“間”や“沈黙”にすら意味が宿る。その静けさの中に、より深い感情の流れを感じています」と舞台の特徴についてコメント。また「この物語を通じて伝えたいのは、“愛することは、憎しみよりもはるかに力強い”という真理です」と本作のメッセージについても触れた。

馬場は「『奏劇』には初めて参加するのですが、お稽古は新鮮な日々でした。朗読劇自体も初めてなので、まず稽古期間の短さに驚きました。最初は録音した音源と合わせて本読みや稽古をしていたので、初めてピアニストの方々と合わせた時の衝撃が忘れられません」と稽古期間を振り返り、「この『ミュージック・ダイアリー』は、やはり、平和への祈りが大きなメッセージになっていると思います」と作品への思いを寄せた。

西村は「とてもゴージャスな舞台に大変興奮しています。生のピアノ、しかも2台のピアノとこれだけの至近距離で言葉と音楽を交わすのは、贅沢な空間だと思います」と舞台の魅力についてコメントした。

岩代は「第4弾となる今回の『奏劇』は、ウクライナとロシアの戦争が始まった頃、世界平和を祈って企画が始まった。あれから3年、思いとは反比例して世界には戦禍が広がり、残念な意味で身近になってしまった。平和を願う思いを持ち続けたい、それが中核をなすメッセージです」と企画の背景を説明。「今回、初めてピアノ演奏のパートを、交代制にして、この奏劇を客席から見ることができるのです。そのことがとてもうれしいですし、リハーサルを見ているだけでも、新鮮なよろこびを感じます」と新たな試みへの期待を寄せた。

首藤は演出の工夫について、「バレエと決定的に違うのは、言葉があることです。幻想的なイメージで見るバレエとは違い、日常的な言葉がお芝居にはある。日常的なことをそのまま舞台で見せても、それは面白くないので、その見せ方の工夫に意識を持ち続けました」とコメントした。公演は2025年6月29日(日) まで。

■ミカエル・ハインズ役:三宅健 コメント全文
前作『Trio』では音楽と演者が交錯する場の広がりを感じていましたが、今回はキャストも音楽も削ぎ落とされ、舞台の密度が格段に高まりました。2台のピアノが織り成す音の緊張感と、3人の俳優による対話の濃度が響き合うことで、舞台上の「間」や「沈黙」にすら意味が宿る。その静けさの中に、より深い感情の流れを感じています。

この物語を通じて伝えたいのは、「愛することは、憎しみよりもはるかに力強い」という真理です。対立のただ中にあるふたりが惹かれ合う姿は、今なお争いの絶えない世界に対し、静かで力強い問いかけとなる。人を愛するという最も根源的な行為こそが、分断を超える鍵であると、私は信じています。

もしも自分が交換日記をするとしたら、生まれも育ちも全く違う環境で育った人と、国を超えて日記を交わしてみたいですね。今の時代だからこそ、それが容易にできると思うし。

人が人を想うことの力強さと儚さ、その本質に触れる物語を、音楽とともに舞台に刻みたいと思います。戦いではなく、愛を信じるふたりの心の軌跡が、観てくださる皆さまの胸に静かに届くことを願って。初日、深い感謝と緊張を胸に、誠心誠意、舞台に立ちます。

■ナザレンコ・ローラ役:馬場ふみか コメント全文
「奏劇」には初めて参加するのですが、お稽古は新鮮な日々でした。朗読劇自体も初めてなので、まず稽古期間の短さに驚きました。最初は録音した音源と合わせて本読みや稽古をしていたので、初めてピアニストの方々と合わせた時の衝撃が忘れられません。役者の芝居にピアニストの方々の演奏が加わって、より物語に没入できた感覚でした。

この『ミュージック・ダイアリー』は、やはり、平和への祈りが大きなメッセージになっていると思います。会いたい人に会えて、すぐに連絡が取れる今の日常が当たり前ではないことを私もこの作品を通して改めて感じました。

もしも自分が交換日記をするとしたら、未来の自分との交換日記をしてみたいです。今の私はこんな感じなんだけどあなたはどう?みたいな感じで、20年後の自分くらいがいいかなぁ。

大変緊張しているというのが本音ですが、自分自身の新しい挑戦ということで楽しみでもあります。役者とピアニストが紡ぐ『ミュージック・ダイアリー』目で耳で体感していただきたいです。

■講談師役:西村まさ彦 コメント全文
とてもゴージャスな舞台に大変興奮しています。生のピアノ、しかも2台のピアノとこれだけの至近距離で言葉と音楽を交わすのは、贅沢な空間だと思います。私自身も、そしてお客さんも、同じ思いで物語に臨んでいただけたら、と思います。どうぞお楽しみください。

