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中島裕翔、『みんな鳥になって』で舞台初共演の岡本健一に感謝「ひとりの役者として見てくださる」

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舞台『みんな鳥になって』初日前会見より、左から)岡本玲、中島裕翔、岡本健一

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舞台『みんな鳥になって』が6月28日、東京・世田谷パブリックシアターで開幕。出演する中島裕翔、岡本健一、岡本玲が意気込みを語った。本作は、ワジディ・ムワワドが2016年にパリ・国立コリーヌ劇場の芸術監督に就任する際に発表し、その後も再演を繰り返してきた代表作のひとつ。世田谷パブリックシアターではこれまで、ムワワドの戯曲『炎 アンサンディ』『岸 リトラル』『森 フォレ』(総称し「約束の血」シリーズ)を、上村聡史による演出で上演を重ねており、その第4弾にあたる。

ベルリン出身で遺伝学・統計学を学ぶ青年エイタン(中島)と、イスラム史を学ぶアラブ人のワヒダ(岡本玲)は、瞬く間に恋に落ちたが、敬虔なユダヤ教徒の父ダヴィッド(岡本健一)は交際を認めようとしない。過剰なまでにワヒダを拒絶する父の出生に疑念を抱いたエイタンは、ワヒダとともに、祖母の住むイスラエルへと向かうが、そこで思わぬ悲劇に巻き込まれてしまう。

エイタンを演じる中島は、「台本をもらった時は、難しいなという第一印象で、こんな役が果たして僕に務まるだろうかと不安もたくさんあった」と振り返りつつ、「舞台自体がすごく刺激的なので、皆さんにどう受け取っていただけるか、楽しみ」と開幕に期待を寄せた。

「約束の血」シリーズの世界観を引き継ぎながらも、リアルタイムで世界が抱える問題に真正面から切り込んだ力作だ。中島は「まさに今、現在進行形で起きている問題を取り上げている。登場人物それぞれにドラマがあり、苦しさやもどかしさを抱えているキャラクターばかりなので、(台本に対する)印象もだいぶ変わった」と語っていた。

自身が演じるエイタンについては、「自分の実年齢より結構下なので、若い頃に大人に対して思ったことや、若いからこそのちょっと尖った部分にも共感できた」といい、「エイタンの成長物語でもあるので、そういう面も見ていただければ」とアピールする。

父ダヴィッド役の岡本健一とは、舞台初共演。所属するグループ「Hey! Say! JUMP」の元メンバーである岡本圭人の父親であり、中島は「(自分にとっても)パパですね。親子役なので、アドバイスも『ちょっと、あそこはこうしろよ』みたいな感じで、息子に言ってくれるような感じです」と思わずニヤリ。同時に「なれ合いではなく、ひとりの役者として見てくださっているという愛を感じます。それがすごく助けになったし、うれしい限りでした」と感謝を示すと、岡本健一は「恥ずかしさもないし、普通の役者として挑んでいけた」と、中島との関係性を語った。

また、岡本健一はプレスコールで披露された、エイタンとワヒダが出会い、互いに惹かれ合う第一幕のシーンに触れ「初々しくて、すごく心がときめく、愛に溢れた場面。稽古で見た瞬間から『これはもう確実にいけるな』と思えて、自分もこのふたりに乗っかっていこうという気持ちで、今に至っている」と全幅の信頼。「台本の言葉がとても強く、愛と刺激に溢れている。自分のルーツを探るというテーマもありますし、稽古はエネルギーに満ちた時間だった」と、作品愛を深めていた。

ワヒダ役を勤める岡本玲は「皆さん、本当に稽古場がお好きな先輩たちで、演劇愛に溢れた現場だった」と回想。「先輩たちが稽古場に来るのが、めちゃくちゃ早いし、帰らないんですよ。『まだ、健一さんが残っていらっしゃる』と思うと、私も頑張ろうという気持ちになり、どんどん稽古場に居残る時間が延びていった」と充実した表情を見せる。一方、中島は「やっぱり気になりますよね。でも、僕はしれっと『お疲れ様でした』って(笑)。家で練習しようと思って」と恐縮していた。

稽古中のハプニングに話題が及ぶと、中島が「とても壮大なストーリーなんですが、僕は切り替えがすごく不器用なので、自分のシーンを終えてはけると、『さっき間違えちゃったな』とすぐに考え込んでしまう。で、次の出番の準備で、小道具を忘れてしまう」と告白した。

また、岡本玲は「健一さんが常に、甘い物を差し入れしてくださって、とても癒された。頭を使うので、稽古終わりに糖分が欲しくなるので、助かりました。一昨日もケーキをありがとうございます」と感謝の言葉。中島は「健一さん、こんな可愛らしいケーキを差し入れするんだと思いました」と驚きを振り返っていた。

▼プレスコールより


取材・文・撮影:内田涼


<公演情報>
舞台『みんな鳥になって』

作:ワジディ・ムワワド
翻訳:藤井慎太郎
演出:上村聡史

出演:
中島裕翔、岡本健一、岡本玲、那須佐代子
松岡依都美、伊達暁、相島一之、麻実れい
※岡山・福岡公演は松岡依都美に代わり、渡邊真砂珠が出演。

(スウィング)
近藤隼、伊藤麗

【東京公演】
2025年6月28日(土)~7月21日(月・祝)
会場:世田谷パブリックシアター

【兵庫公演】
2025年7月25日(金)~27日(日)
会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール

【愛知公演】 2025年8月1日(金)~3日(日)
会場:東海市芸術劇場大ホール

【岡山公演】 2025年8月8日(金)~10日(日)
会場:岡山芸術創造劇場 ハレノワ 大劇場

【福岡公演】 2025年8月15日(金)~17日(日)
会場:J:COM北九州芸術劇場 大ホール

チケット情報

公式サイト:
https://setagaya-pt.jp/stage/25004/

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