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【オフィシャル対談】増子直純(怒髪天) × 大武茜一郎(ノーボアダムズ) 「退路を絶つっていうのは潔い」

音楽

インタビュー

ぴあ

左から)増子直純(怒髪天)、大武茜一郎(ノーボアダムズ) Photo:清水花菜

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Text:大川真人 Photo:清水花菜

大武茜一郎(vo/g、ex.突然少年) が、新バンド「ノーボアダムズ」を結成。ベースメンバーを募集し、メンバーが確定していないなか(7月4日時点)、初ライブにして初のワンマンライブを2025年8月15日(金) 東京・下北沢SHELTERで開催する。開催にあたり、いまの心境を“バンドマンの大先輩であり、敬愛する怒髪天の増子直純”に聞いてもらうという贅沢な企画を決行した。

【まえがき】
新バンド「ノーボアダムズ」の始動を発表し、今夏の初ライブに向けて水面下で動く中、「今一度、なぜバンドをやるのか、なぜバンドじゃなきゃいけないのか」という問いを、 改めて自身に投げかけ、気持ちを確かめたかった。
そこで、バンドマンの大先輩であり、敬愛する怒髪天の増子さんに連絡を取って直接話を聞いていただくことに。
今回、この対談にご尽力いただいた全ての皆さんに感謝します。
大武茜一郎(ノーボアダムズ)

——まずはおふたりの出会いから教えてください。

大武 2018年、鹿児島のWALK INN FESで初めて怒髪天のライブを観て、終わったあとにCDをお渡ししたのがファーストコンタクトでした。

増子 貰ったCDのタイトルがとんでもなくて、びっくりしたよ(笑)。

大武 「おちんちん」です。先輩にすみませんでした。

増子 聴かせてもらったけど、良かったよ。俺ら世代でも分かる音楽で、ちゃんとロックしていたし。でも、ライブは結局見られなかったんだよね。タイミングが合わなくて。映像では観たけど。生では一回も観られなかった。生で観ないうちに新しくなっちゃうっていうのもね(笑)。

大武 すみません……。

——大武さんは今年の5月から、新バンドのノーボアダムズを始めたわけですが。

大武 はじめは突然少年に在籍したまま(当時は活動休止中)で新しくバンドをやることも考えました。でも、それは僕の中では中途半端なものになっちゃうような気がしたので。やるんだったら自分の中で一度区切りをつけてから新しく始めなければと思いました。メンバーとのやりとりの末に、僕が突然少年を抜けるという結論に至りました。

増子 まぁ、色々あるからね。無理して続けるもんじゃない。大変だと思うけど、やりたい事をやる形にすばやくシフトしていくっていうのは正解だと思うよ。時間は無限じゃないから。

大武 そうですね。突然少年を休止する少し前に、実家で一緒に暮らしていた祖父が亡くなったタイミングで、何かバトンを受け取ったような気持ちになって。それと同時に時間って無限にある訳じゃないんだと痛感しました。最初はバンドが止まったとき、歌う事を休んでもいいんじゃないかと思って。でも、そんな気持ちは2、3日しか持たなくて、やっぱり歌わなくちゃ駄目だと。そうして歌っていくうちに次第にバンドをやらないと気持ちが収まらなくなって。そんな時、突然少年の二代目ドラマーだったトーイ(岩本斗尉)と再会する機会が何度かあり、「一緒にバンドをやらないか」という事になりました。

——トーイさんをメンバーに加えようとしたのはなぜでしょうか。

大武 突然少年で一緒に活動していた時期がコロナ禍で、お客さんの前ではあまりライブをやれなくて。一緒に爆発しきれないままモヤモヤしたものがずっとあったので、巡り合わせみたいなものを感じましたね。

増子 物理的だけじゃなくいろんな面で、バンドって人とやるもんじゃない。ソロと違って。奇跡的に3人なり4人なりのグルーヴっていうんじゃないけど、やる気だったり。仕事も都合もあるよ。そういうものが全部、奇跡的に重なったときにバンドって出来るものであって、そんなにすぐ出来るもんじゃないじゃん。だから、チャンスがある時に早々にやったほうがいいよね。時間もったいないから。そうやって時間を無駄に過ごしてきた奴をいっぱい知っているから。いろんな言い訳して。それは出来ない言い訳色々あるよ。仕事忙しいメンバー揃わない。結局、言い訳したって損するのは自分だからね」

大武 今回の決断は、かなりの思い切りや勇気が必要でしたね。突然少年というバンドは相当な本数でライブをやりまくっていたし、いろんな場所でいろんな人と繋がりができていたバンドで、そういう人を裏切るような形になってしまったなと。また行きます!と沢山の約束もしていたし。でも、増子さんもそうですが、そこでできた繋がりは無くなる訳ではないよなと。 新しいバンドでまた繋げていけたら良いなと思っています。

——増子さんも怒髪天の活動休止期間がありましたが。

増子 3年ね。もうバンドやる気はなかった。たまたま遊びならいいよ!みたいな感じだったけど、新曲作ったらもう駄目だね。これは聴かせなきゃ! ライブでやらなきゃ!っていう感じで。仕事も辞めちゃった(笑)。

大武 火がついたんですね(笑)。

増子 でも、本当に大事なのは誰かのためにやることじゃないから。仕事じゃないんだし。そこは大事にしてほしいな。仕事になっちゃうと、その分の責任もあって。いろいろあってもやらなきゃいけないっていうのがあるじゃん。その結果、破綻したりもするからさ。仕事じゃないうちは、やりたくない事はやらん方がいいよ。やれる形で、自分のやりたい形でやったほうが絶対いいよ。それで食っていくには、いかにそれを変形させないで持っていくかっていう作業になっていくからね。

大武 そこがやっぱり、増子さんの中で大事にしてきた核の部分なんですね。

増子 俺らデビューしたのが早かったけど、もう一回メジャーでやるときは35とか36だったから何も言われない年頃だったね。10代後半や20代だったら大変だったと思うけど。逆に言ってくださいって感じだった(笑)。今いくつになった?