■原案/作曲:岩代太郎 コメント全文
第4弾となる今回の「奏劇」は、ウクライナとロシアの戦争が始まった頃、世界平和を祈って企画が始まった。あれから3年、思いとは反比例して世界には戦禍が広がり、残念な意味で身近になってしまった。平和を願う思いを持ち続けたい、それが中核をなすメッセージです。

意気込みとは違うかもしれませんが、今回、初めてピアノ演奏のパートを、交代制にして、この奏劇を客席から見ることができるのです。そのことがとてもうれしいですし、リハーサルを見ているだけでも、新鮮なよろこびを感じます。そして私たちの志が第4弾にして間違いではなかった、と実感しました。

■演出:首藤康之 コメント全文
初めてバレエ以外の演出を手がけましたが、とても刺激的な日々でした。別の頭蓋骨が開いた感じです。バレエと決定的に違うのは、言葉があることです。幻想的なイメージで見るバレエとは違い、日常的な言葉がお芝居にはある。日常的なことをそのまま舞台で見せても、それは面白くないので、その見せ方の工夫に意識を持ち続けました。

【あらすじ】
講談師、久遠泰平(西村まさ彦)から語られるのは、涙の恋物語。

始まりは、東ヨーロッパ、2021年12月。
「ミール音楽院」という音楽大学に、優れたピアノ奏者で作曲家としても類いまれなる才能を持つ、ミカエル(三宅健)という青年教授がいた。
同じ大学に隣国から通いながらピアノの教鞭を取る、ローラ(馬場ふみか)と、相思相愛であった。

クリスマスに、ローラへ愛を告げるミカエル。そして彼女を想う愛の曲を弾いて聴かせた。
その調べに聴き惚れたローラだったが、ミカエルは手を止めて、「さぁ、この続きは君が作るんだよ」ミカエルはローラに曲の続きを作ってほしいと言う。
「交換日記」ならぬ「交換音楽日記/ミュージック・ダイアリー」を交わそうと。
そしてふたりのミュージック・ダイアリーは、スタートした。
ところが、ミカエルの生まれた国が、翌年2月──ローラの祖国へ向けた軍事侵攻を開始し、二国間で戦争が勃発する。
市街地にも容赦ない軍事攻撃が仕掛けられ、被害者には罪なき子どももたくさん出てしまう。
世界中から批判を浴びるなか、国内では「この戦争は正しい」と支持する声が上がる。
ミカエルの尊敬する教授すらも、戦争を支持する。
しかしミカエルは「戦争は芸術の対極にある愚行だ。僕は断固反対します」と、戦争に異を唱える。
だが教授からは、思想は自由だが、この国で音楽家として大成したいなら、慎重に行動すべきだ、と、叱責を受け、失望とともに途方に暮れてしまう。
敵国出身のローラは、国外退去命令が出されてしまう。
離れ離れになってもふたりはSNSを通じて、ミュージック・ダイアリーを続けた。
戦争を反対し続けるミカエルは、捕えられ、軍に強制入隊させられてしまう。

激しい戦争のなか、クリスマスが近づいた日、ついに両国が休戦に合意した。
たった24時間だが、クリスマス休戦と称し、それぞれの捕虜が交換、解放される運びとなった。
SNS上でふたりは「私たちが初めて愛し合った聖なる日に、国境にある小さな橋で会いましょう」と落ち合う場所を伝え合い、約束した。

休戦前夜、クリスマス・イブ。
ミカエルがローラと落ち合う橋を目指している。ミカエルは物陰に身を潜めながら、ローラの面影を思い浮かべていた。
翌日の早朝、クリスマス休戦の訪れをけたたましいサイレンが告げる。
ミカエルは国境を目指した。ローラも目的地へと歩み始めていた。
そしてふたりの視界に、朽ちた小さな橋が現れた。
そんな橋の真ん中にも、目には見えない国境線が横切っているのだ。
ミカエルとローラは同時に、走り始めた。会える! やっと会える! 不思議と涙があふれてくる!
そしてふたりを待ち受けていた運命とは……。

<公演情報>
奏劇vol.4『ミュージック・ダイアリー』

原案/作曲:岩代太郎
原案協力:山田能龍
演出:首藤康之
脚本:須貝英

出演:三宅健 馬場ふみか 西村まさ彦
ピアノ:榊原大 広田圭美 岩代太郎

2025年6月20日(金)〜29日(日) ※全12公演
会場:東京・よみうり大手町ホール

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/sougeki/

公式サイト:
https://tspnet.co.jp/sougeki-2025

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