ブラッド・ピットからのサプライズも! 映画『F1/エフワン』来日舞台挨拶レポート
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『F1/エフワン』ブラッド・ピット来日舞台挨拶より (C) 2025 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.
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すべて見る6月26日(木)に映画『F1/エフワン』ブラッド・ピット来日舞台挨拶が行われ、本作でブラッド・ピットの日本語吹替を担当した堀内賢雄や、F1ファンとしても知られる中尾明慶とそれぞれ舞台挨拶に登壇した。
まずピットは、東京・グランドシネマサンシャイン池袋の舞台挨拶に登壇。特別ゲストは堀内賢雄で、“ブラピ公認声優”としても知られる堀内とピットは、映画『ブレット・トレイン』来日イベント以来、3年ぶりの再会を果たした。

堀内はピットの緊急来日にあらためて驚きつつ、「先日のジャパンプレミアでブラッドさんにビデオメッセージをいただいて、『賢雄』と呼んでもらって感激していました。だからもう来日はないと思ってたんですよ。そしたら急遽来ると聞いて、登壇のチャンスをいただいて……関係各所の人たちが『ブラッド・ピットさんに会うのであれば』と、快く協力してくれました」と、大急ぎでスケジュールを調整し登壇が実現したことを明かした。
続けてステージに現れたピットは、「日本に戻って来られて嬉しくてたまらないです。3年かかってこの映画を作り上げたんです。まず皆さんに聞きたい、私の日本語どうでした?」と、堀内が自身の声を吹き替えていることにかけて客席に語り掛け、会場からは大きな拍手が。これにはピットも「賢雄さんのお陰です。賢雄さん、ありがとう」と笑顔を浮かべていた。

映画『ブレット・トレイン』での来日以来の再会となるふたり。堀内は「『ブレット・トレイン』以外にもたくさんブラッドさんの声を吹き替えているので、年中作品の中でお会いしてる感はあります(笑)。でもこうやって対面するのは今日で2回目ということで、夢のようです」と感慨深げにコメント。そんな堀内が自身の声を担当した日本語吹替版について、ピットは「もちろん観ましたが、何を言っているか全くわかりませんでした」と語り会場は大爆笑。「でも気持ちや感情がすごく伝わってきました!」とピットが続けると、これには堀内も「ありがとうございます。吹き替え版の監督にも気持ちが伝わるようにと言われていて、そこを意識して演じたので、伝わって良かったです!」と感激の様子だった。

続いて堀内からピットへ、「弱小チームをひとつにまとめ上げるソニーの魅力を表現するうえで意識したこと、役作りで注視したところは?」という質問が。弱小チームを勝利に導くべく呼び寄せられた、型破りなF1レーサーを演じたピットは、「演じる上で、実際の弱小チームも研究しました。上位チームに比べると、車もそこまで良くないし、いろんなものが欠けている。そこをルールギリギリ、合法かどうかのところをついて勝ちに行くという。そんなF1スポーツの歴史を見ながら役作りをしていきました」と撮影を振り返った。
舞台挨拶の後半には、ピットから観客へのサプライズプレゼントが。観客の中から選ばれた幸運なファンが壇上に上がり、ピット本人からサイン入りポスターとTシャツが贈呈された。舞台挨拶の前に映画を鑑賞したファンは、「ずっと手に汗握って、2時間半ずっとドキドキして、あっという間でした」と本作を絶賛。ピットは「そういう言葉を聞くためにこの映画を作りました。本当に嬉しいです」と返答し、会場はあたたかい拍手に包まれた。

最後に、堀内から「本当に素晴らしい作品です。驚くべきレースのシーンに加え、人間ドラマも含めてすごいストーリーになっていますので、字幕版も吹替版も何度も観て、何十回も劇場に足を運んで楽しんでください!」、ピットからは「日本に来られる口実があったらいつでも行きます!」とファンへメッセージが贈られ、大盛り上がりのうちに舞台挨拶は幕を閉じた。
ブラッド・ピット「映画を観たらF1のファンになるよ!」
