中島裕翔「それぞれのキャラクターの思いを受け取っていただけたら」 舞台『みんな鳥になって』開幕コメント&トレーラー映像公開
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舞台『みんな鳥になって』 (撮影:細野晋司)
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世田谷パブリックシアター×ワジディ・ムワワド×上村聡史の第4弾、舞台『みんな鳥になって』が、2025年6月28日に東京・世田谷パブリックシアターで開幕。このたび、開幕コメントとトレーラー映像が到着した。
本作は、ムワワドが2016年にパリ・国立コリーヌ劇場の芸術監督に就任した翌年に発表し、その後も再演を重ねてきたムワワドの代表作のひとつ。世田谷パブリックシアターで上演してきた前3作の「約束の血」シリーズの世界観を引き継ぎながら、リアルタイムで世界が抱える問題に真正面から切り込んだ力作となっている。壮大な歴史的視点と登場人物たちの普遍的な人間ドラマが、ムワワドならではの美しい詩的な台詞で綴られるこの大胆にして緻密な戯曲を、現代演劇界をリードする上村が立ち上げる。
ベルリン出身のユダヤ系ドイツ人の青年エイタン役を中島裕翔、エイタンの父ダヴィッド役を岡本健一、エイタンの恋人でアラブ系アメリカ人のワヒダ役を岡本玲、エイタンの母ノラ役を那須佐代子、イスラエルの兵士エデン役を松岡依都美、16世紀の外交官ワザーン役を伊達暁、エイタンの祖父エトガール役を相島一之、エイタンの祖母レア役を麻実れいがそれぞれ演じる。



演出の上村は、「台詞ひとつひとつ、今の世界とここにある物語に正対し、作りました。その成果を実感できた初日でした。8人の俳優が紡ぎ、吐き出し、伝えぬく表現の余韻が、劇場全体に満ち溢れていることに、喜びを感じています」とコメント。中島は「無事に初日の幕が上がったことに安堵しています。約1カ月半の稽古期間を経て出来上がったこのカンパニーのチームワークがあれば千穐楽まで走り抜けられる。それを実感した日でもありました」とコメントし、「それぞれのキャラクターの思いを受け取っていただけたらうれしいです。私もエイタンを一生懸命に生きたいと思います」と意気込みを寄せた。
東京公演は2025年7月21日(月・祝) まで。その後ツアー公演として、7月25日(金) から27日(日) に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、8月1日(金) から3日(日) に愛知・東海市芸術劇場大ホール、8月8日(金) から10日(日) に岡山・岡山芸術創造劇場 ハレノワ 大劇場、8月15日(金) から17日(日) に福岡・J:COM北九州芸術劇場 大ホールで上演される。なお岡山・福岡公演は松岡に代わり、渡邊真砂珠が出演する。
■演出・上村聡史 コメント全文
台詞ひとつひとつ、今の世界とここにある物語に正対し、作りました。その成果を実感できた初日でした。8人の俳優が紡ぎ、吐き出し、伝えぬく表現の余韻が、劇場全体に満ち溢れていることに、喜びを感じています。その一方で、この余韻が、観客の皆様ひとりひとりの怒りや悲しみにも繋がっていくのだろうと、作り手として、いっそうの強い責任を感じました。千穐楽までこの熱量を貫き通したいと思います。
■中島裕翔 コメント全文
無事に初日の幕が上がったことに安堵しています。約1カ月半の稽古期間を経て出来上がったこのカンパニーのチームワークがあれば千穐楽まで走り抜けられる。それを実感した日でもありました。
言葉を自在に操る素晴らしい役者たちによってワジディ・ムワワドのポエティカルで美しい言葉たちが紡がれ、みなさんを劇場を超えて、思いもよらない世界へと連れていきます。
それぞれのキャラクターの思いを受け取っていただけたらうれしいです。
私もエイタンを一生懸命に生きたいと思います。
■岡本健一 コメント全文
初日の上演は、劇場中が物凄く静かでいて、濃密な無音の中で、姿や声に色や言葉、音や風景に、あらゆる感情が生まれていて、真空の中で心が動き、果てしなく無限な宇宙の中で、言葉を吐き出しているような……初めての体験をしました。
そして、カーテンコールでは劇場に居るみんなが、生きていることに感動していました。
次の日の公演では、またしても初めての感情が生まれ、初めての声を聞き、初めて感じる空気の流れを体感しました。
この回も凄かったです。
これからも何が湧き上がるかわかりません。
観劇したお客様には、どんな感情が生まれているのでしょうか。
劇場は常に生きて動いています。
世界も日本も私たちも動いています。
このままでは駄目なんだということも強く感じています。
それと同時に、これからの世代、これからの社会、愛国心、希望、色んな思いや大きな愛も感じています。
この作品で、自分の中から新しく生まれる感情が沢山あることに感謝しています。
これから観劇してくだる方々のためにもスタッフ、キャスト一同、毎日を健康第一で大千穐楽まで挑んでいきますので、皆様も御自愛してお過ごしください。
■岡本玲 コメント全文
ついに幕が上がりました。
この作品をお客様に届けられることに胸がいっぱいです。ご観劇くださった皆さま、本当にありがとうございます。演じるたび、公演を重ねるたびに、この作品の凄まじさを痛感します。まだ足りない、まだ深く潜れる、と自分自身への怒りを感じるほどに。上村さんをはじめ、心震える素晴らしいカンパニーの皆さんとご一緒できていることに心から感謝しています。千穐楽まで、この作品と、役と、自分自身と向き合い続ける覚悟で挑みます。劇場でお待ちしています。
■那須佐代子 コメント全文
おかげ様で無事開幕いたしました!
