デューラー、レンブラント、草間彌生など、巨匠たちの版画作品が一堂に『版画ってアートなの?』町田市立国際版画美術館で
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草間彌生『iida「Art Editions Yayoi Kusama」』より《私の犬のリンリン》2009年、マルチプル、町田市立国際版画美術館蔵(KDDI寄贈) ©YAYOI KUSAMA
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すべて見る2025年7月5日(土)より、町田市立国際版画美術館では、『版画ってアートなの?』を開催する。名だたるアーティストの作品から、「これって版画なの?」と思わず驚いてしまうものまで、同館のコレクションを中心に紹介する展覧会だ。
まず展覧会の見どころは、15〜16世紀にかけてドイツで活躍した北方ルネサンスの巨匠アルブレヒト・デューラーを筆頭に、ブリューゲル(父)、レンブラント、ゴヤ、ピカソ、ロイ・リキテンスタインと、ヨーロッパの大家からアメリカの現代美術家まで、名だたるアーティストの作品を見られること。日本の巻物に着想を得たとジョアン・ミロの《マキモノ》は、全長約9メートルの作品を広げて紹介する。

日本人作家の作品も、草間彌生、横尾忠則、森村泰昌、福田美蘭と、日本を代表する作家の作品が勢揃いする。
また版画といえば、様々な手法で紙にモチーフをプリントした複製芸術というイメージだが、現代では様々な素材や技法を組み合わせて、版画という枠を超えた工業製品や立体・大型作品が制作されている。たとえば1988年生まれの長田奈緒の《Carton Box(amazon_spNB9449530)》は、一見すると私たちが日常的によく見るアマゾンのダンボール、しかしお馴染みのアマゾンのマークやバーコード、そしてなんと箱を封印するガムテープまでが、重い木箱にスクリーンプリントされたものだった。まさに「これって版画なの?」「これってアートなの?」と、版画のイメージが覆えるに違いない。

同展では、アート初心者や子供のために、鑑賞ポイントを解説するパネルを会場に設置。幅広い層の人々が気軽に版画作品を楽しめる展覧会となっている。
関連イベントは、親子で楽しむ展覧会ツアーから、長田奈緒のアーティストトーク、担当学芸員によるギャラリートーク、そしてピアノのプロムナード・コンサートなど。様々な企画が用意されているので、興味のある方は同館ホームページで詳細の確認を。また常設展示室では、特集展示『ドーミエ、どう見える?ー19世紀フランスの社会風刺』(入場無料)も開催中。
<開催概要>
『版画ってアートなの?』
会期:2025年7月5日(土)〜9月21日(日)
会場:町田市立国際版画美術館 企画展示室1、2
時間:10:00~17:00、土日祝は17:30まで(入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜(7月21日、8月11日、9月15日は開館)、7月22日(火)、8月12日(火)、9月16日(火)
料金:一般800円、大高400円(7月5日は入場無料、7月23日、8月27日は65歳以上入場無料)
※リピーター割引、ウェブクーポン割引あり
公式サイト:
https://hanga-museum.jp
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