同日続いて行われたのは、東京・丸の内ピカデリーDolby Cinemaでのイベント。モータースポーツ番組のMCを長きにわたり担当し、自身もF1ファンとして知られる俳優の中尾明慶が登壇し、ピットをステージに迎え入れる形で共に舞台挨拶を行った。
まずひとりステージに呼びこまれた中尾は、「ここに来るまでドッキリだと思ってたの! だけどまさかこんな日がくるなんて思ってなかったですし、数多く作品を観てきた素晴らしい俳優さんにお会いできるなんて思ってなかったので……みなさん、楽しみましょう!」と、興奮気味に観客たちに呼びかけると、会場からは拍手喝采。
続いて、熱狂的なファンたちの歓迎を受け登壇したピットは、「どうもありがとう!」と日本語で挨拶。「日本に来られて嬉しいです。日本に来るといつもあたたかい歓迎を受けています。やさしく愛を注いでくれて、みなさんに感謝を伝えたいです。そして、日本でこうやって映画を公開できることができるのもすごく嬉しいです。日本にはF1の聖地のひとつ、鈴鹿サーキットがあります。F1レーサーたちも、角田裕毅選手も、みんな鈴鹿サーキットがお気に入りだと言っています。愛している人たちが多いんです」と、憧れの鈴鹿への熱い思いを口にした。
ハリウッドを代表するスターであるピットと初対面を果たした中尾は、「本当にかっこよくて! 舞台袖でも気軽にお話してくださって、本当に感動です!……ごめんなさいね、大した言葉が出てこなくて」と語り、会場からは共感の笑いが起きていた。
一足早く本作を鑑賞した中尾は、「本当に素晴らしいんですよ! まるでF1マシンの車載映像を見ているような迫力のシーンもあるし、ドラマも直球どストレートの物語で、本当にぼくらの背中を強く押してくれる映画が出来上がったと思います」とその魅力を熱弁。そのコメントに感動したピットが、突然ポケットから1万円札を出して中尾に手渡す一幕も。これには中尾も「ギャラいただきました! ありがとうございます!」と驚きながらも大興奮の様子だった。
続いては、映画公式SNSに寄せられた質問にピットが次々に回答。「今までいろんな監督とお仕事されてきたと思いますが、ジョセフ・コシンスキー監督はどんな監督でしたか?」という質問には、「とにかく彼は天才的な監督なんです!」と即答。「コシンスキー監督は、ご存じのように『トップガン マーヴェリック』の監督であり、大ヒット作を作り終えた後何を撮ろうかと考えて、俳優たちを本物のF1マシンに乗せて、本物のサーキットで走らせる映画を作るという、無謀なアイデアが浮かんだんです。そして『…マーヴェリック』の時からさらに進化したカメラを開発し、より小型化して性能がアップした新しいカメラをF1マシンに乗せて撮影しています。完成した映画を観れば、まるで自分がコックピットに座ってレースしているような感覚を覚えると思います」と、コシンスキー監督の手腕を絶賛していた。
これに対し中尾が「映画館でこの作品を観た時に、本当に手が(ハンドルを切るように)動いちゃって、左足でブレーキを踏みたくなるような瞬間が数多くあって……。このコメントだと、1万円もらえないですか?(笑)」と話すと、ピットはおもむろにポケットに手をやり、今度は5千円札を中尾に手渡し、会場は再び爆笑に包まれた。
「実際に本作で演じて、F1チームを作ってみたいという衝動にかられたりしませんでしたか?」という質問には、ピットが「レースは子どもの頃からの夢だったんですよね。一緒にやりませんか?」と中尾をスカウト。対する中尾は、「ぜひともよろしくお願いします!」と頭を下げながら、ピットに渡されたお札を返却し、「やったー!1万5千円でチーム組めました!」と語り、会場を沸かせていた。
そんな中尾からも、ピットに対して気になる質問が。「これまでたくさんの映画でいろんな職業を演じられてきましたが、本作でF1ドライバーを演じる難しさとは?」と中尾が訪ねると、ピットは「F1はスポーツとしてすごく愛好家がいるし、同時に全然観たことがない人もいる。この映画ではどちらの人たちも満足できるようなものにしたかったので、脚本もたくさん練って、やっと良いバランスの作品が出来たと思います」と、F1というスポーツに最大限のリスペクトを払って挑んでいたことを明かす。F1ファンの中尾も、「本当にF1を知らない方でも感情移入しやすい、素晴らしい作品になっていると思います」とあらためて本作を絶賛した。
