『⼿塚治⾍展』東京富⼠美術館で 厳選した約200 点の原稿・映像・資料で⼿塚が未来に託したメッセージを読み解く
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「鉄腕アトム」『⼿塚治⾍漫画全集 鉄腕アトム』第1巻 表紙絵 ©手塚プロダクション
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すべて見る「マンガの神様」と称され、没後30年がたった今もなお国内外の多くの人々の心をとらえ続けているマンガ家・⼿塚治虫(1928~1989)。この不世出の作家が未来に託したメッセージを読み解く展覧会が、7月12日(土)から9月15日(月・祝)まで、八王子市の東京富士美術館で開催される。
大阪府豊中市に生まれた⼿塚は、5歳から約20年間を現在の兵庫県宝塚市で過ごした。戦争体験から命の尊さを知り、医師を目指して大阪大学附属医学専門部を卒業、医学博士となる。一方で、幼い頃からマンガに親しみ、学生時代の1946年に新聞連載の4コママンガ『マアチャンの日記帳』でデビュー、1947年の『新寳島(新宝島)』が大ヒットとなる。以来、日本のストーリーマンガの設立・発展のために尽力し、『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』『リボンの騎士』『火の鳥』『ブッダ』『ブラックジャック』『三つ目がとおる』をはじめとする数々の作品を発表。また、アニメーションの世界でも、1963 年に国産初となる30分テレビアニメーションシリーズ『鉄腕アトム』の放送を実現するなど、大きな業績を残した。

⼿塚が描いた様々な物語やキャラクターには、彼が生涯問い続けた人間や生命の根源に関わる深いテーマやメッセージが込められている。それぞれが魅力的であると同時に、多様な事態に直面する現代においても変わることなく普遍的な輝きを放っているのが特徴だ。
同展は、その⼿塚が手がけた膨大なマンガやアニメーション作品のなかから、厳選した約200点の原稿・映像・資料を、遺品などと合わせて紹介するもの。近年は、⼿塚の『ブラックジャック』や『火の鳥』など、ひとつの作品を掘り下げた企画展が開催され、いずれも大きな話題を呼んでいるが、同展は⼿塚の幅広い作品群を通じて、⼿塚自身の生涯にふれるとともに、彼が遺したその普遍的なメッセージを読み解いていく展覧会となっている。

会期中は、⼿塚のアニメ制作にともに携わった清水義裕氏の特別講演会や、アニメーション作品の特別上映会も開催される。
<開催概要>
『⼿塚治⾍展』
会期:2025年7⽉12⽇(⼟)〜9⽉15⽇(⽉・祝)
会場:東京富⼠美術館 本館 企画展⽰室
時間: 10:00〜17:00(入場は16:30まで)
休館⽇:⽉曜(7月21日、8月11日は開館)、7月22日(⽕)、8月12日(⽕)
料⾦:一般1,500円、⼤⾼900円、中⼩500円(⼟曜⽇は中⼩⽣無料)
公式サイト:
https://www.fujibi.or.jp/
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