『レオ・レオーニの絵本づくり展』7月5日から 『スイミー』などの名作を生み出した絵本づくりの技法に迫る
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レオ・レオーニ 《アレクサンダとぜんまいねずみ》原画 1969年 Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family
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すべて見る絵本界の巨匠レオ・レオーニの手仕事に焦点を当てた『レオ・レオーニの絵本づくり展』が7月5日(土)〜8月27日(水)、東京・渋谷 ヒカリエホール(渋谷ヒカリエ9F)で開催される。
小学校の教科書でもおなじみの絵本『スイミー』『アレクサンダとぜんまいねずみ』など数々の名作を残したオランダ出身のレオ・レオーニ(1910-1999)。もともとは1930年代半ばからイタリア・ミラノでグラフィックデザインの仕事をはじめ、1939年に渡米してアートディレクターとして活躍していた。

初めて絵本を手がけたのは49歳の頃。1959年に刊行された初の絵本『あおくんときいろちゃん』は、一緒に出かけた孫たちのために電車の中で即興的につくったおはなしから生まれたものだ。その後徐々に広告の仕事から退き、年に1冊のペースで絵本を出版。世界的に評価が高く、なかでも『スイミー』では、アメリカで最も権威のある児童・子ども文学(絵本)賞であるコルデット賞などを受賞している。

この展覧会では、デザインの経験を活かしたさまざまなテクニック(技法)にも注目。多種多様な紙を貼り合わせたコラージュでは、ハサミで切るだけでなく、例えばネズミのモフモフした毛の感じを出すために手でちぎったりもしている。
また、凹凸のあるところに紙を当ててこすり、模様を写し取るフロッタージュ技法を用いてワニのウロコを表現したり、版画の中で、毎回ユニークで異なる表情を作り出すことのできるモノタイプ技法を使ったり。豊かな表情を作り出した手仕事を解き明かす。
一方、日本人にレオーニ絵本のグッとくる言葉を印象付けた、詩人・谷川俊太郎の名訳にも着目。さらに近藤基、小原藍のアートユニット「plaplax」が、レオーニが幼少期に作っていたガラス製の容器に動植物を入れて飼育栽培した「テラリウム」を源として体験型空間を作るなど趣向を凝らす。大人も子供もともに楽しめる展覧会だ。
<開催概要>
『レオ・レオーニの絵本づくり展』
会期:2025年7月5日(土)~8月27日(水)
会場:ヒカリエホール(渋谷ヒカリエ9F)
時間:10:00~19:00(入場は18:30まで)
休館日:7月24日(木)
料金:早割券(7月31日まで利用可)一般1,600円、大高1,000円、中小700円 / 7月鑑賞券一般1,800円、大高1,200円、中小900円 / 8月鑑賞券一般2,400円、大高1,700円、中小1,300円
チケット情報:https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2559639
公式サイト:
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/25_leolionni/
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