“新成人”18歳の山﨑玲奈「新たに挑んでいきたい」 3年連続出演のミュージカル『ピーター・パン』に意気込み
ステージ
ニュース

ピーター・パン役:山﨑玲奈 (撮影/宮川舞子)
続きを読むフォトギャラリー(8件)
すべて見る今年で45年目を迎えるブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』の製作発表会見が6月25日、都内で行われ、2023年より3年連続出演となる第11代目ピーター・パンの山﨑玲奈をはじめ、共演する石井一孝、山口乃々華、七瀬恋彩、太田緑ロランス、演出・振付の長谷川寧が出席。公演に向けた意気込みを語った他、劇中の楽曲「ネバーランド」「フックのワルツ」「アイム・フライング」を歌唱披露した。
第44回ホリプロタレントスカウトキャラバン(TSC)「ミュージカル次世代スターオーディション」でグランプリを獲得し、第11代目のピーター・パン役を勤めている山﨑は、「本当に出演してみたかった作品に、3年連続で出演できることはとてもうれしいです」と喜びの声。同時に「新たに挑んでいきたいと思い、初心に帰る気持ちで、原作をもう一度読み返した」と気を引き締める。

そして「キャストの皆さんが一新されたこともあって、皆さんとの掛け合いで得られるものを大事にしていきたいと思う」と決意を新たにしていた。今年18歳を迎え「新成人・初ピーターということで、まったく違う感覚でできるのではないかとワクワクしております」と、期待に胸を弾ませた。
過去に個性溢れる俳優たちが演じた宿敵・フック船長役には今回、石井が起用され「素晴らしい役にキャスティングしていただき、信じられない思い」。起用理由を尋ねたところ、関係者から「顔がフック船長っぽいから」という返答があったといい、「確かに僕は顔がめちゃくちゃ濃いので(笑)、どんなかつらにも、どんな衣装にも負けないと言われている。今もすっかり馴染んでしまって、元からこういう顔だったのかなって思っている次第です」と、会見を笑いに包んだ。

現在、順調に稽古が進んでおり「僕が知っている限りでも、このようなフック船長はかつていなかったのではないかと。玲奈“先輩”の胸を借りるつもりで、新しいフック船長を、そして新しい『ピーター・パン』を作れるのではないかと、精一杯頑張っている最中です」と、フック船長に新鮮な息吹を吹き込むと意気込んだ。
山口は、2019年公演を観劇して以来、ウェンディ役に憧れを抱いていたといい「ウェンディになってみたいと心から思っていたことが、6年越しに叶いまして、本当に夢のような日々です」と、今回のウェンディ役抜てきに感無量の面持ちだ。

役柄については「実際に稽古してみると、ウェンディは思ったよりもアクティブで、興味が原動力の女の子なんだと強く感じます」と説明し、「女の子らしくて可愛らしくて、優しくて暖かいウェンディにプラスして、アクティブで積極的で、興味があることに全力で突っ走る。そんなウェンディを目指して頑張っていきたい」と決意表明。共演する山﨑については「玲奈先輩のピーター・パンに導かれながら、ネバーランドを旅するのは楽し過ぎて。そこまで入り込ませてくれる玲奈先輩の、お芝居の世界へ引っ張る力に本当に感動している」と敬意を表した。
タイガー・リリー役の七瀬は、プロダンスリーグに所属し、持ち前の身体能力を活かしたダンスシーンも数多く披露する予定だ。「注目ポイントは、タイガー・リリーとモリビトたちが一緒に踊るところで、ネバーランドのエネルギーや野性味がすごく感じられるシーンだと思っています」とアピールし、「舞台全体をすごく広く使ったダイナミックな動きがたくさんあるので、振付の中でリフトやルーティーンが入っています。仲間との信頼関係がとても大切なので、そういう部分でも物語とリンクしていて面白いかなと思います」と話していた。

ダーリング夫人を演じる太田は、「台本を読んだときには、神経質なところもある繊細な(夫の)ダーリングさんを支える優しい奥様、優しいお母さんといった印象だった」と振り返り、「ですが、実際に立ち稽古をしてみると、『ここも結構面白くできるな』『ここはこういう風にもできるかな、ちょっとやってみよう』という風に、当初の予想よりはコミカルな、楽しい家族になっているのではないかと思います」と期待を寄せた。

フック船長/ダーリングさんの2役を勤める石井との共演については、「打ち合わせは何もしていなかったのですが、稽古をしてみると、うまく嚙み合った感じが立ち稽古初日にあり、素敵なスタートを切らせてもらったなと思っています」と相性の良さに安どの表情を見せた。
国際的に活躍するクリエイター&パフォーマーで、演出・振付を続投する長谷川は、「神話にしたい」を今年のテーマに掲げ、「キャストの入れ替わりもあって、手探りしながら資料を読むと、ピーター・パンの“パン”は、ヤギの半獣神(パン)が由来なのではないか、という文献が出てきまして、そこをもとに広げていくつもりです」と新たなチャレンジを示唆。「3年目なので、良いものを残しつつも、捨てる覚悟も必要だなと思っている。神話というテーマで透かしたときに何が残せるのか、何がプラスされるのかということで、3年目でも、まったく楽できないんだ、という感じではあるのですが(笑)、今年もちゃんと作っています」と抱負を語っていた。


取材・文/内田 涼 撮影/宮川舞子
<公演情報>
青山メインランドファンタジースペシャル
ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』
【東京公演】
日程:2025年7月28日(月)~8月6日(水)
会場:東京国際フォーラム ホールC
【群馬公演】
日程:2025年8月10日(日)・11日(月)
会場:高崎芸術劇場 大劇場
【大阪公演】
日程:2025年8月17日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール
【福岡公演】
日程:2025年8月22日(金)~8月24日(日)
会場:博多座
[原作] サー・J・M・バリによる作品を元にしたミュージカル
[作詞]ャロリン・リー
[作曲]モリス(ムース)・チャーラップ
[翻訳・訳詞]福田響志
[演出・振付]長谷川寧
[配役/キャスト]
ピーター・パン:山﨑玲奈
フック船長:石井一孝
ウェンディ:山口乃々華
タイガー・リリー:七瀬恋彩
ダーリング夫人:太田緑ロランス
他
チケット情報
https://w.pia.jp/t/peterpan/
フォトギャラリー(8件)
すべて見る