STUDIO4°Cの最新作『ChaO』設定画&新カット公開「これまでのSTUDIO4°Cの作品にはない路線」
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『ChaO』 (C)2025「ChaO」製作委員会
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『となりのトトロ』『魔女の宅急便』(宮崎駿監督)のラインプロデューサーを務めた田中栄子が主宰するクリエイティブ集団STUDIO4°Cは、ハイクオリティな映像と独特な世界観で世界中に多くのファンを抱えているが、最新作で描かれるのは“種族と文化を超えた恋と奇跡の物語”。オリジナルアニメーションとなる本作では、絵を1枚1枚描く手書きアニメーションにこだわり、圧倒的な作画量と斬新な処理の背景美術で、瑞々しくもかわいらしく人間と人魚の恋模様を描く。

舞台は、人間と人魚が共存する未来社会。船舶をつくる会社で働くサラリーマンのステファンは、ある日突然、人魚王国のお姫さまチャオに求婚される。ステファンは訳も分からないままチャオと一緒に生活するが、純粋で真っすぐなチャオの愛情を受けて少しずつ彼女に惹かれていく。ふたりの恋の行方はどうなるのか?
物語について「全部、逆説的に考えていきました」と振り返るのは、1980年末からアニメーターとしてSTUDIO4°Cの数多くの作品に参加し、本作で長編作初監督を飾った「自分の中ではこの作品で、主人公を最初からかわいい人、かっこいい人にしたくありませんでした。だって、最初から綺麗な人が綺麗なのは当たり前ですから。むしろ、観てくださった人が“最初は何とも思わなかったけど、観終わったらチャオがかわいく思えた”と感じてくださるようなものにできたら」という想いで、キャラクターを作り上げていったという。
今回到着した貴重なキャラクター設定画には、口をぽかんと開けたままはなを垂らして熟睡するヒロインらしからぬチャオの姿が。一方、そんな無防備な姿には結びつかないような“人間の姿”になったチャオのキュートな表情を捉えた新カットも公開された。

“新しい人魚姫”チャオは、恋に一途で常に一生懸命な女の子。“人魚姫”からイメージする儚さとは対極の、パワフルなプリンセスになった。そしてお相手となる主人公のステファンは、王子様でもなければ特別かっこいいわけでもない、むしろどこか情けなさもある、ごく普通の⻘年だ。ふたりがこの恋を通じてどのように成⻑していくのか、そこが大きな見どころにもなっている。
そんな本作について監督は「これまでのSTUDIO4°Cの作品にはない路線だと思います」と豪語。「“人魚姫”をモチーフにした作品は昔からありますが、こういう切り口で、演出で見せてくる作品はなかったのではないかなと。自分でもこんな作品は初めてなのかもしれないと思いながら、ボードを描いたりシナリオを練ったりしていました」と語り、監督にとっても新たな体験だった様子。そんな挑戦的な作品に仕上がっている本作だが、キャラクターデザイン・総作画監督を担った小島大和も「結構自由というか、そんなに制限もなかったので楽しい作業でした」と振り返り、「4°C史上1番可愛いと何人かに言われました(笑)」と証言している。

<作品情報>
『ChaO』
8月15日(金)公開
公式サイト:
https://chao-movie.com/
(C)2025「ChaO」製作委員会
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