大武 28歳です。

増子 ちょうどいい年だ。

大武 でも、舐められる事が多いですよ、未だに。

増子 とはいえ、これから格闘技やってバキバキになるっていうのも変な話だし(笑)。

大武 明らかに思うのは、日頃の舐められたりすることは、僕にとってのエネルギーにはなっていますね。

増子 曲になったりな。

大武 ライブにも出ていると思います。

増子 フラストレーションとかね。

大武 それはそれで良いかって気もしてるんです。

——前までのバンドと気構えの違いなどってありますか?

大武 ノーボアダムズは僕が発起人という感じなので、それは今までと違う感じですね。

増子 リーダーシップを取っていなきゃいけないな。大変だよな。

大武 みんなを引っ張っていく様な役割を担うのは、これまでの人生で初めてかもしれません。

増子 でも、それって面白いんじゃないの?

大武 今回、トーイとやっていくうえでうれしかったのは『せんちゃんの作る曲が好きなのでついていきたい』という言葉でした。それを聞いたときに、こんなにシンプルで良い理由ないなと思いました。

増子 バンドのメンバーはやっぱり音楽で繋がってないとね。

——そういえば、ノーボアダムズという名前はどこから来たんですか?

大武 ふたりでスタジオに入りだしてから初めて作った曲が「ノーボアダム」というタイトルで、その他にもいろいろ考えたんですが、やっぱりノーボアダムズが一番良いんじゃないかと思いました。

増子 ボアダムスがあるから、検索に引っかかるんじゃねえかと言ったんだけどね(笑)。 でも、最初にこれに決めたと言ってたからね。

大武 諸先輩方に大丈夫かと言われました(笑)。

増子 でもまぁ、これだと思った名前にすれば良いんじゃない?

——新しいベースはもう決まっているんですか?

大武 まだですね。募集をして連絡が来た人たちとスタジオに入っている状況です。

増子 3ピース?

大武 そのつもりです。バンドの中でも一番シンプルな形でやりたいなと思ったので。ギターソロとかも多少は弾けるようにならなきゃ。

——初ライブはすべてノーボアダムズの曲でいく予定なんでしょうか。

大武 はい。どんどん曲ができているので。初ライブ、初ワンマン、それでいきます。

増子 退路を絶つっていうのは潔いよ。

大武 本当だったらバンドのメンバーが決まって、曲も固まってからライブをやった方が良いんでしょうが。

増子 普通はね。

大武 でも、自分の性格上、先に決めないとやらないなと思ったので。

増子 ちょっとチラシ見せて、ふたりしか写っていない?

大武 はい、ベースがまだ決まっていないので。分かり難いですが、床がシェルターと同じ市松模様になっています。

増子 なるほどね、全然分かんない(笑)。

大武 本当はメンバーも全員揃ってから、フライヤーも作ったほうが良いんでしょうが。待てなくて。

増子 もうやる気しかないよね。

大武 はい! やる気しかないです。

増子 とにかく頑張って! 今度のバンドはライブ、観に行くから。

大武 はい! これからもよろしくお願いします。


<ノーボアダムズ公演情報>
『退屈の底 -ノーボアダムズ初ライブ・初ワンマン編-』

2025年8月15日(金) 東京・下北沢SHELTER
開場19:00 / 開演19:30

【チケット情報】
料金:3,500円(ドリンク代別)
チケット発売中:https://w.pia.jp/t/noboredoms-t

■ノーボアダムズ 公式サイト
https://noboredoms.ryzm.jp/


<怒髪天公演情報>
全国ツアー『エリア1020 TOUR』

7月5日(土) 石川・金沢vanvan V4
7月6日(日) 岐阜・岐阜ants
7月12日(土) 茨城・水戸LIGHT HOUSE
10月29日(水) 千葉・千葉LOOK
11月1日(土) 香川・高松DIME
11月3日(月・祝) 福岡・福岡LIVEHOUSE CB
11月5日(水) 三重・四日市CLUB CHAOS
11月8日(土) 新潟・新潟GOLDEN PIGS BLACK
11月9日(日) 群馬・高崎Club JAMMER'S
11月23日(日) 宮城・仙台Rensa
11月28日(金) 北海道・札幌cube garden
11月29日(土) 北海道・札幌cube garden
2026年
1月24日(土) 愛知・名古屋CLUB QUATTRO
1月25日(日) 愛知・名古屋CLUB QUATTRO
1月31日(土) 大阪・梅田CLUB QUATTRO
2月1日(日) 大阪・梅田CLUB QUATTRO
2月10日(火) 東京・渋谷Spotify O-EAST
2月11日(水・祝) 東京・渋谷Spotify O-EAST

【チケット情報】
前売 スタンディング:6,000円(税込/ドリンク代別)
https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=11017382

■怒髪天 オフィシャルサイト
http://dohatsuten.jp/index_gate.html


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2025年8月17日(日) 23:59まで

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