また、中尾が「F1などのモータースポーツは、ドライバーやマシン、タイヤ、天候などいろんな事柄がうまくいかないと勝てないスポーツだと映画を観てあらためて感じました。ご自身も、俳優業でそのようにうまくいかないと感じた挫折のようなものはありましたか?」と尋ねると、ピットは「人間ですからね、常に太陽が輝いている日々ではありません。いろんな大変なことが人生にはあるけど、やはり“強くあれ”ということで、そういうものを乗り越えた時に成功を収めたり、成長できることもあると思う。夜があれば朝が来る、良いことあれば悪いこともある、人生としてすべて受け止めています」と力強くコメント。
これには中尾も「かっこいいなあ!」と思わず声を挙げながら、「ぼくも子どもの頃からお芝居をやってきて、いろんなことをみてきたので、今回ブラッドさんに聞いてみたかったんです。みなさんも日々生きていていろいろ大変なこともあると思うけど、夜があれば朝は来ると思って、これを大事にして生きていきましょうね!」と語ると、ブラッドから再び1万円札が。会場は笑いとあたたかい拍手に包まれた。
そしてF1ファンとして、やはりレースシーンに強く惹かれたという中尾は、「たくさん訓練して実際に運転して300kmの世界を体感したとのことですが、その時に感じたのはどんなことでしたか?」と質問。するとピットは「最高です! 自分が感じたことのないような高揚感で、説明しにくいけど映画を観たら感じてもらえると思います。アクセルを踏み込んだり、ブレーキングやコーナリング、どれも最高の気分でした」と笑顔を見せた。
続けて「ちょっとヤバい!みたいな瞬間はありましたか?」と続けて質問すると、ピットは「トラックの上ではないですが、違うところでスピンしそうになったりしたことはありますね。でもマシンはボロボロにならなかったので、そこが(ルーキーのジョシュア役の)ダムソン・イドリスとは違います。彼に言ってもいいですよ!」と、劇中でのとあるシーンに言及しながら共演者の名前を出し、会場を沸かせていた。
中尾が「危険も伴う撮影だったと思うけど、やりきったのはすごいですよね。そういう環境があるのも、それに応えられる人たちもすごいですし、素晴らしいですね。やっぱりものすごく怖いと思うので」と語ると、ピットは「怖くはないよ! でもスリルはあります」と茶目っ気たっぷりに返していた。
そして今回も、来場客の中から選ばれた幸運な1名が、ピットからプレゼントを受け取れるサプライズコーナーへ。当選した観客1名が感激の面持ちでステージに上がると、ピットから直接サイン入りポロシャツとポスターの贈呈、そしてハグをした。
「ドキドキして手が震えちゃってる……」というファンに対し、ピットは「この映画を観たらF1のファンになるよ!」と笑顔で語っていた。そしてファンのスマートフォンで記念撮影が行われると、ピットが中尾を呼び寄せて3ショットでの撮影に。中尾は恐縮しながらも、「最悪後で切れるように、ちょっと離れておきますね!」とファン思いな配慮を見せていた。
最後に、ピットと中尾から、公開を待ち望む日本のファンへメッセージが贈られた。中尾は「本当に映画史に残る、モータースポーツ映画の傑作が出来たと思っています。モータースポーツファンにも観てほしいですし、日本のみなさんにも、日々生きていく中でエールを送ってくれる映画だと思うので、ぜひ劇場に足を運んでくれたら!」、ピットは「みなさんありがとうございます。この映画をみなさんにやっと共有できることが本当に嬉しいです。この映画は3年間かけた愛の結晶だと思います。楽しんでいただける作品になっていると思うし、もし楽しんでいただけなかったらそれはコシンスキー監督のせいです! ストーリーも感動的で、セカンドチャンスや贖罪について描かれています。ぜひ楽しんでください」とコメントした。
トークの終わりには、ピットと中尾が満員の客席をバックに記念撮影。ピットは、満面の笑みを浮かべながら客席に投げキッスまで送るファンサービスも。2日間にわたるピットの来日舞台挨拶は、いずれも大盛況のうちに終了した。
<作品情報>
『F1/エフワン』
公開中
公式サイト:
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