この作品がどのようにお客様に伝わるのか初日まで不安だったのですが、終演後にはお客様の集中力を通してある手ごたえを得たように感じました。
現在進行形の民族間の問題を扱いつつも、どこか寓話的で美しい言葉が散りばめられたムワワドの劇世界は、絶望を通り越したその先にある光、力を感じさせてくれるように思います。
いま多くの方々に観ていただきたいお芝居です。ご来場を心からお待ちしております。
■松岡依都美 コメント全文
まずは無事に開幕いたしましたことをとてもうれしく思います。この作品の緊張感は凄まじく、一瞬たりとも気が抜けません。ただ初日の客席からはその緊張感を上回るほどの、もの凄い集中力を感じました。演じる側もそうですが、観る側も真剣勝負。両方の熱が混じり合う瞬間に“演劇の力”を実感いたしました。この作品に触れることで、世界に目を向けるきっかけとなればとてもうれしいです。ひとりでも多くのお客様に届くことを願って明日からもキャスト、スタッフ一丸となって挑んでまいります。
■伊達暁 コメント全文
『みんな鳥になって』、たくさんの人たちの想いと働きによって初日の幕が開き、この世田谷パブリックシアターから飛び立つことができました。こうしている間にも彼の地では止むことのない虐殺。自分に何ができるのか。この作品に散りばめられた言葉を探り、祈り、力強く伝えていく、最後まで。今この作品に出会えたこと、そして、ご来場の皆様とひととき同じ世界を生きられることに感謝しています。
■相島一之 コメント全文
初日が開いて。回数を重ねれば重ねるほどこの作品のことを考えます。戦争とは何なのか。人はなぜ争うのか。民族とは何なのか。じゃあ、人間とは何なのか。この世界の中で僕らはどう生きればいいのか。どの問いもとてつもなく大きく深い。簡単に答えなど見つからない。でもそれを問い続け、考え続ける。そんな作品なんだなと思っています。そんな作品に参加できることを光栄に思います。どうか演劇の魅力、可能性が皆様のもとに届きますように。
■麻実れい コメント全文
初めてのムワワド作品との出会いは11年前の『炎 アンサンディ』でした。今回の『みんな鳥になって』は3作目の出演となります。現在でも厳しい中東の問題。今舞台はさまざまな矛盾をテーマとしています。お客様ひとり、ひとりが物語を通して人と人また家族のつながりを感じていただければうれしいです。
舞台『みんな鳥になって』トレーラー映像
<公演情報>
舞台『みんな鳥になって』
作:ワジディ・ムワワド
翻訳:藤井慎太郎
演出:上村聡史
出演:
中島裕翔、岡本健一、岡本玲、那須佐代子
松岡依都美、伊達暁、相島一之、麻実れい
※岡山・福岡公演は松岡依都美に代わり、渡邊真砂珠が出演
スウィング:近藤隼 伊藤麗 渡邊真砂珠
【東京公演】
2025年6月28日(土)~7月21日(月・祝)
会場:世田谷パブリックシアター
【兵庫公演】
2025年7月25日(金)~27日(日)
会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【愛知公演】
2025年8月1日(金)~3日(日)
会場:東海市芸術劇場大ホール
【岡山公演】
2025年8月8日(金)~10日(日)
会場:岡山芸術創造劇場 ハレノワ 大劇場
【福岡公演】
2025年8月15日(金)~17日(日)
会場:J:COM北九州芸術劇場 大ホール
チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2558738
公式サイト:
https://setagaya-pt.jp/stage/25004/
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